NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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第8話 静寂を裂く「紫」と「紅」

 

 

一楽ラーメンを出た帰り道。里の灯火が疎らになる森の境界付近で、連がぴたりと足を止めました。

 

連「……出雲先生」

 

出雲「ええ。酒気が一気に抜けたわ」

 

出雲の瞳から酔いが消え、鋭い「紫狼」の眼光に戻ります。

次の瞬間、周囲の木々から数十本のクナイが飛来。モモカは瞬時に**三巴の写輪眼**を開眼し、背負った大型クナイでそれらをすべて弾き落としました。

 

連「モモカ、後ろだ!」

連の叫びと同時に、影から現れた刺客の刀がモモカに迫ります。しかし、連の体から溢れ出した紫電が、物理法則を無視した速度で刺客を弾き飛ばしました。

 

連「**紫電流・壱ノ型——『雷閃』!**」

 

闇夜を紫の閃光が走り、刺客の仮面が砕け散ります。

 

連「……根か、あるいは他里の工作員か。出雲先生、一人残してあとは処理します」

連の声は、数分前までチャーシューを食べていた少年とは思えないほど冷酷に響きました。

 

モモカ「連、右は任せて! **火遁・紅蓮鳳仙火!**」

 

モモカの放つ深紅の炎が闇を焼き払い、連の紫電が逃げ場を失った刺客を貫く。出雲は抜刀すらせず、二人を見守りながら

 

出雲「……いい連携。家に戻ったら、しっかり報告書を書かせるわよ」と呟きました。

 

短く激しい交戦のあと、静寂が戻ります。

連は返り血を拭い、モモカの手を取って「怪我はないか?」と問いかけました。モモカは少し顔を赤らめながら「ええ、連が守ってくれたもの」と微笑みます。

昨夜のシリアスな死闘は、二人にとっての日常であり、絆を深める儀式でもありました。

 

---

 

 

翌朝、アカデミーの教室。

昨夜の激闘など露知らず、ナルトは朝から机の上に立ち上がり、クラス全員に向けて絶叫していました。

 

ナルト「おい、みんな! 聞いくれってばよ! 昨日、俺は見たんだ! あの暁連のヤツが、**めちゃくちゃ美人の彼女とデートしてたんだってばよ!**」

 

サクラ「ええっ!?」

教室内が蜂の巣を突ついたような騒ぎになります。サクラがナルトの襟首を掴んで揺さぶりました。

 

サクラ「ちょっとナルト、それ本当なの!? 相手はどんな人!? 出雲先生じゃないでしょうね?」

「違うってば! もっと若くて、髪が真っ赤で、ポニーテールで……とにかく、すっげーおっぱい……いや、美人だったんだってばよ! あーんとか、させてたんだぞ!」

 

サクラ、イノ「『あーん』……!?」

サクラとイノが絶叫し、シカマルも「マジかよ、あの連が……」と呆れ顔を見せます。

 

そこへ、騒ぎの渦中である連が、いつも通り無表情で教室に入ってきました。

全生徒の視線が彼に突き刺さります。

 

ナルト「連、お前ぇ……! 隠してたって無駄だぞ! 昨日のラーメン屋の女、誰なんだよ!」

ナルトが詰め寄ると、連は一瞬だけ足を止め、淡々と答えました。

 

連「……彼女ではない。あいつは俺の『半身』のようなものだ」

 

ナルト「半身!? それって実質、結婚宣言じゃねーかよ!」

ナルトの叫びで教室の混乱は頂点に達しました。

 

その時、廊下から「あら、誰が結婚するって?」と、聞き慣れた鈴の鳴るような声が響きました。

扉から現れたのは、連に忘れ物を届けに来た**モモカ**でした。

 

モモカ「あ、連! お弁当、玄関に忘れてたわよ。修行で疲れてるのはわかるけど、しっかり食べなきゃダメじゃない」

 

赤髪を揺らし、慣れた手つきで連の胸元に弁当箱を押し付けるモモカ。

その堂々とした「正妻の余裕」と、隠しきれない発育の良いスタイルに、クラスの男子生徒は絶句し、女子生徒は敗北感に打ちひしがれました。

 

ナルト「……あ、昨日の一楽のお姉さんだ!」 

 

ナルトが指を指すと、モモカは優雅に微笑み、ナルトの目を見つめました。

 

モモカ「昨日のお騒がせさんね。連は私の大事なパートナー。……変な噂を流すと、次は火遁で眉毛を焼き払うわよ?」

 

ナルト「ひ、ひえぇ……!」

 

 

モモカの三巴の眼が微かに輝き、ナルトは脱兎のごとく逃げ出しました。

 

連「……モモカ、もう行っていい。授業が始まる」

 

 

連が少しだけ困ったようにモモカを促すと、彼女は「ええ、また放課後にね」と、連の頬を軽く指先で撫でて去っていきました。

 

静まり返った教室で、連は静かに席に座りました。

 

 

バアル(『ククク……連よ、主の「冷徹な少年」というメッキが、剥がれ落ちる音が聞こえるぞ』)

 

 

連「……黙れ、バアル。今日、昼飯は屋上で食う」

 

連のクールな日常は、赤髪の「姐御」と腹の中の「雌龍」によって、ますます賑やかでカオスなものへと変わっていくのでした。

 

---

 

 

 

アカデミー入学から6年。暁連とモモカ、そしてナルトたちは12歳となり、忍としての第一歩を踏み出す「卒業試験」の日を迎えました。

 

この6年間で、連の「紫電流」はより鋭く、モモカの「紅蓮」はより苛烈に、そして出雲の「奔放さ」はより磨きがかかっていました。

 

---

 

 

 

アカデミーの演習場には、三代目火影や上忍たちが顔を揃え、独特の緊張感が漂っていました。試験内容は「分身の術」と、志願者による「実戦形式の組み手」です。

 

イルカ「次、うずまきナルト!」

イルカの声に応じ、ナルトが前に出ます。必死の形相で印を組みますが、出てきたのはぐにゃりと歪んだ、血色の悪い分身。

 

イルカ「不合格……!」

 

イルカの無情な宣告に、ナルトは地面に膝をつきました。

 

イルカ「次、うちはモモカ!」

赤髪をさらに高く結い上げ、12歳にしてすでに大人びたFカップの双丘をサラシで硬く締め上げたモモカが歩み出します。

 

モモカ「……行きます。」

彼女が印を組むまでもなく、演習場には一気に**十体の分身**が出現しました。しかも、それらすべてが実体に近いチャクラを放ち、写輪眼を輝かせています。

 

イルカ「……文句なしの合格だ」

イルカが息を呑み、火影・ヒルゼンも「うずまきの血か……凄まじいチャクラ量よ」と目を細めました。

 

イルカ「最後。暁連、前へ。」

 

連が静かに中央へ進むと、会場の空気が一変しました。5年の歳月は、彼の瞳をより深く、冷徹なものへと変えていました。

 

イルカ「分身の術、始めろ。」

 

連は印を組みません。ただ、指先から微かな「紫の火花」を散らしました。

「**紫電流・残響(ざんきょう)。**」

バチィッ! と空間が爆ぜるような音がした瞬間、連の周囲に**「雷で構成された分身」**が三体、高速で円を描くように出現しました。分身が動くたびに、演習場の地面が電磁波で黒く焦げ付きます。

 

イルカ「分身に雷の性質変化を……!? これをアカデミー卒業レベルでやるか……」

上忍たちの間に戦慄が走ります。

 

---

 

 

ヒルゼン「……合格だ。だが連、お前には特別にもう一つ。卒業記念に上忍との組み手を許可する。相手は……如月出雲だ。」

 

ヒルゼンの言葉とともに、観客席から「待ってましたぁ!」と派手な声が上がりました。

胸元を大きくはだけ、昼間から酒の匂いを漂わせた出雲が、愛刀「紫電丸」を肩に担いで飛び降りてきます。

 

出雲「さあ、連! 卒業おめでとう! 私への恩返しに、死ぬ気で来なさい!」

 

連「……了解しました、出雲先生。バアル、少しだけ出せ。」

 

バアル(『ククク……よかろう。あのアバズレ女の鼻を明かしてやれ、連!』)

 

連の腹部から、禍々しくも美しい**「十本の雷の尾」**の幻影が噴き上がりました。

 

連「**紫電流・極——『十雷龍(じゅうらいりゅう)』!**」

 

連が踏み込んだ瞬間、演習場全体が白い光に包まれました。

キィィィィン! と金属音が響き渡り、連の放った一撃を出雲が笑いながら受け止めます。

 

出雲「あはっ! いいわよ連! その殺気、最高にイケメンだわ!」

 

連「……喋る余裕があるなら、受けてください。」

 

二人の衝突から発生した電撃が、観客席のナルトやサクラをのけ反らせます。

 

ナルト「……あいつ、本当に俺たちと同じクラスだったのかよ……」

 

サスケが悔しそうに拳を握りしめ、ナルトはただ口を開けてその光景を見上げていました。

 

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