ダンジョンに儲けを求めて何が悪い!   作:ケツアゴ

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武器からキリアへの感情


肉削ぎ&骨断ち丸 元カノから自分達を寝とった今カレ 好き好き大好き もっと私達の凄さを知って! 

オーライーター 私を殺した責任取ってもらおう




第五十三話

「アンチヘラニズムの儀式? ヘラって僕のお母さん達の主神でお爺ちゃんが怖がっていた女神さまですよね?」

 

 グランド・デイについてベルに話していた時、前夜祭の際に行われるイベントの元になった女神の名前にベルは少し怯えた様子だ。

 そりゃクレイジーでサイコなヤンデレ女神と似た感じの眷属達だして同盟相手でも立場が下のザルドからも怖いって聞いていたんだろうさ。

 

「まあ、色々な女と軽く遊びたいって連中はヘラが怖いからな。眷族の衣装に似せた服を選ばれた女が着て、浮気者は監禁して縛って鞭で打とうって誓わせる事でヘラが戻らずとも安心するだろうって気休めだ」

 

「うわぁ……」

 

「ああ、そりゃそんな反応にもなるか」

 

 自分の母親と伯母が所属していたファミリアの実態を聞いただけで青ざめるとかまだまだ甘いな。

 

 

「ゼウスから大勢の女に囲まれろとか教わったんだろ? その時点でアウトだ。噂じゃギルドの奥にしまわれている本物の衣装には呪武器さえ震える執念が籠ったままだった」

 

「ひぇ」

 

「まあ、そんな儀式の見学してる時点で浮気性だと思われるだろうし、女、特にエルフからは歓楽街通いの次に嫌われるだろうな」

 

「い、行きません! 絶っ対に見に行きません!」

 

 余談だが前回選ばれた三人の女にはリリも含まれていたので主催者とはキッチリとハッキリとお話ししておいた。

 

 馬鹿め! ハーレム願望野郎なんぞの遊びに妹を付き合わせてたまるかよ!

 

 それとリリルカまであの女共の影響を受けたら怖い。ギルドの倉庫で本物の衣装を見た時、肉削ぎと骨断ち丸が激しく震えてビビったわっ!

 

 

「まあ、お前に流れるゼウス・ファミリアの血に反応して巻き込まれる可能性は高いけれどな」

 

「ひぇ……」

 

 いや、冗談じゃなくって割とガチで……。

 

「良いじゃねえか、クレイジーヤンデレサイコが母親でも。酒カス育児放棄の搾取親よりはマシ……だとは思う」

 

「自信無いんですよね!? ザルド叔父さんやお爺ちゃんだって病弱だけれど怒らせたらヤバい人だとはいってましたけれど!? ……それと僕も食われる側だって。僕もって事はお父さんはお母さんに……」

 

 うーん、僅差で酒カスが親としては負けてんな、多分。

 

 

 

 

 

 

 

 クレイジーサイコヤンデレ女神ことヘラは貞淑を尊び、ゼウスの他の女に目移りする瞳を抉りに来る程だ。

 

 数年前、ファミリアを再興しようと団員を集め鍛えていたのはギルドに口止めされたが、乗り込んで来ないと嬉しい。

 

 

 

 

 

「次は彼方の店に行きましょう」

 

「あっ、じゃが丸くんの新作」

 

 特に女二人に挟まれている現状で現れたら誅罰だって襲われるからだ。例え俺に何一つ恥じる所が無いとしても……。

 

 右腕でアミッドと手を繋ぎ、左腕の袖をアイズに摘ままれた状態で露天通りを巡る中、当然の様に嫉妬の視線が注がれる。

 

 

「【銭ゲバ】め! 【聖女】と【剣姫】を両手に華だと!?」

 

「俺にもっと力があれば! ヘラ様カムバァーック!!」

 

「おい、馬鹿! 洒落にならんから止めやがって下さい!」

 

 俺は新商品開拓の為にアミッドを誘っただけなんだ。なのにランクアップしたから久々に相手をして欲しいとアイズが期待に満ちた目でやって来たから大変だ。

 

 

「そうですか。では、私達と一緒に来て早く用事を終わらせた後でもう一度お誘いしては?」

 

 そう、アミッドがアイズを誘いやがった。アミッドとデートかと聞かれて食い歩きするだけって答えたのがそんなに悪かったか?

 

 良いじゃねえか、食べ歩き目的で出掛けるって知られても。アイズなんて頻繁に大量の品を持って食べ歩きしてるんだし。

 

「新鮮な野菜や果物はダンジョンの野草とかがあるし、手軽に飲めるジュースにするか? 串焼き肉に合う味付けにして……」

 

「此方の焼き菓子は如何ですか? 入院される冒険者の方々は果物以外の甘味に飢えている様子でしたし、クリーム系は日持ちしないので良いかと」

 

 何か怒っているアミッドも無表情で上機嫌のアイズも腕を解放してくれず、仕方が無いので挟まれたまま新商品を考えるもピンとは来ない。

 

 流石に数年単位で商売やってるとな……。

 

 口元に差し出された焼き立てフワフワの焼き菓子の中には二種類のクリームが挿入され、アミッドが一口齧った断面から溢れだしそうな程だ。

 俺の腕を封じて自分だって片手な癖に器用に金を出して支払って受け取って食べた後で俺の口に押し付けられる。

 

 齧った場所を差し出そうとするも流石に嫌だったのか別の場所を差し出して来たが、食べてみればこれは良い。

 アイズも無言で夢中になっているし売れそう…だ……。

 

「おい、何で手に持ったのと俺を交互に見てるんだ?」

 

 凄く嫌な予感がしたから反応出来た。第一級冒険者による顔面狙いの攻撃を。

 

 ブオッ! って感じに菓子を持った手が俺の顔スレスレを通り過ぎる。

 

 まさか此奴、俺に食べさせようと……?

 

 

「加減を! しろっ!! 今のは拳を喰らわせてたぞ!? 何でご機嫌かは知らんが、ランクアップに慣れてないなら……慣れてなくても酷いだろ!?」

 

 此奴、相変わらずモンスター相手のガチ戦闘に特化していて手加減を知らねえ! 俺が第一級冒険者じゃなけりゃ怪我してたぞ、馬鹿! マジで馬鹿!

 

 幹部なら指導とかするのも仕事だろうに、絶対向いてない。実戦で学べってタイプなら良いが、憧れてる|ポンコツエルフ二号改めポンコツエロフは理論派だろうに。

 

 当然の抗議にアイズはしまったとばかりの顔。あのな? 小さい頃からの顔見知りだろうがもう少し礼儀を覚えろ? 俺も人の事は言えないが、迷惑掛けたら謝ろうな?

 

「キリアと一緒に買い物行くの久々だから嬉しくってつい……」

 

「あん? 一緒に買い物?」

 

 駄目だ、全く記憶が無い。此奴に付き合ってやる必要性は……。

 

「気にしなくて良いですよ。彼は昔からこんな感じですから」

 

「そう言われても……うん? いや、確か……」

 

 思い出したわ。この馬鹿が初めてのお使いに行ったは良いが人混みに流されて行く道を忘れて困ってるのを当時の幹部連中が尾行して見守ってる所に遭遇したんだった。

 

 

『どうしよう……』

 

『……何買うかは覚えてんだろ? 言えよ、案内してやるから』

 

 大手ファミリアとの繋がり欲しさに助けたが、すっかり忘れてた。どうでも良い出来事だったしな。

 

 

「じゃあ、次に行こう」

 

「引っ張ってんじゃねえよ。身長差考えろ。俺は種族上仕方ねえがアミッドはヒューマンなのにどチビなんだぞ」

 

「ふんっ!」

 

 脇腹狙いの強烈なエルボー。此奴の攻撃は大抵俺が悪いから受けておけと言われてるから受けたしそんなに痛くは無いんだが……。

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