巡る探索者、青き青春の果てを見る   作:抹茶3939

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月夜の寒空で酒を酌み交わし語り合おう

 

 

 

 

 

 

 

砂丘の頂、銀色に輝く砂の上に、探索者は最初からそこにいたかのように静かに座っていた。

月光を背負い、膝を立て、夜の砂漠を見下ろすその姿は、昼間のマヌケな簀巻き姿とは似ても似つきぬ、凄絶なまでの修羅の佇まいだった。

 

(……足音が止まったな)

 

正面から歩いてくるホシノが、驚愕に足を止める。彼女の持つ「封筒」が、夜風に吹かれてカサリと音を立てた。

 

 

 

 

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「こんばんは。今宵は月が綺麗ですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……探索者ちゃん。どうして」

 

ホシノの声は硬い。いつもの「へへ~」という緩い笑みは剥がれ落ち、そこにはアビドス最高の戦力としての威圧感が宿っている。

 

 

 

 

 

 

「…そこは『今日なら死んでも良いわ』って返すところですよ」

 

 

探索者は、スキットルのキャップを親指で跳ね上げた。チロ、と青い火花が夜風に散る。

 

「……ま、冗談です。あんたも俺も、そう簡単に死なせてもらえない側の人間だ」

 

探索者は自嘲気味に口角を上げると、手元のスキットルを軽く振った。

 

「……あれ? 探索者ちゃん、そのお酒、さっき先生に没収されたんじゃなかったっけ?」

 

ホシノが隣に座りながら、不思議そうに首を傾げる。探索者は「フッ」と鼻で笑い、月光に透ける琥珀色の液体を眺めた。

 

「あんなの、ただの麦茶ですよ。……ホシノ、覚えときな。探索者って生き物は本物の『毒』は、いつだって最後の一滴まで肌身離さず隠し持つもんだ」

 

探索者はそう言うと、芯火にスキットルを押し込み、かわりに直接引き抜いた、ラベルのない小瓶の栓を抜いた。

瞬間に漂うのは、砂漠の冷気を一瞬で蒸発させるような、甘美で、それでいて脳を直接痺れさせるような芳香。

 

 

探索者はホシノの視線を正面から受け止めず、ただ遠くの砂の地平を見つめた。その横顔は、かつて数えきれないほどの「死」を観測し、感覚が磨り減った隠者のそれだ。

 

 

「……探索者ちゃん。おじさん、今からちょっと大事な用事があるんだ。……悪いけど、そこを退いてくれるかな」

 

 

ホシノが静かに一歩を踏み出す。彼女から放たれるプレッシャーは、夜の砂漠の冷気を一瞬で塗りつぶすほどに苛烈だった

 

 

 

 

だが、探索者は微動だにせず、取り出した黄金に輝く蜂蜜酒を一口煽った

 

 

 

 

灼熱が喉を焼き、理性が心地よく溶けていく。

 

 

 

「勘違いしないでくれよ。俺は別に、あんたの崇高な自己犠牲を止めに来たわけじゃない」

 

 

その横顔は、アビドスで見せていた軟派な風来坊のそれではなく、ただひたすらに「境界線」を引き続ける冷徹な傭兵の顔だった。

 

「あんたがどこで野垂れ死のうが、誰と心中しようが、それは俺の契約範囲外だ。俺の仕事は『先生』と『アビドス高等学校』の護衛であって、アビドスの生徒会長代理の人生相談に乗ることじゃないんでね」

 

 

「……ただ、今の俺は非番だ。酒を飲んでいる間は、契約も義務もクソもない、ただのロクデナシだよ。だから、これは単なる『飲み仲間の愚痴』さ。仕事抜きで、少しだけ夜風を浴びていたいだけだ」

 

 

「おじさん、そんなに急いで、腐った連中のところへ行くことはない……一杯だけ、付き合ってくれませんか?」

 

「……お酒なんて飲めないよ」

 

「分かってる。だから、あんたにはこっちだ」

 

探索者が懐から取り出したのは、酒ではない。昼間のパーティーの残り物か、あるいはどこかで手に入れたのか……透明な瓶に入った、甘い匂いのするサイダーだった。

 

「酒を飲むにはまだ早いガキと、酒なしじゃ夜を越せないロクデナシ。砂漠の真ん中で月を眺めるには、丁度いい組み合わせだと思わないか?」

 

探索者はようやく顔を上げ、ホシノを真っ直ぐに見据えた

 

その瞳には、彼女が守ろうとしている「日常」の泥臭さと、彼が捨てきれなかった「人間らしさ」が、静かに混ざり合っていた。

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

ホシノは、差し出されたサイダーのコップと、探索者のどこまでも冷めていて、それでいて逃がしてはくれない瞳を交互に見つめた

 

 

 

 

やがて、張り詰めていた肩の力が、ふっと抜ける。

 

 

 

 

 

「……本当、敵わないなあ、探索者ちゃんは」

 

 

 

彼女は小さく苦笑すると、握りしめていた「封筒」を制服のポケットに押し込み、探索者の隣、銀色に輝く砂の上に腰を下ろした。

 

トクトクと、砂漠の静寂にサイダーが注がれる音だけが響く。

 

「はい、おじさんの分」

「……ん。……いただきます」

 

ホシノは受け取ったコップを両手で包み込み、一口、その甘い泡を口に含んだ

シュワシュワと弾ける子供っぽい刺激が、喉の奥にへばりついていた砂のような虚脱感を、少しずつ洗い流していく。

 

 

「……あはは、本当だ。身体に悪い味がする」

 

「だろ? 祝勝会の残りの焼きそばと同じだ。洗練されてない、ただただ甘いだけの砂糖水……だが、今は『黄金の酒』なんかより、ずっとマシな味がするはずだ」

 

 

探索者は黄金の蜂蜜酒をチロリと舐め、月を見上げた

 

 

隣り合って座る二人の間には、もはや鋭い殺気も、絶望的な拒絶もない。ただ、夜風に冷やされたサイダーの瓶と、探索者の指輪から漏れる微かな熱だけが、そこにある「現実」を繋ぎ止めていた。

 

「……ねえ、探索者ちゃん」

 

サイダーの泡を見つめたまま、ホシノがポツリと呟く。

 

「君がいた『地獄』には……過去を捨てられなくて、全部一人で終わらせようとする、救いようのない馬鹿はいたかな?」

 

 

探索者は酒を煽る手を止め、少しだけ考えてから、短く答えた。

 

 

「……いたよ。数えるのも億劫になる程にな……そしてその大半が、隣で一緒に酒を飲む奴がいなかったせいで、本当に独りきりで燃え尽きちまった」

 

探索者は空になったコップに、再び無造作にサイダーを注ぎ足した。

 

「だから、あんたはまだマシな方だ……横で不味そうに酒を飲んでるロクデナシが、少なくとも一人、ここにいるんだからな」

 

ホシノはそれを聞いて、今度はいつもの「へへ~」に近い、けれど少しだけ本物の、穏やかな笑みを浮かべた。

 

 

 

探索者は空いた手でポケットを探り、使い古されたライターと、シワの寄った煙草の箱を取り出した。

 

 

 

 

 

「……なぁ、おじさん。一本、点けてもいいか?」 

 

 

 

 

 

ホシノは意外そうに目を丸くした。キヴォトスの生徒たちの前で、もし先生が喫煙者なら気を遣うような行為だ。ましてや、先ほどまで「教育に良くない」と先生に嗜められていたはずの男が、今さら許可を求める。

 

「……探索者ちゃん、そんなの吸うんだ。先生に見つかったら、また没収されちゃうよ?」

 

「だから非番だって言ったろ。ここは校舎でも部室でもない、ただの不毛な砂漠だ……煙くらい、砂嵐がどこかへ連れ去ってくれるさ」

 

カチッ、とライターの火が、探索者の素顔を赤く照らした。

吸い殻から立ち昇る煙が、月明かりの中で白く揺らめく。探索者は深く肺に煙を溜め、それを夜空へ向かって、重いため息と一緒に吐き出した。

 

 

「…仲間の顔を思い出してしまう時に1本だけ、吸うようにしてるんだ」

 

 

紫煙の向こう側、探索者の瞳には、ここではないどこか……かつて彼が見送ってきた「燃え尽きた者たち」の残像が映っているようだった。

 

「……ねぇ、その仲間っていうのは、頑固だった?」

 

「ああ、最悪な程にな…だが、どいつもこいつも、最後に笑ってやがった……それが、残された側にとっては一番タチの悪い呪いになるってことを知らねぇらしい」

 

探索者は、指先に挟んだ煙草を慈しむように見つめた。

 

 

「でも、ちょっと前まで……俺も、そんな頑固な奴らと同じ仲間だった。自分一人で背負って、勝手に消えていくのが正解だと信じてたんだ」

 

 

「……だった?」

 

ホシノがその言葉をなぞるように聞き返すと、探索者は空を見上げたまま、穏やかに笑った。

 

「……そんな考えを辞めたのは、た~くさんの人に『辞めちまえ』って言われたからかなぁ。……いや、言われただけじゃないな」

 

探索者は、かつて受けた傷を懐かしむように自分の拳を握りしめた。

 

「『師匠』に『旦那』、『姉御』、『弟』と『大佐』……そして、あの『先生』……俺が尊敬する師たちが、そんな俺の考えを悉くぶん殴って、粉々に砕いてくれたんだ……おかげで、今の俺はこの場所に立っていられる」

 

「……殴られたんだ。それは、痛かった?」

 

「ああ、死ぬほどな……でも、その痛みのおかげで目が覚めたんだよ……独りで死ぬのが『覚悟』なんじゃない……誰かのために、生きて帰ってくるのが本当の『強さ』だってことにね」

 

「ちなみにそんな人たちって頑固だったの?」

 

 

ホシノの問いに、探索者は自嘲気味に口角を上げた。脳裏には、彼を導き、時に無慈悲に、時に慈悲深く叩きのめした「師」たちの残像が浮かぶ。

 

「ああ、最悪なほどにな。……特に、あの『大佐』だ」

 

左手で顔を覆い、まるで今も指を鳴らされる幻影にビクついているようだ。だが、指先は微かに震え、憧憬を隠せない。

 

 

「雨の日は無能なくせに、理想だけは消えない焔のように熱くてな。『自分より下の人間を守るのが上に立つ者の義務だ』……青臭くても、それをやり通す男だった。あいつの理想に何度も焼き直されたおかげで、俺も雨に打たれて走る羽目になったけどな」

 

 

右腕に“重み”を感じる。そこには、戦慄を伴う敬意があった。

 

 

「それに、『姉御』……真っ赤な霧の中で化け物をねじ伏せ、『これも教育だ』と笑う滅茶苦茶な人だった。あの頃、霧の中でつまずいても、あいつの顔が浮かんで…立てって言われてる気がしてさ、バケモノを吹き飛ばすしか無かった……いや、姉御に吹き飛ばされたのは俺の方だな」

 

 

探索者は砂の上に転がったライターを見つめる。金属の冷たさに、師たちの職人への信頼を重ねる。

 

 

「巨大な槌を振るい、『不滅』の名を背負って他人の魂まで叩き直そうとする『旦那』も同じだ。口癖は『生き残るな。“勝ったまま”帰ってこい』……あいつの言うこと聞いてたら、普通の人間なら全員死んでるな。まあ、俺も全然死にかけたけど」

 

 

表情を和らげ、弟を自慢する兄のような苦笑を浮かべる。

 

 

「あとは……失った手足じゃなく、心に鋼を宿した『弟』。あいつは言ったよ、『人間は不完全だから足掻いて前に進め』ってな……等価交換なんてクソ食らえだ、とでも言わんばかりに。真っ直ぐな瞳に、俺も少し救われた」

 

 

「……それに、『師匠』」

 

声が低く、絶対的な服従と畏怖を孕む。無意識に背筋を伸ばし、

一振りの剣のように沈黙した。

 

 

「奥さんへの愛情を隠しきれず、隠そうと不器用に動く姿……傑作だった。あれでよく『不倒』なんて呼ばれてたもんだ。

……だが、あの人は本当に倒れなかった。千の夜を、たった一振りの剣で断ち切り続けた男。背中は絶望より大きく、救いより静かだった……『風は断て。大いなるものは征け──それが出来て初めて、天は晴れる』あいつの口癖だ」

 

 

ホシノが静かに呟く。

 

「……みんな、探索者ちゃんのことを、大切に思ってたんだね」

 

 

探索者は煙を吹き出し、未練を断ち切るように空へ吐いた。視線は、ある世界で出会った「最高の教育者」へ向かう。

 

 

「……最後に俺の性根を叩き直したのは、あの黄色い『先生』だ。俺たち一人ひとりの『弱点』を愛してくれた。あの人が教えて……いや、『手入れ』してくれたんだ。誰かのために生き、学び続けることが、本当の強さだってな」

 

 

そして、少しだけニヤリと笑った。

 

「……まあ、手入れされるのは大変だったけどな。あの人に会わなきゃ、俺もここまで生き残れなかっただろう」

 

 

煙の残り香を吸い込みながら、探索者はゆっくりと現実に視線を戻す。隣に座るホシノが、砂の上でじっとこちらを見つめていた。

 

 

「……なぁ、ホシノ。あんたの先に待ってるのは、綺麗なエンディングじゃない。ただの理不尽な利子が積み上がった『清算』だ」

 

探索者は黄金の酒を一口含み、熱い溜息をつく。

 

「あっちの連中は、あんたのその『責任感』を一番美味い餌だと思ってる……今ならまだ、あの寝ぼけた先生を叩き起こして、全部押し付けるって手もあるぜ? あの大人は、そういう汚れ仕事を引き受けるためにここにいるんだからな」

 

冗談めかした、どこまでも「軽い」説得

重苦しい正論ではなく、逃げ道を提示するような、探索者なりの手向けだった。

 

 

 

 

だが

 

 

 

 

「……あはは。そうだね、先生ならきっと、おじさんの代わりに全部背負ってくれるんだろうな」

 

ホシノはサイダーのコップを見つめたまま、穏やかに笑った。

その横顔を見て、探索者は奥歯を噛みしめる。

 

(……ダメか)

 

彼女の瞳に宿る光は、決して揺らいでいなかった。

それは絶望に飲み込まれた者の濁りではなく、すべてを理解した上で、自らを薪にして火を焚こうとする者の、静かすぎる決意だ。

かつての記憶で、誰に強制されるでもなく「誰かのために」収容室の扉の向こうへ消えていった、あの救いようのないMTFs(聖職者)たちと同じ色。

 

 

「でもね、探索者ちゃん……これだけは、おじさんが自分でやらなきゃいけないんだ。そうじゃないと、おじさんは一生、あの狭い部室で笑っていられなくなっちゃうから」

 

ホシノは最後の一口を飲み干すと、空になったコップを砂の上に置いた。

立ち上がろうとする彼女の気配を、探索者の低い声が引き止める。

 

「……それが残される者に、一生消えない『負債』を強いることになってもか?」

 

探索者は煙草を砂に押し付け、ようやくホシノを真っ向から見据えた。

 

「残された奴らは、あんたが命と引き換えに守った平和を享受するたびに、あんたの犠牲を思い出すことになるだろう……そいつは、地獄の釜の蓋を一人で押さえつけるより、ずっと残酷な罰だと思わないか?」

 

 

 

探索者の痛烈な問いかけに対し、ホシノはしばらく沈黙した

 

 

 

 

夜の砂漠の冷気が、二人の間を通り抜けていく

 

 

 

 

 

「……それでもだよ、探索者ちゃん」

 

 

ホシノは、夜空の月を見上げたまま、どこか遠くを見つめるような瞳で答えた。

 

「残されたみんなが、いつかおじさんのことを忘れて笑えるようになるまで……おじさんは、どこかでその『罰』を受け続けてあげるから。それが、わがままな先輩としての、最後の仕事なんだ」

 

 

その言葉に、これ以上の言葉を重ねるのは無意味だと探索者は悟った

理屈や損得を超えた、魂の深層に根ざした「呪い」のような誠実さ。それは彼がかつての地獄で嫌というほど見てきた、そして何よりも守りたかった、愚かで尊い輝きその物

 

探索者は、指先に残った煙の熱を消すと、深い溜息と一緒に立ち上がった。

 

 

 

 

「……ま、そう言うと思ったよ。あんたみたいな頑固なガキを説得するほど、俺も教育熱心じゃないんでな」

 

 

探索者はコートの砂を払い、黄金の蜂蜜酒の小瓶を懐にしまい込んだ。

 

「さっきも言った通り、俺は非番の飲み仲間だ……あんたが自分の意志で行くっていうなら、その道を塞ぐほど野暮な真似はしねーよ。好きにしろ」

 

探索者はホシノに背を向け、銀色に輝く砂丘を下り始めた。

アビドスの部室、あのソースとマヨネーズの匂いが残る場所へと、一歩ずつ足を踏み出す。

 

だが、最後に一度だけ、彼は足を止めた。振り返りはしなかったが、その声は夜風に乗って、はっきりとホシノの耳に届いた。

 

「……いいか、おじさん。もし万が一、あんたがどこかの腐った檻に捕らえられて、ひどい飯を食わされるハメになったら……」

 

探索者は、少しだけ口角を上げた

 

「……その時は、俺が直接あんたの『新しい職場』に、特製のピザをデリバリーしてやる……扉がどれだけ頑丈だろうが、地獄の底だろうが、壁をぶち破って、冷めないうちに届けてやるからな。覚悟しとけ」

 

それは、かつて「門」を操り、因果を無視してあらゆる「収容」を破壊してきた彼にしか言えない、最大級の誓いだった。

 

「……ふふ……期待してるよ、探索者ちゃん」

 

背後で、ホシノの小さく、けれど確かな笑い声が聞こえた。

 

探索者は砂丘を数歩下り、思い出したように片手を軽く挙げた。背後で一人立ち尽くすホシノへ、突き放すような、けれど彼なりの「生還への呪い」を投げかける。

 

「……言い忘れたが、ピザの代金は着払いだからな」

 

ホシノが意表を突かれたように、瞬きを繰り返す。

 

「うへ?……おじさん、お金なんて持ってないよ?」

 

「知るかよ。足りない分は、あのアビドスの部室で、一生かけて働いて返してもらうぜ?……踏み倒して逃げるなんて、このロクデナシが許さねぇからな」

 

 

今度こそ、探索者の足取りは迷いなく夜の砂漠へと刻まれていった。

背後で、ホシノが堪えきれずに吹き出すような声が聞こえる。

 

「あはは……本当に、とことん厳しいんだから……わかったよ、約束だ。おじさん、必ずお財布を準備して待ってるね」

 

 

 

その声には、先ほどまでの悲壮な決意とは違う、どこか「日常」を繋ぎ止めたような響きがあった。

 

 

 




この回は私がこの物語を作る上で多分上位に食い込む好きなシーンになると思います。
個人的にこういう砂漠とかでゆったりと飲みながら語るシーンが好きすぎるんですよね。
非日常というか…いつもの自分じゃない本当の自分をさらけ出してると言うか…
探索者がちゃんと引き止めてるわけでもないのが個人的なgoodポイント。
ただ冷静に今の状況はこんなんだぞ?逃げ道は用意出来てるぞ?と提示はするものの、そいつが決めた道には引き止めず、後悔したら引き戻してやるっていう命綱的な役割を果たしてるのが本当に探索者してると思ってます。


さてここで問題!探索者の師匠とは誰のことでしょう!全問正解した方にはなんと!特に景品はございません!内心でも感想でもいいので予想していただけると嬉しいです!
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