まだ序盤なので戦闘もありません…。
……私が幼い頃。神社で1人、両親を待っていた。
いつものことだった。母親は先代、父親はその補助。
母さんは私より美しく、結構美形で女性らしかった。
けど、その着ている巫女服を脱ぐと決まって傷跡が見えた。
当時の母さん曰く、妖怪退治の時についたもの。…そう教えられていた記憶がある。
スペルカードルールがなかった当時なのだから仕方ないとは言え…怪力に近いほどの力があったのだろう。
よく父さんが惚れたものだ。今の私はそう思う。
―――しかし、その優しくも厳しい母さんと優しく家庭的な父さんはいない。
紫が言っていた。事件。そう呼ぶに近い異変か何かに巻き込まれた、と。
もちろん幼かった私はその詳細をすぐに聞こうとした。
でも何度聞いてもそうとしか教えてもらえなかった。
だから幼くして家事を全てやるはめになった。
最初は炭になったり、まずかったりと最悪で、紫に手伝ってもらう事が多かった。
成長する度上手くなったが、その分誰とも付き合ったりしない上、紫とは業務連絡以外の会話をあまりしなかった為…私は徐々に表情の出し方を忘れていった。
そして現在。私は里から博麗神社に帰っていた。
里にある寺小屋への転入の挨拶と買い物、そして妖怪退治などを済ましていたから時間がかかってしまった。
一応時間が時間だった為外食したとは言え…
「なにかしら…物凄く胸騒ぎがするわね」
そう、もうすぐ時刻は深夜の12時だ。
いつもの…真夜中のはずだった。
里の出入り口がやっと見えてきた頃、深夜12時になってしまった。
するといきなり里の様子がいっぺんし、変わった色合いになる。
「……何事かしら」
そう呟いて空を眺める。
今宵は満月らしく、丸い月が見えた。
強いて言うのならそれが妙に大きい…ということか。
「ま、なにかは知らないけども大丈夫でしょう」
半ば自分に言い聞かせるように呟いてから前を向いて歩く。
…視界の端に何故か立っている棺が見えたが、私はあえて無視をした。
神社に帰ってからは普通に過ごした。
暫くするといつもの風景に戻り、月の様子も普段の満月に戻っていた。
寝る前に寺小屋に関する書類をまとめ、棚にしまった。
博麗の巫女をしながら寺小屋に通うのはなんだか変な感じがしたけど…そっちに関する知識もあった方が苦労しないだろう。
「…そうね、寝ようかしら。ここまで出来たのだし」
といつものように呟いてから自室に行き、頭につけている物と巫女服を脱ぎ、白い前髪留め用のと白い和風の寝間着に着替えて寝た。
その日…見なくなっていた夢を見た。
目の前に銀髪赤目の黒い肌をした謎の人のような何かが現れる。
それは背中にハープのような琴を持っていて、首から下はまるで作り物のように見える。
暫くじっと見つめていると急に変化して、まるで無数の棺桶を鎖で繋いだようなものを背後に背負っている。
ただ見ていれば飾り気のない一振りの刀を構えた処刑人…のような格好。
外の世界じゃそういうのがいたらしいからなんとなく分かる。
でも顔は鳥か獣の頭蓋骨のような形をしていてなんとも不思議に感じる。
いつもならそれで終わっていたけど、今日は違った。
夢の中で少年と出会い、書類を書かされた。
「なによ、これ…」
とかそういう感じの言葉で尋ねたりしたが、どれも答えてもらえず、ただ私の名前を書けとしか言われなかった。
よく分からないが、その少年は私を待っていたとかどうとかと言っていてよく分からない。
しかし、夢の中とは言えおかしかったので一応博麗霊夢、とだけ書いた。
それから、
「はい、ちゃんと本名を書いたわよ」
と言うとこう言われた。
「……力に対する責任はちゃんと持つことだよ」
聞くなり私は目覚めてしまった。
…その後はその夢の中で書いた書類とその書類を渡してきた謎の少年の事をずっと考えていた。
…そう言う感じで第0話です。
更新が気紛れになってしまっています。
すみません。