玄関のドアを開ける、するとほかの家族の話し声や話し声が聞こえてくる
「ただいまー」
僕はいつもの声掛けをして家の中に入る、
「お帰りなさい、今日はどうだった?魚、捕れたかしら?」
この人は僕の母だ、もう60を過ぎている
「そうだね、最近んじゃここら辺もあれが影響してきたからか、あまりとれなかったけど今日は捕れたよ」
「あらそう、それはよかったわ、晩御飯どうする?」
「今日はいいかな、賄だって言われて職場で食べてきちゃったし」
「そう、でもお腹がすいたら行ってね、用意するから」
それだけ聞くと僕は階段を上り自分の部屋に入る
部屋の中は少し肌寒く、ベットの傍にある机からエアコンのリモコンを手に持ち、暖房を着ける、
そして今度はバックに入ってた携帯を取り出し、電源を付ける、充電器に刺していたバッテリーを交換して、電源を入れる
液晶画面が白く輝く、
スマホの暗証番号を右手だけで器用に押し、画面が表示れると中央にあるアプリをタップする
「ピックミーアップ」
2年前にリリースされたモバイルゲームである
開発会社はメビウス
サービス開始からおよそ2年が経過したこのゲームはいまや全世界で1億ダウンロードもされるほど人気である
5秒ほどのロード画面からメイン画面にアクセスする
〔ピックミーアップへようこそ!〕
〔タッチしてください〕
何千回と聞いたそのこ声は何故かこの時いつもより少し嬉しそうな声をしていた
メイン画面に触れると、見慣れたメインルームの光景が僕を迎えた
メインルームには金髪碧眼の女騎士、彼女が僕がゲームを起動したと気づくとすぐに笑顔をこちらに見せ、手を振ってくる
育成星6のホワイトナイト『アイリス』
僕がこのゲームを始めたリリース初期から持っているキャラであり、この苦楽の二年を支えてきてくれたキャラである
最初にアイリスを召喚した時を思い出す、あの時はさすがに僕でもビビりすぎて携帯を投げ出しそうになった
理由はたしか43も使ったのに星5はおろか星4も彼女しか出てきてくれなかったからである、
ちなみに43とは円では無い、万だ
だから初めて星3ではなく星4の彼女が来てくれた時は泣いて喜んだ、本当に、
だからこそ、何千連と爆死を続けてきた僕の心は高レアキャラが出るときの確定演出を聞いた時、本当に携帯を投げるところだった
そこからは彼女のことを大切に育てた、宝石などそこら辺の石ころに思えるほど僕は彼女を大切に育てた
アイリスをタップする、すると彼女のイラストが画面全体に広がってくる
綺麗なロングの髪、それに少し幼いその体、そして鈴が転がるような綺麗な声、そして青く輝く碧い瞳の美女、
彼女を見るだけで僕の顔は自然と口角が上がり、ニヤケテしまう、たとへ初期星5のUR「ウルトアレア」ではないが今はそこら辺の星6にも勝るほどの実力を持っているほどの強い英雄となった
ぼくは画面右上の✖ボタンを押し、イラスト画面を閉じる、次は訓練所を見る、そこには最近ガチャで出したばっかの星1か星2のキャラである、彼らは切磋琢磨に剣を振る、僕は訓練所で頑張って剣を振っている星2キャラをタップする、するとそこにはそんな彼にイラストや性能、持っているスキルなどが一面に表示されたLV5それにスキルも何個かレベルが上がっている、前見たときはレベルが3だったが上がっているということは僕が働いている途中彼も訓練をし、レベルを上げたということになる、
無料ガチャでも稀に星4や星5のキャラが出ると言われているが僕は信じていない、なぜなら今まで何万回と無料ガチャを引てきたが出てきてくれたキャラはすべてが星1だった
最後には俺が初期のころに当て手塩にかけて育てた主力キャラたちだ、最初は全員が星3だったが今や全員が星6であり、レベルもカンストしている
このキャラたちは前に世界ランク1位の人にチームを見せたら「素晴らしい、このキャラ達を本当に愛しているのを感じるよ!」と泣きながら言われたほど良いらしい、知らないけど
そして3週間前に89階をクリアしたパーティーでもある。ぼくは今までこのゲームをして世界ランク4位になるまでの苦労を思い出す
”あれは本当に泣きそうになった、というか泣いた” 本当に
何があったか?そう聞かれるともう言いたくない、思い出したくもないほど辛い出来事であった
このゲームはいうならば運ゲーである、ガチャも運、能力も運、戦闘も運だ、
基本的な基本的な指標は立てるが、英雄たちがそれに従うかは分からない、
意味不明な理由でチーム全員が死に、戦闘不能になることもある、当時のことを思い出すと何故か目頭が温かくなる
でもそれは、このゲームについて何も知らなかった頃の話だ、今はもう違う、さっきこのゲームは運だけだ、といったが少し違う、うん以外でカバーできるところも確かに存在する。
だが僕はここまで来て言えることが一つある、そう、運は実力で超えることが出来るということだ。
何千回と引いてきたガチャ、このゲームは星5以上の英雄が出るときは特別な確定演出があるらしいのだが、僕は一度も見たことがない、ネットでたまに、「一回で星5が出ました!」という声をたまに聞くがそれを聞くたびどこにも向けることが出来ない怒りが僕の心に湧き出してくるのだ
「ん?超絶降臨ダンジョン?運ゲーがようやくイベントらしいイベントをやるんだな」
「キャラを星7にするための逆転の書が低確率でドロップ、、、参加しない手は無いな」
このゲームにはイベントというイベントがあまり存在しない、2.3か月に一度高難易度のミッションイベントが開催されるがこれの難易度がバカ高い、世界ランク10,000位以内のユーザーがぎりぎりでクリアできるというレベルで初心者は愚か、中級者、上級者でさえもクリアするのが難しいと言われている、それにこれはイベント、これをクリアしてもメインダンジョンには何も関係が無いので、
これをやるのは上位10000人の中でも一握りだろう、それにイベントをやってもキャラは当然た倒されたら死ぬので自分からやりたい!というような人はその中でも極少数だろう、ちなみに僕はやりました、素材が欲しいからね
僕はとりあえずこのダンジョンがどんなステージなのかを知るためにメインチームをスライドし、サブのチームを選ぶ、でもサブといっても、
リーダーは星6のレベルカンスト、ほかのパーティメンバーも星5のレベルカンストである、なのでとりあえずは大丈夫だろう
ぴろん!
〔降臨ダンジョンへ、ようこそ難易度が高くなっているので気を付けてください〕
そんな高難易度ダンジョンでしか出ないようなテロップをすぐにタップし、画面はロード画面へと進む、何秒か経ち、画面はダンジョンを示す画面へと変わる、
〔WARNING!WARNING!WARNING!〕
この三重のWARNING!の表示、これはそのステージの難易度が他よりも逸脱して高いときなどに出るテロップであり、僕も指で数えるぐらいしか見ることが出来ていない、
「パーティ42」が全員恐怖を感じています、全ステータスが30%ダウン
「何ビビってるんだ?今回は偵察だけだからそこまでビビらなくてもいいはずなのに?」
このテロップの通り、キャラにも場所や条件により恐怖したりパニックを起こすことがある、大抵その時は恐怖などの感情を緩和するようなアイテムを使う、僕はアイテム欄からそのアイテムを選ぶ、アイテム欄を横にスライドしていく、
「あった、にしても敵がまだ見えてないのに恐怖を感じるなんて珍しいな、さすが星7の素材が落ちるダンジョンか」
僕は恐怖を感じなくするアイテム、”天使の羽”を選び、タップする
『このダンジョンではアイテムが使用できません』
「え?まじか、アイテムが使えないとなると結構ねんどいな、」
〔メリド「★★★★★★」がパニック状態、全ステータスが50%ダウンします〕
〔メリド「★★★★★★」が交代を提案します」
「いや、今回はその必要はない、今回はボスの姿と攻撃パターンさえ、知れればいいだけだしな」
そうしてキャラたちはボスがいるであろう場所に少しづつ進んで行く、
「ん?レベル999?それに何だこの名前、バグかな?」
目の前には全身真っ黒で名前が
〈SS□SH黑●Ψ※〉
LV,999
というキャラが出てきた
そして一瞬の内にパーティメンバー全員が殺された
「これは明らかなシステムエラーだな、それに星6と星5のキャラを一回の攻撃で殺すとなるとこれは多分メインパーティで行ったとしても同じことが起きてただろうし」
画面を見ると僕が育ててきたキャラが死に、
〔メリド「★★★★★★」が女神のもとへ召されました、その闘志は永遠に受け継がれることでしょう〕
とキャラが死んだときに出てくるテロップがパーティメンバー全員分の数流れてきた
「おいおい、パターンも見られずに全滅かよ、まだ始まってすらなかったのに」
僕はこのアプリを閉じようと携帯スワイプする、
だけど携帯はその場面から動かなかった
僕は黒いやつがどんな行動をするか最後まで見る、そうしていると黒いやつがこっちを見て嫌な笑みを向ける、その瞬間、体中に寒気が走る
「なんだ?攻撃パターンの一つか?もうゲームは終ったはず、、」
そして次の瞬間目の前が真っ暗になる
(なんだこれ?目の前が真っ暗だ、何も見えない)
そして目の前が黒くなってから何秒か経つと目の前にウィンドウが出てくる
「アカウントを作成します」
なんだこれ?ウィンドウ?なんでそれにアカウント?
「 名前を決めてください 」
2~6文字以内スぺ~ス/特殊文字無効
「Yes.No」
おいおい、何だこれ、ゲームのウィンドウか?でもなんか違うな
ピピピ!
機械のようなその音がいきなりその真っ暗な空間に響き渡る
「 ドーデモ 」
ーーーーーーーーーーーーー
使用可能な名前です
確定しますか?
ドーデモ?どうでもいいってことか、僕は何もやってないのになんだこれ?勝手に進んで行く
『ドーデモ様、「PICKME-UP」の世界へようこそ!
『今からチュートリアルを始めます、完了時に報酬が支給されます」
[newpage]
そのウィンドウを最後に僕は目を開ける、
『ステナ小東の小さな町に少年、「ハル・キイータ」がいた』
周りを見る、そこは町があり、周りは人がいないのか風化した建物に、植物が芽を張っており、ひどい有様になっていた
「なんだ、なんだここは、、、」
『ここは人間と異種族が共生する地、"オタニア”』
『そんな平和な大陸に正体不明の敵が侵攻してきた』
『マスターよ!世界を救いたければ塔に上れ!』
『多くの英雄が彼と共に戦うだろう』
「なんだこれ?ウィンドウ?それにハル・キイータってもしかして僕の事か?それにここはどこなんだ」
ピロン
『チュートリアル1町を侵略するゴブリンを倒せ!』
「は⁉ゴブリン?」
そう叫び、後ろを見る、そこには身長が僕の腰ぐらいで、緑の体に銀の鋭い剣を持ったゴブリンが現れた
なんだコイツ⁉それにこのウィンドウはなんだ?
現実感が無さすぎる!?それに早く逃げないと殺される!そう思う前に僕の体は一目散にゴブリンから逃げていた
だけどゴブリンの方が足が速く、一瞬の内に間合いを詰められる
ゴブリンの放ったその剣を僕は持っていた剣で抵抗する
剣からはギギギ!と鉄と鉄が強くこすり逢う音が聞こえてくる、
(クソ!こんなのまともに体にあたれば一発で死んじゃうじゃないか!)
(それにここはどこなんだ、それになんで僕はこんなところにいる!クッソ!すべてこのゴブリンのせいだ!)
ぼくは持っていた剣に力をすべて加えゴブリンの剣を跳ね返す、
そして剣を持っていないゴブリンに向かい剣を本気で振りかざす
「くそったれがぁぁ!これでくたばれぇぇ!」
ズバッ!
生物を殺すのは初めての体験だった、しかも自分が実際に殺したとなればなおさらだ、僕がゴブリンを倒しすと目の前に大きな扉が現れる、とりあえずそこに入ると目の前にはどこかで見たことのある光景が広がっていた
やはりここはピックミーアップの世界の中だ、僕は疲れた体を引き釣りながら広場を歩く、でも何歩か歩いていると体の傷がどんどん癒えてきてるのを感じた。でもさすがに精神はもう限界寸前だ、とりあえず僕はベットがあるか分からないけどそこまで行ける気力がなかったから、芝生で寝ることにした