泡沫浄瑠璃:秤金次の同級生が呪われて死ぬまでの話   作:天狗猿

9 / 17
解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ解脱するぞ!

肉欲は生きる意志だ!馬鹿野郎!
肉欲があると筆が進んだァ。もっと俺に肉欲を分けてくれよ


玖:損切り(二〇一七年、十月)

 

 

九月の熱気が嘘のように引き、秋の風が、都立呪術高専の古い校舎に微かな冬の匂いを運んでいた。

交流戦という名の「殺し合いの代替儀式」が終わって一月。

平穏を絵に描いたような秋空の下、職員室の空気だけは、どこか濁った澱みを抱えていた。

 

「……チッ、相変わらずせこい真似を。これっぽっちの額で、あのジジイ共に貸しを作ったと思われるのは癪だな」

 

二年生担任、日下部篤也は、京都校上層部から届けられた茶封筒の中身を一瞥し、気怠げに吐き捨てた。

封筒には「特別慰労金」と上品な筆致で書かれていたが、実態は交流戦での勝敗に対する忖度金に他ならない。

日下部は空になった封筒を無造作に丸めると、ゴミ箱の奥へと投げ捨てた。

 

「いいじゃん篤也、臨時ボーナスでしょ?高級な大福でもかってきてよ」

 

ソファにふんぞり返り、目隠しの奥で楽しげに口角を上げるのは五条悟だ。

その軽口を無視するように、職員室の重い扉が開いた。

現れたのは学長、夜蛾正道。

その厳つい表情には、いつにも増して深い皺が刻まれている。

 

「『窓』から要請だ。場所は埼玉県、武蔵区」

 

「武蔵区……あぁ、埼玉の奥地か」

 

五条が退屈そうに呟く。

 

「深夜、住宅街の路地裏で『子供の形をした呪い』の目撃が相次いでいる。 残穢が極めて薄く、正体がつかめない。五条、お前が行けと言いたいところだが……」

 

「僕はいま、憂太の指導で忙しいんだよね」

 

五条はわざとらしく肩をすくめた。

 

「秤たちに行かせれば? ちょうど暇そうにしてたし」

 

日下部が顔をしかめたその時、タイミングを計ったかのようにガラガラと職員室の引き戸が開いた。

 

「おいオッサン、給料日だってな。金ねンだわ。美味いもん食わせろよ」

 

入ってきたのは秤金次。

剃り残した口髭と不遜な笑みが、神聖な職員室の空気を一瞬で「賭場」のそれに塗り替える。

その後ろには、所在なげに控える白波瑠璃と、南十字座のピアスを揺らす星綺羅羅の姿があった。

 

「……お前ら、どこで嗅ぎつけた。いいだろう、飯は食わせてやる。ただし、埼玉の山奥までドライブ付きだ」

 

日下部の溜息と共に、奇妙な三人組の任務が決定した。

補助監督、伊地知潔高が運転する黒塗りの車は、秩父の深い山影に挟まれた武蔵区へと滑り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

十月の昼下がり。 太陽はまだ高い位置にあるはずだが、街を覆う湿った冷気が光を吸い取り、歩道には不自然に長い影が伸びている。

 

「……ここ、すごく静かですね」

 

助手席で瑠璃が小さく溢した。

視界に入るのは、錆びついた遊具が並ぶ公園と、学校帰りであろう小学生たちの姿。

しかし、彼らの笑い声さえも、どこか遠い場所から響いているような、脱色された感覚がある。

 

「目撃箇所は複数。 しかし、残穢がどれも曖昧なんです。 呪霊の仕業なのか、それとも呪詛師なのか…… 正直、絞りきれません」

 

バックミラー越しに、補助監督──伊地知潔高が神経質そうな声を出す。

後部座席では、星綺羅羅がスマートフォンの画面を指で弾きながら、窮屈そうに足を組んでいた。

その隣、秤金次は不遜な態度でシートに深く沈み込み、窓の外を流れる「熱のない街並み」を退屈そうに眺めている。

派手な色彩を纏った三年の二人は、この静まり返った過疎の街において、あまりにも毒々しい異物として浮き上がっていた。

 

「効率重視で行こうぜ。 綺羅羅、お前は伊地知と一緒に『窓』のジイさんから詳しい話を聞いてこい。 俺と白波は周辺のドブさらいだ」

 

秤の独断に、瑠璃は微かに肩を震わせた。

彼女にとって、秤のような「剥き出しの熱」を放つヤンキー然とした人間は、最も苦手な部類だった。

 

「金ちゃん、りょうかーい。瑠璃ちゃん、あんまり苛めないであげてね」

 

車が止まると、綺羅羅は窓からひらひらと手を振り、瑠璃の困惑を置き去りにして走り去っていった。

アスファルトに降り立った秤が、ポケットに手を突っ込んだまま、ゴキゴキと首を鳴らして大きく伸びをする。

190センチを超えるその体躯は、ただ立っているだけで周囲の空気を圧迫していた。

瑠璃は、彼の背後からうっすらと立ち上る気配に、肌が削られるような錯覚を覚える。

秤金次の呪力と同じ、他の人間とは決定的に異なる「質感」を持っていた。

ザラザラとした、まるでヤスリで撫でられるような、暴力的な感覚。

 

(……この人と二人きりなんて)

 

瑠璃が自身の体を抱えるように身を縮める。

そんな彼女を気にする様子もなく、秤は早速、周辺の寂れたパチンコ店の看板に目を光らせていた。

 

「おっ、あの店いい台揃ってそうじゃねえか。 埼玉なんだからあとで宇都宮餃子の美味い店も探さねえとな」

 

「……秤さん、仕事中ですよ。それに宇都宮は栃木です」

 

「分かってるよ。“熱”のない仕事なんて死んでるのと同じだ。 白波、お前は少し真面目すぎるんだよ。 もっと自分の欲望に素直になれよ」

 

秤のデリカシーのない言葉を受け流しながら、二人は目撃地点の一つである町外れの橋へと向かって歩き出した。

道筋は、田舎というには寂れておらず、街というには活気のない、中途半端な地方都市特有の倦怠感に満ちていた。

歩道には色褪せた「交通安全」の旗がはためき、道端の掲示板には数年前の地域イベントのポスターが剥がれかかったまま放置されている。

電柱の「不審者に注意」という警告文は、今となっては皮肉にしか聞こえない。

 

「おっ、あれジャスコじゃねえか? ジャスコあんならここも田舎じゃねえな」

 

秤が、住宅街の屋根の向こうに見える巨大な箱型の商業施設を指さして声を弾ませた。

 

「ジャスコはもう名前変わってますよ。あれも違うはずです」

 

「どっちでもいいだろ。ジャスコはジャスコだ……懐かしいな。中坊の頃、よくあそこのフードコートで元カノと一緒にいて、補導員に追いかけ回されてたわ」

 

秤は剃り残した口髭を撫でながら、さも愉快そうに笑う。

 

(この人にも、中学時代なんてものがあったのか…)

 

瑠璃は、この強面の男が制服を着てフードコートに座っている図を想像し、激しい違和感に襲われた。

義務教育の枠組みからさえも弾き出されてそうな秤金次が、そんな平凡な景色の中にもあったという事実に、瑠璃はほんの少しだけ戸惑いを覚える。

 

「白波、お前はどーなんだ。中坊の頃とか、色恋の一回くらいあんだろ?」

 

「…ありません。友達すらまともにいなかったので」

 

瑠璃が視線を落として答える。

故郷のアパートと学校。

「透明な壁」の中で母と共に過ごしていた孤独な記憶。

 

「そりゃ損したな。まぁいい、これから作ればいいさ。俺が美味い餃子奢ってやるから、まずは食い気から始めろ」

 

そんな、呪術師の任務とは思えないほどの下らない雑談を繰り返しながら歩くうち、周囲の空気がじわりと重みを増していく。

前方に、夕刻の冷たい影を落とすコンクリートの橋が見えてきた。

目撃情報の中心地の橋に差し掛かった時、甲高い叫びが響いていた。

 

「やめろよ! 押すなよ!」

 

武蔵区、町外れに架かる古びたコンクリート橋。小学校低学年とおぼしき数人の子供たちが、一人の少年を囲んで欄干の向こう側へと追い詰めていた。

眼下を流れる川は、十月の乾いた空気を映して寒々と光っている。

 

「うるせえ! お前の親って人殺しなんだろ? 母ちゃんが言ってたぞ、お前は呪われてるって!」

からかうような、それでいて無邪気な残酷さを孕んだ声が響く。

 

「うせろ、ガキども。 シケた遊び(こと)してんじゃねえぞ」

 

瑠璃が声を上げるよりも早く、重低音の効いた声が割り込んだ。

鋭い三連の切れ目が入った眉、剃り残した口髭、そして圧倒的な威圧感を放つ190センチ超の巨躯。

秤金次がポケットに手を突っ込んだまま、ドスを利かせて歩み寄る。

 

「……っ!?」

 

子供たちは一瞬で顔を青ざめさせ、後ずさる。

秤という存在に対する本能的な恐怖が彼らを撃ち抜いたのだ。

 

「……ッ、今夜、覚えておけよ!」

 

使い古された捨て台詞と共に逃げ出す子供たち。

だが、逃げ際に突き飛ばされた勢い余って、囲まれていた少年がバランスを崩した。

 

「あっ……!」

 

少年が欄干を越え、真っ逆さまに落下していく。

咄嗟に、瑠璃の肉体が呪力で強化された。

足元に極小の「呪泡」を密集させ、滑走するように加速し、少年のもとへ飛び込む。

 

──ドブンッ!

 

派手な水しぶきが上がった。

 

「おいおい、風邪引いても知らねえぞ」

 

橋の上から秤が声を投げる。

幸い、川底は少年の膝丈ほどしかなく、瑠璃の迅速な介入によって少年は水飛沫を浴びただけで済んだ。

瑠璃は濡れた制服の重みも厭わず、少年を抱きかかえて岸へと上がった。

 

 

 

 

 

 

そこから少し離れた街外れの古い民家。

そこには、数年前までは家族の笑い声が絶えなかったであろう、今は静まり返った生活の痕跡が漂っていた。

「窓」を務める老人が出した、少し冷めた茶を星綺羅羅が啜る。

 

「お嬢ちゃん、よく来てくれたね。こんな老人の家に一人で……」

 

老人は綺羅羅を女の子と勘違いしたまま、目を細めて語りかける。

綺羅羅はそれを訂正することなく、事務的に本題を切り出した。

 

「おじいさん、最近の目撃情報について詳しく教えてくれる?」

 

老人の話によれば、呪霊の姿は判然としないが、昼間、子供たちが集まる場所や通学路で、何かが「這いずる音」や「子供の笑い声」が聞こえるという。

 

「……蛯名和樹。この近くに住む少年ですが、あいつが最も怪しい。彼の親はもうここにはいませんが、元呪詛師でしてな」

 

老人の表情が曇り、声に険が混じる。

 

「呪術規程に基づく監視対象でしたが、昨年末に複数の一般人を呪殺し、秘匿死刑に処されました。それからというもの、あの少年の周囲では妙な影が目撃されるようになって……」

 

「でも、確信はないんですよね?」

 

綺羅羅が茶柱の立たない茶碗を見つめて問う。

老人は顔を上げ、深い憎しみのこもった瞳を向けた。

 

「わかりません。……ですが、私の家族も少年の親(あいつ)に殺されましたから」

 

老人の言葉には、深い忌避感と「穢れ」を遠ざけようとする冷徹な響きがあった。

それは、加害者と被害者が共存し続ける地方都市特有の、煮詰まった呪いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

陽光が少しオレンジ色に退色し始めた川原。

十月の乾いた風が、すすきの穂をさらさらと鳴らして通り過ぎていく。

瑠璃は、自身のタオルを震える少年の肩にかけた。

 

「……僕は、何もしていない。お父さんのことは知っているけど……なんで、僕だけこんな目に……」

 

和樹の独白。

自分の意志とは無関係に、血筋という名の「呪い」によって世界から拒絶される痛み。

それは、かつて戸籍すらなく、透明な壁の中にいた瑠璃自身の記憶を鋭く揺さぶる。

 

「呪詛師ってのはな、自分の欲望のためにルールから降りた奴らの総称だ。お前の親父は、この世界と相性が悪かった。それだけの話だろ」

 

秤は相変わらず興味なさげに、だが残酷なほど真っ当な事実を突きつけた。

そして、屈み込んで少年の目線に合わせると、ヤスリのようにザラついた呪力を僅かに漏らし、静かに言葉を継いだ。

 

「いいか、ガキ。ギャンブルで一番間抜けなのは、『他人の負かたツケ』を自分の軍資金だと思い込んで、そのままテーブルに座り続ける奴だ」

 

秤の視線が、少年の足元に落ちる長い影を射抜く。

 

「『まず生き残れ、儲けるのはそれからだ』。有名な投資家の言葉だが、人間にとっても真理だ。お前は今、自分じゃどうにもできねえ『親の罪』って欠陥株を後生大事に抱えてる。だがな、見切り千両だ。間違った台にいると気付いた瞬間に、その手を離す勇気を持て。リスクってのは、何をやってるか分かってねえ時に起こるもんさ」

 

秤は立ち上がり、ポケットに手を突っ込んだ。

 

「お前が何者かなんて、他人に決められてんじゃねえ。過去なんて損切りしちまって、自分の『熱』で新しい人生を買い直してみせろよ」

 

和樹は自身の指をぎゅっと握りしめ、地面を見つめる。

瑠璃はその言葉に、雷に打たれたような衝撃を受けていた。

 

(……リスク。損切り。私は今まで、自分の殻を壊すことばかり考えていた……)

 

水族館や交流戦。

自分の弱さを見せつけられてから瑠璃は自分を壊してでも戦うことしか考えていなかった。

あの時、瑠璃の右腕をズタズタにしたのは、呪霊の攻撃ではなく、自分自身の放った衝撃波の反動だ。

透明な殻を壊したいばかりに自身の肉体が壊すという「損失」を管理できていなかったのだ。

 

(まず、生き残る。そのためには、何かに傾き過ぎてもいけないんだ……)

 

瑠璃の中で、バラバラだったパズルのピースが、秤の「人生論(ギャンブル・ロジック)」という触媒によって一つの解答へと収束し始める。

その時、堤防の向こうから、冷え切った空気を切り裂くような快活な声が届いた。

 

「──あ、いたいた! 和樹くん、またこんなところで道草売って~!」

 

現れたのは、女子高生風の女性と、それについて歩く少女だった。

女子高生風の少女は、リボンで結ばれた茶髪に、アシンメトリーな前髪が右目を隠している。豊満な肢体を躍動させ、太陽のような笑顔を振りまく姿は、呪いの世界とは対照的な輝きを放っていた。

 

「あ、愛ねえちゃん、聖希ちゃん……」

 

「へぇ、その歳で二人もコマしてんのかよ。マセてんな」

 

秤がニヤリと口角を上げる。

 

「ち、違えよ!あいつはただの幼馴染だし!」

 

顔を真っ赤にして否定する和樹。聖希と呼ばれた少女の傍らで、「愛ねえちゃん」と呼ばれた女性は、静かに、射抜くような瞳で瑠璃たちを見つめていた。

 

「ここら辺では見ない制服だけど、どこの学校の人? 修学旅行かな?」

 

「あぁ、都内のインターナショナルスクールだ。自由研究の取材でな」

 

秤の適当な嘘に、女性は「ふふ、面白そう!」と鈴の鳴るような声で笑った。

だが、瑠璃は彼女を見つめるほどに、得体の知れない不快感が胃の底からせり上がってくるのを感じていた。

それは、鏡の向こう側の自分を見ているような感覚。明るさという名の「膜」を張り、外界と完璧に混ざり合っている女性の姿は、空っぽな自分を剥離させようとする瑠璃の性質を、根源的に逆撫でしていた。

 

「さあ、日も暮れるしそろそろ帰ろうか。またね、インターナショナルの学生さん」

 

女性は瑠璃達に満面の笑みを向けた。

逆光に照らされたその顔は、口元だけが三日月形に裂けたように鮮明に焼き付いた。

秋の夕闇に溶けるように三人の背中が遠ざかった後、秤が鼻を鳴らした。

 

「お前ほどじゃねえけど、胸とケツのデケェ女だったな。男的には及第点だが」

 

「……最低。本当に大嫌いです、秤さん」

 

瑠璃は吐き捨てるように言い、まだ濡れている制服の裾をきつく絞った。

だが、その拳には、先ほどまでの迷いはない。

秤の言葉を自身の内へと翻訳したことによって、「生きる」という目的のための胎動が、瑠璃の右腕の中で静かに熱を帯び始めた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

十月の夜風が、秩父の山嶺から冷気を引き連れて街を撫でていた。

日中の寒々しい沈黙とは対照的に、駅前の一角に店を構える「宇宮餃子」の赤提灯だけが、毒々しいほど鮮やかな光を放っている。

 

「……で、「窓」のジジイからの収穫?」

 

秤の質問に綺羅羅が酢と醤油の小皿を整えながら、昼間に「窓」の老人から聞き出した情報を並べ始めた。

 

「蛯名和樹。彼の父親は元呪詛師で、呪術規程に基づく監視対象だった。でも、去年の末に一般人を数人呪殺して、上層部によって秘匿死刑に処された……。それからこの街の周辺で『子供の影』が出るようになったらしいよ」

 

秤金次は、運ばれてきたばかりの焼き餃子に箸を伸ばし、たっぷりのラー油を纏わせた。

 

「昼間にあったあのガキか……ありゃ白だな。仮に呪詛師だとしても、残穢がなさすぎる」

 

秤はそう断じると、熱々の餃子を一口で放り込んだ。

剃り残した口髭を揺らし、咀嚼しながら言葉を継ぐ。

 

「呪いの連鎖ってのは、大抵『熱』のねえ場所に宿る。あいつには親父の罪を背負うだけの執念も、ましてや人を呪うだけの歪みも感じられなかったぜ」

 

瑠璃は二人の会話を背景音に、機械的な正確さで餃子を口に運んでいた。

川崎のアパートで孤独を噛み締めていた頃とは違う、だが、呪術師としての日常に溶け込んだわけでもない。

ただ、体が必要とするエネルギーを充填するように、次々と皿から餃子をつまんでいく。

 

「目撃場所はどうだったの? あの川も、やっぱり関係ない?」

 

綺羅羅が問いかけると、秤は首を振った。

 

「いや、あの川にも残穢は残ってねえな。むしろ、目撃情報の座標を繋げると、妙に一箇所に偏る」

 

情報を整理すれば、答えは一つに絞られた。

目撃は深夜のみ。そして全ての事象は、武蔵区立小学校の半径百メートル以内で起きている。

 

「……学校、ですか」

 

瑠璃がボソリと呟いた。

その時には、目の前の皿から四人前の餃子が跡形もなく消え失せていた。

頬をわずかに膨らませたまま、静かに口を動かす瑠璃。その大食っぷりを、秤と綺羅羅は一瞬、言葉を失って見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「調べた所、武蔵区の小学校の理科準備室の床下には、魔除けとして呪物『右死の殤面(うしのしょうめん)』という能面が封印されています」

 

電話越しの補助監督、伊地知潔高の声は、夜の冷気に震えているようだった。

 

「記録によれば、十年近く高専の点検が行われていません……おそらく、経年劣化によって封印の呪符が綻び、呪霊を引き寄せる『餌』と化したのでしょう」

 

「『森を隠すなら森の中』……いや、『呪いを隠すなら学校の中』か」

 

秤が不遜に笑う。

 

「最後のはいいけど最初の間違ってるからね。金ちゃん」

 

綺羅羅の鋭いツッコミを無視し、三人は伊地知が下ろした「帳」の内側へと足を踏み入れた。

 

深夜の小学校。

月光が、校舎の窓硝子を銀色に染め上げ、誰もいない廊下に理不尽なまでの「静寂」を強いていた。

昼間は子供たちの歓声で満たされるはずの空間は、今や負の感情を濾過し、煮詰めるための巨大な蒸留器と化している。

理科準備室。

古いワックスの匂いと、薬品の揮発した香りが混ざり合う暗がりの一角。

瑠璃が懐中電灯の光を向けると、そこには床下に続く隠し扉があった。

扉を跳ね上げ、蜘蛛の巣の張った地下空間を進んだ先で、三人は目的の木箱を見つけ出した。

 

だが。

 

「……空だね」

 

綺羅羅が蓋が開き空になった木箱の縁を指でなぞる。

周囲は分厚い埃に覆われているが、木箱の周りだけが、つい先ほど誰かが触ったかのように、不自然に埃が払われていた。

瑠璃が床を低い角度で照らし出す。

そこには、十数センチほどの、小さく、覚束ない「子供の足跡」が、出口へと向かって刻まれていた。

 

「子供が盗み出した……?」

 

瑠璃がその事実を口にした瞬間。

 

──ミシリ。

 

大気が、物理的な圧力を伴って軋んだ。

校舎全体に伝わるほどの負の圧力。

 

「お出ましだ。……ちょうどいい。デザート代わりにしちゃ、少しばかり『熱』が足りねえがな」

 

秤が拳を打ち鳴らす。

呪われたものたちが巣食う空間。

 

呪霊の気配を帯びる校舎は、まるで巨大な生物の食道を思わせる粘着質な熱を発している。

 

「……あっちだ」

 

秤金次の言葉を合図に、三人は月光さえ届かない三階の廊下を駆けていく。

漂うのは、腐った防腐剤と、恐怖が煮詰まったような不快な残穢である。

突き当たりの踊り場まで辿り着いた時、三人が目にしたのは、悪夢を具現化したような光景だった。

内臓を剥き出しにした人体模型のような呪霊が、数人の小学生を追い詰めている。

その中には、昼間に川原で出会った和樹と、彼を執拗にいじめていた少年たちの姿があった。

 

「ちょっと!あれヤバくない?」

 

綺羅羅が叫ぶ。

少年の一人が、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、震える指で暗闇を指した。

 

「健が……あの化け物に……お面を持ったまま……」

 

彼らは肝試しと称して学校に忍び込み、偶然見つけた理科室の地下から呪物『右死の殤面』を持ち出していたのだ。

昼間のいじめっ子の捨て台詞、「今夜覚えておけよ」という言葉の裏には、この身勝手な勇気試しが隠されていた。

 

「ガキどもの悪知恵が最悪の事態(ファンブル)を引き当てやがったな」

 

秤が不敵に笑い、和樹に向き直る。

 

「おい、ガキ。そのお面を攫ったデカいのはどっちへ行った?」

 

「……た、体育館の方……」

 

和樹の声が震える。

秤は即座に三階の窓枠に足をかけ、迷うことなく外へと跳躍した。

重力を無視した脚力で隣の校舎の屋根へと飛び移り、夜風を切り裂きながら体育館を目指して駆けていく。

その背中からは、周囲を削り取るような熱い呪力が立ち上っていた。

 

「瑠璃ちゃん、そっちは任せたよ。子供たちは私が守る!」

 

綺羅羅が術式『星間飛行(ラヴランデヴー)』を展開し、子供たちの周囲に不可視の境界線を張る。

 

「でも……無理はしないでよね?」

 

水族館での自壊を知る綺羅羅の懸念に、瑠璃は短い頷きで応える。

その瞬間、闇の奥から新たな異形が這い出してきた。

人体模型呪霊に加え、巨大な音楽家のような顔を持つ呪霊。

その肥大化した耳からは、神経を逆撫でするような不協和音が漏れ出している。

瑠璃の肉体が、呪力によって加速した。

彼女の呪力特性である「泡」が、足元で微細な爆発を繰り返す。

摩擦をゼロにまで剥離させた超高機動。

瑠璃は滑るような動作で、巨大な音楽家呪霊が振り下ろした拳を、紙一重の差で回避した。

 

(すごっ…!前よりもずっと、自分の呪力を制御(コントロール)してる……!)

 

綺羅羅の目の前で、瑠璃の蹴りが人体模型呪霊の胸部を粉砕した。

バラバラに砕け散るパーツ。

しかし、呪霊は即座にその切断された腕や肋骨を宙に浮かせ、全方位から瑠璃へと組み付かんと迫る。

 

「……秤さんに教わったんです。リスクを管理できないギャンブルは、ただの自滅だって」

 

「だから呪力を振り分けることにしました。勝つための手段(攻撃)と生きるための意思(防御)に。」

 

瑠璃は冷静に、自身の右拳に呪力を集約させた。

これは「術式の開示」と同様の、能力の開示による呪力と威力の底上げである。

 

柘榴(ザクロ)・改』

 

それは、水中最強の打撃を持つモンハナシャコの構造と、交流戦で西の簡易領域使いが用いた防御技術を応用した新境地だった。

瑠璃は攻撃に呪力の約四割を割き、残りの六割を自身の拳の内部構造を補強するために集中させる。

爆発の衝撃を外側へと一方的に指向させ、自身の肉体を守るための「隔壁」を呪力で構築するのだ。

 

「まず生き残る。そのための損切り」

 

瑠璃の右拳が、組み付こうとする人体模型の核を捉えた。

瞬間、真空の爆圧が一点に収束し、指向性を持った衝撃波が校舎の壁を貫通するほどの勢いで解放された。

 

──轟ッ!!

 

人体模型呪霊は一瞬で消滅し、背後に控えていた巨大な音楽家呪霊の顔面をも、その余波が完全に粉砕した。

自壊の反動は、最小限の火傷にまで抑え込まれている。

 

「……できた」

 

瑠璃が荒い息を吐いたその時、遥か彼方、体育館の屋根を凄まじい質量が突き破る音が響き渡る。

 

 

 

「さて、回してやるよ」

 

月光を背負って舞い降りた秤金次は、その着地の衝撃で床板を爆ぜさせた。

埃が舞う暗がりの中、体育館の最奥に鎮座していた「それ」が、無数の子供たちの啜り泣きを、不快な和音として吐き出した。

「右死の殤面」。

その姿は、呪術的な不条理を煮詰めたような異形だった。

巨大な牛の肉体。

その皮膚を突き破るように、理科室から盗み出された呪いの能面が「顔」として張り付いている。

だが、真の悍ましさはその側面にある。

牛の胴体には、攫われた少年と一緒に死人の顔がまるで果実のように幾つも埋め込まれ、絶望に瞳を濁らせていた。

 

「……あァ、成程な。一番熱い『景品』は自分の腹の中に隠したってわけか」

 

秤は、口髭を撫でながら凶悪な笑みを浮かべた。

ザラついた呪力が、体育館の空気を(やすり)で削るように震わせる。

 

「おい、俺のツレが心配してんだ。さっさとガキ吐き出しな」

 

呪霊が、能面の口を開いた。

そこから漏れ出たのは、人語ではない。

幼い子供たちが歌う、あの不気味なわらべうた。

 

──『かごめ、かごめ』。

 

直後、体育館の空間がドロリと歪んだ。

「右死の殤門」による領域展開。

呪霊を中心に、子供の姿をした数十体の式神が顕現し、秤を取り囲むように輪を作った。

結界が閉じ、世界が反転する。

そこは、無限に続く校舎の回廊が円環状に連なった、閉鎖的な「遊び場」だった。

 

領域展開。

術師の心象風景を呪力で構築する呪術の極致。

右死の殤面が展開した領域は、平安の世にスタンダードだった「必殺」を排した古い形式の領域である。

その能力は、強制的な「遊戯」の執行。

領域内に閉じ込められた者は、目隠しをされた「鬼」として中央に固定される。

そして、周囲を回る子供たちが歌を終えた瞬間──背後に立つ者が誰かを言い当てなければならない。

秤の視界が、強制的に闇に包まれた。目隠しをされたかのような呪力の拘束。

周囲では、子供たちが手を繋ぎ、笑いながら円舞を踊っている。

 

『うしぃ…ろの正面…だぁれぇ…?』

 

歌が終わり、秤の背後に巨大な「死」の気配が立ち登る。

外せば、領域の必中効果により、呪霊の一方的な攻撃が秤の肉体を粉砕する。

だが、秤金次という男を相手に「賭け事」を挑んだことが、この呪霊の致命的な失策だった。

 

「お前にもギャンブルの醍醐味を教えてやるよ。相手が理不尽(ルール)を提示してきた時、一番熱い勝ち方はな……」

 

秤が、闇の中で印を結んだ。

それは、交流戦で見せたものとは異なる、研ぎ澄まされた指の動き。

 

「──その不条理(ルール)ごと、台をぶち壊すことだ」

 

 

 

「領域展開──『坐殺博徒.CR私鉄純愛列車1/239ver.』」

 

 

秤の足元から、パチンコ台の電子音と、列車の発車ベルが爆音で鳴り響いた。

本来、領域の押し合いにおいて、秤の領域は「必殺」を持たない分、発動速度と押し合いの強度に優れている。

だが、この瞬間の秤は、さらなる「高み」へと手をかけていた。

交流戦において、東堂葵に「演出による攻撃」の隙を突かれた経験。

それを踏まえ、秤は自らの領域を再定義した。

領域に付随していた「パチンコ演出による物理攻撃」をあえて削ぎ落とした。

攻撃という「余分な機能」を捨て、全リソースを「必中効果の速度」と「術式(ルール)の強制力」だけに特化させたのである。

機能を絞ることで、秤の領域の構築速度は五条悟の領域と並び立ったのだ

そして、情報の流し込みはより濃密に、より暴力的に対象の脳を蹂躙していく。

 

『──!?■□■ッ……!?』

 

呪霊の悲鳴が聞こえてきそうなほど『右死の殤面』の領域が、秤の放つ「CR私鉄純愛列車」のパチンコ演出に塗り替えられていく。

回る図柄。点滅する保留。

呪霊が混乱し、必中効果が中和された一瞬の隙。

秤は目隠しの拘束を力尽くで引き千切り、跳躍した。

 

「熱くなってきたぜ……!!」

 

秤の拳が、呪霊の能面を捉えた。

その瞬間。

空間が、漆黒の稲妻に引き裂かれた。

──黒閃。

呪力と肉体の衝突が、100万分の1秒以内に同期した時に生じる、空間の歪み。

それまでの「ザラついた」呪力が、極限の集中によって黒い奔流と化し、呪霊の肉体を芯から揺さぶった。

黒閃を経て、秤の脳内麻薬(アドレナリン)は沸点を超える。

術師としての感覚が鋭敏化し、領域内の「確率」さえもが彼の指先に吸い寄せられる。

 

『リーチ!!』

 

激アツの演出。背景がレインボーに輝き、確定のファンファーレが鳴り響く。

秤の拳が、さらに呪霊の腹部を抉る。

黒閃によって覚醒した秤は、自らの意思で「大当たり」のタイミングを完全に手繰り寄せた。

 

大当たり(ジャックポット)だ」

 

領域が解除された瞬間、秤の全身から無限の呪力が溢れ出した。

反転術式が全自動で走り、疲労も傷も、焼き切れた術式さえもが秒単位で修復されていく。

 

「それじゃ景品はもらってくぜ」

 

無限の呪力を纏った秤は、呪霊が再生する隙すら与えず、その巨大な肉体を解体するように拳を叩き込んだ。

呪霊の腹部が弾け、取り込まれていた少年が、秤の呪力によって優しく包み込まれるように体外へと排出される。

 

その中心で、蒸気を上げながら呪霊の残骸の上に立つ秤金次は、満月の下で誰よりも「熱く」輝いていた。

 

「……あー、やっぱりギャンブルは、こうでなくちゃなァ」

 

呪霊が塵となって消える中、秤は無傷のまま、さらなる「熱」を求めて首を鳴らした。

 

 

 

 

 

 

数日後、秩父の山々に囲まれた武蔵区の朝は、抜けるような秋空とは裏腹に、どこか白々しい寂寥感に満ちていた。

集落の入り口に停まった一台の黒塗りのワゴン車。

その後部座席から、蛯名和樹が窓ガラスに顔を押し付けるようにして、外の世界を見つめていた。

彼の視線の先には、泣きじゃくりながら必死に手を振る少女、聖希の姿がある。

 

「聖希ちゃん…いつか絶対…また会おうね!」

 

和樹の声は閉め切った窓に遮られ、震える唇の動きだけが外へと漏れる。

車がゆっくりと動き出す。

和樹は、代々引き継がれてきた「呪詛師の血」という名の重石を、行政という名のシステムによって切り離され、然るべき保護機関へと移送されていく。

その光景を、少し離れた堤防の上から、瑠璃達の三人は見守っていた。

 

「……本当に、これでよかったんでしょうか」

 

瑠璃が、自販機の温かいココアを握りしめたまま、独白のように呟いた。

あの夜、秤たちは高専のコネクションを使い、児童相談所や警察、そして「窓」を通じた行政ルートを強引に回した。

和樹を迫害していた街の大人たちや少年の声を「虐待」と「ネグレクト」という法的な言葉で塗り潰し、少年を物理的に隔離したのだ。

 

「いいんだよ。俺たちは正義の味方(ヒーロー)じゃねえ、呪術師だ」

 

秤は、剃り残した口髭を撫でながら、煙草を吸わない代わりにガムを噛み砕いた。

 

「俺たちの仕事は、湧いて出た呪いを祓うまで。そっから先、ガキがどう飯を食って、どう寝るかなんてのは、行政や福祉……そっち側の専門家の仕事だ。俺たちが背負うには、荷が重すぎるし、何より『熱』のねえ話だろ」

 

かつて、同じような光景を前にして、全く別の選択をした男がいた。

檻に閉じ込められ、虐待される幼い術師の少女たち。

それを見下し、嘲笑う非術師の群れ。

その男は、自らの呪霊をもって集落の全てを焼き尽くした。

だが、秤金次は、その凄惨な二者択一を選ばない。

非術師を憎むでもなく、慈しむでもなく、ただ「規程」という名の冷徹な線引きを盾にして、呪いと日常を切り離す。

それが、他者への信頼が摩耗しきった呪術界において、彼が選んだ一つの最適解であった。

 

「はいはい!しんみりした話は、もうおしまい!」

 

綺羅羅が、両手を叩いて明るい声を出す。

 

「ねえ、金ちゃん。お腹すいちゃった。帰りにどっかでホルモン焼きでも食べようよ!」

 

「いいぜ……おい、瑠璃。お前も食いたいだろ。日下部の金だから気にせず食べようぜ」

 

秤の口から出た自然な呼びかけに、瑠璃は一瞬、心臓が跳ねるのを感じた。

つい数日前までは「白波」と、距離を置いた苗字で呼ばれていたはずだ。

それが今、彼の口からは、共有した戦場と「熱」の証として、彼女の名がこぼれ落ちている。

自分の中にあった「空っぽ」な空間が、少しだけ、誰かの体温で満たされるような感覚。

 

「……はい、秤さん」

 

三人は、伊地知の待つ車へと乗り込んだ。

排気ガスの匂いを残して、黒塗りの車が山道を下っていく。

 

 

 

 

三人が去った後。

堤防の下、独り残された「聖希」と呼ばれた少女は、先ほどまでの涙をピタリと止めた。

ハンカチで顔を拭い、立ち上がる。その傍らに、どこからともなく「愛姉ちゃん」が姿を現した。

 

「ねえ、聖希ちゃん。もういいの?」

 

女性の問いかけに、少女――聖希の口から漏れたのは、幼い少女のそれではない。低く、落ち着いた青年の声だった。

 

「ああ。高専の学生も来たし、そろそろ潮時だ。……小学一年生の甘い初恋ごっこも悪くなかったが、女子の(ガワ)は窮屈でいけない。やはり次は男の体に戻るよ」

 

少女、武田聖希(たけだまさき)は、首をボキボキとならした。

彼は、秘匿死刑となった和樹の父親の友人であり、かつての同志だった。

いじめられていた旧友の息子を見かねて、集落の子供たちを理科室の地下へと誘い込み、呪霊に喰わせようと仕組んだのは、他ならぬ彼自身だった。

 

「和樹は、高専の保護下に入った。あそこなら、少なくともあの非術師()に石を投げられることはないだろう。……親友への手向けとしては、及第点かな」

 

武田はそう言うと、路地裏の影へと歩き出した。

 

「そうだ、愛裏(あいり)。夏油さんによろしく伝えておいてくれ」

 

武田の姿が、揺らめく陽炎のように闇へと消えていく。

独り残された愛裏は、ふふ、と喉を鳴らして笑った。

彼女の手元には、いつの間にか手に入れた一枚の写真がある。

それは、高専の制服を着て、所在なげに視線を逸らしている白波瑠璃の姿だった。

 

「白波瑠璃ちゃん、かぁ……」

 

愛裏は、写真の中の瑠璃の顔を、恋人にするような手つきで、ゆっくりと指でなぞった。

その瞳には、慈しみと、それ以上に深い「渇き」が宿っている。

 

「また逢えるかなぁ…」

 

不気味な予兆を孕んだ風が、秩父の山々を吹き抜けていく。

二〇一七年、十二月二十四日。

破滅の足音が、すぐそこまで迫っていた。

 

 

 

 




一般呪詛師小学生ジジイの年齢は分からなかったけど≡が2086年ってことは2017年にも十分ご存命の可能性があるので出しました。
矛盾があっても許せサスケ

呪術関係でR-18創作が書きたくなってきたので希望アンケートに答えてくれ。必要だろ

  • 貞操逆転で禪院家♀に引き取られるショタ
  • 宮國(≡)の女性上位ヤンデレ
  • まずは書いてる奴ある程度進めろよ原始人
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。