試験終了後。
木ノ葉の額当てを手にした連とモモカ。出雲は二人の肩を左右から抱き寄せ、自慢の胸を押し付けるようにして高笑いしました。
出雲「さあ、今日からあんたたちも『忍』よ! 今夜は朝までお祝いね! モモカちゃん、今日くらいは居酒屋、いいでしょ?」
モモカ「……今日『だけ』ですよ、先生。連、本当におめでとう。」
モモカが連の耳元で優しく囁き、額当てを直してあげました。その距離感は、もはや恋人というより「長年連れ添った夫婦」のそれです。
連は額当てに手を触れ、遠くの空を見つめました。
連「……ああ。ここからが本当の戦いだ。」
腹の中のバアルが、満足げに喉を鳴らしました。
十本の雷尾を持つ龍を宿す少年と、赤髪の死神、そして奔放な紫の狼。
木ノ葉の歴史に、かつてないほど「苛烈で艶やかな」下忍チームが誕生した瞬間でした。
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卒業式の夜、出雲の隠れ家はカオスそのものでした。
出雲「連! モモカちゃん! 卒業おめでとう! さあ、大人の階段を一気に駆け上がるわよ!」
出雲は高級な酒を並べ、自らも胸元を危ういほどはだけて二人を羽交い締めにしました。
「先生! だから子供に酒はダメだって言ってるでしょ!」と抗うモモカでしたが、出雲は「じゃあ、お口直しにこれよ!」と、怪しげな香を焚き始めました。それは忍が使う特殊な幻術薬を含んだもので、吸い込むと理性が麻痺し、感情が爆発するという出雲の「大人の悪ふざけ」でした。
結果、翌朝。
連はなぜか出雲の柔らかなLカップの胸を枕にし、モモカは連の腕に抱き着いたまま、シーツをぐちゃぐちゃにして眠っていました。
「……ん、……連、離さないで……」と寝言を言うモモカ。
連「……はっ!?」
飛び起きた連の顔は、昨夜の記憶(出雲に無理やり着せ替えさせられたり、モモカに泣きつかれたりした断片的な記憶)で、紫電が走るほど真っ赤になりました。
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ひどい二日酔い(と羞恥心)を引きずったまま、三人は演習場に立っていました。
出雲「あはは、昨夜は最高だったわね。……さて、遊びはここまで。今日は忍の必須科目、**『口寄せの術』**を教えるわ」
出雲が指先を噛み、血を滲ませて地面に手を叩きつけました。
出雲「**口寄せの術!**」
ドォォン! と巨大な白煙が上がり、そこから現れたのは、雪のように白い毛並みを持つ巨大な狼——**白狼(びゃくろう)のハク**でした。その瞳は出雲と同じく鋭く、知的な輝きを放っています。
出雲「私のパートナーよ。さあ、あんたたちも自分の『運命の獣』を呼び出しなさい。……血の契約よ」
連がまず前に出ました。
バアル(『連よ、妾のチャクラと相性の良い、気高き獣を選べ……』)
バアルの声に応じるように、連は印を組み、血のついた手を地面に叩きつけました。
連「**口寄せの術!!**」
二つの巨大な煙が上がりました。
一つは、翼を広げれば太陽を隠すほどの巨躯を持つ、鋭い爪の**大鷹(おおたか)**。
もう一つは、紫の雷を全身に纏い、地響きを立てて咆哮する**巨虎(きょこ)**。
出雲「空の目と、陸の牙……。連、あんたらしいわね」
出雲が満足げに頷きます。鷹は「空からの偵察と急襲」、虎は
「バアルの雷を纏った突撃」に最適なパートナーとなるでしょう。
続いて、モモカが凛とした姿で前に出ました。
モモカ「私は、この赤い髪と同じ……燃えるような魂を持つ獣を求めます」
モモカが地を叩くと、紅蓮の炎が渦を巻き、そこから**黄金色の九尾の狐(小狐)**が姿を現しました。それはナルトの中に眠る九喇嘛とは別の、古来よりうちはと縁の深い「妖狐(ようこ)」の一族でした。
出雲「あら……。可愛いけど、その目、写輪眼と共鳴してるわね」
狐はモモカの肩に飛び乗り、彼女と同じ三巴の瞳を輝かせました。モモカの膨大なチャクラを受け、狐の尾が燃え上がります。
モモカ「連、見て。私の狐、あなたの虎と仲良くできるかしら?」
連「……虎が食われないように気をつけるよ」
連の傍らで虎が低く唸り、モモカの肩で狐がクスクスと笑いました。
出雲の白狼、連の鷹と虎、モモカの狐。
最強の獣たちを従えた三人の影が、夕暮れの演習場に長く伸びていました。
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口寄せの契約を交わしてから数日。出雲の隠れ家の庭先は、もはや「忍の修練場」ではなく「巨大な猛獣たちの託児所」と化していました。
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連「ちょっと、アロー! 高いところから急降下して突っ込んでくるのはやめろと言っただろう!」
連の悲鳴に近い声が響きます。空の相棒、**大鷹のアロー**は、連のことが気に入りすぎたのか、彼を見つけるたびに時速数百キロで滑空し、鋭い爪で連の肩をガッシリと掴んで離さないのです。
12歳の連の体は、アローの巨体に振り回されて地面を引きずられます。
バアル(『ククク……連よ、空の王者に懐かれるとは光栄ではないか。そのまま空の旅でも楽しんでこい』)
連「……バアル、笑い事じゃない。服が、また破れる……」
なんとかアローをなだめて木に止まらせると、今度は足元に巨大な質量がのしかかってきました。**巨虎のティアラ**です。
ティアラ「グルルゥ……(連、こっちも忘れるな)」
ティアラは、その恐ろしい牙を持つ口を大きく開けたかと思うと、連の頭を「ガブリ」と優しく(連にとっては必死)咥え込み、喉をごろごろと鳴らしました。
連「わかった……わかったから! 撫でればいいんだろ、ティアラ!」
連が無表情を崩し、必死にティアラの首元をもふもふと掻き立てると、虎は満足げに目を細め、連をぺろぺろと舐め回します。連の服はアローの爪で裂け、ティアラの涎でベタベタ。クールな天才忍者の面影はどこにもありません。
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一方、縁側では**狐の九重(ここのえ)**が、モモカの膝の上でこれ以上ないほど贅沢に寛いでいました。
モモカ「クスクス、連ったら大変そうね。……でも、九重。あんた、さっきから少しひっつきすぎじゃない?」
モモカの言葉には、わずかにトゲがありました。九重は、モモカの写輪眼と共鳴する高い知能を持っています。そのため、わざとモモカの豊かな胸元に顔を埋めたり、連が近くを通るたびにモモカに甘えて見せたりと、モモカの「独占欲」を絶妙に煽るのです。
九重「コン!(だって、ここは柔らかくて温かいんだもの)」
モモカ「……っ。それ、連にもさせてないことなんだからね!?」
モモカは顔を真っ赤にして九重を引き剥がそうとしますが、九重はスルリと逃げて、今度は連の背中に飛び乗りました。
モモカ「ちょっと九重! 連にそんなにベタベタしないで! 私がまだ洗ってあげてないんだから!」
連「……モモカ、助けてくれ。アローがまた飛び立とうとしている……」
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そんな阿鼻叫喚の庭を、出雲は白狼のハクを枕にして、酒を飲みながら眺めていました。
出雲「あはは! 賑やかでいいじゃない。連、ティアラはもっとお腹を撫でてあげないと機嫌直さないわよ。モモカちゃん、九重は連のことが大好きみたいね。ライバル出現かしら?」
連「先生! 面白がってないで手伝ってください!」
出雲「やだ。私はハクともふもふしてるから。……あ、連。アローがまたあんたの頭を狙ってるわよ」
連「……っ!?」
空から急降下する鷹、足元で転がる虎、背中に張り付く狐、そして怒り心頭の幼馴染。
腹の中のバアルまでが精神世界で爆笑している中、連は確信しました。
連「……任務に行っている方が、よっぽど楽だ」
暁の雷龍、その最大の危機は、戦場ではなくこの「もふもふ地獄」にありました。
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