ウルク産地のアルトリア顔の女神様   作:へっぽこ女神

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第10話 今までの話をするとしよう

 

 

 

 

 星の内海、物見の台。楽園の端から君に聞かせよう。

 

 ──とはいっても、今までの話を改めてアルトリアの身体であることを前提に話したいだけなんだけどね?

 

 召喚に応じてからの彼女は何処か様子がおかしかった。当然だ。アルトリアの身体に合うだけの霊基とならなくてはいけないからね。

 魂を縮めるためにその権能を削りに削って、霊基を無理やり納めたのだから!

 

 ついでにいうとその削りまくった権能のいくつかを何処かの羊に似た神が持っていったみたいだけど、まあ気にしない気にしない。

 

 騎士王であると周りを騙し。

 アルトリアではないが、その身体を使いこなした。

 

 何故かそれを、無自覚に。

 ──本当に無自覚だったかな?

 

 まあそこはこれから歩むべき未来で教えてくれるよ。

 

 とにかく彼女はサーヴァントとして召還された。削りまくったせいで人のように生きることが出来ない程度には何もかも無いままだったけどね。

 

 アルトリアとして、シャマシュ神としてあるべき食欲。

 感覚、記憶、権能、霊基。

 

 あとは──いくつかの意識かな?

 

 

 ギルガメッシュ王は愉快に見えたかな。

 ……ああいや、呆れていたかもしれないね?

 

 

 じゃあ、改めて今までの話をしよう!

 

 アルトリアの身体であることを前提にね!

 

 

 エミヤに出会った彼女は食堂でご飯を食べたが美味しそうに食べることなく味が分からないといい。

 

 メカエリチャンと戦うことになったがまだ種火も何も与えてもらえてないからこそ戦力外。しかも傷だらけの死兵となっても戦えると肉壁になることを選んだ。

 

 そうして、騎士王や騎士達の前で「この身体はギルガメッシュ王のものです」と発言をしてしまったんだ。

 

 それで終わってくれたら良かったんだけどねぇ。

 

 ……あのイベントさ。

 

 ああ、ファッションショーを行った特異点での記憶さ。

 ギルガメッシュ王もダヴィンチちゃんも、誰も彼もが彼女を着せかえ人形のごとく扱った。

 

 騎士王の身体であることを前提に考えてみてくれ。

 もちろん中身も重視するギルガメッシュ王は「コレをセイバーと呼ぶことなど断じてないわ!」って言うけれどね。

 

 その時の写真集も記録も残ってしまったんだ。

 きっと大変なことになるよ。

 

 ……ああ、単なるイベント特異点だと思うかい?

 

 なら次の話をしよう。

 

 

 腕は切り取られ、裸を見られてしまったことにシャマシュ神はどう思うかな。

 

 アルトリアの身体でいろいろやらかしてしまったことを、どう思うのか。うんうん、愉しくなってきたよね?

 

 

 そして幼い方のギルガメッシュ王にサーヴァントとして退去しない方がいいと忠告されていたにもかかわらず、彼女は動いた。

 ……怖がらないで、大丈夫。悪い方には進まないよ。愉快なことになるだけさ。

 

 さて、私はそろそろ行かなくてはならない。ギルガメッシュ王に呼ばれているからね。

 

 

 ────おや、私のことが誰なのか分からないのかい?

 

 

 きっと、この先の未来で会えるよ。

 その時を楽しみにしていてくれたまえ!

 

 さあマイ・ロード。君の辿る道行きに花の祝福があらんことを。

 

 

 

・・・・・

 

 

 

「……ん?」

 

「どうかしましたか?」

 

 

 床に複雑な魔法陣を描いていたギルガメッシュが、不意に手を止めて何処か遠くを見た。

 それにシドゥリが反応する。

 

 しばらく何かを視ていたようで、すぐに彼は鼻で笑って続きを描き始めた。

 

 

「茶番劇が起きていたようだ」

 

「まさか敵が──」

 

「いや、単なる夢魔の悪戯であろうよ。……シャマシュ、用意は」

 

「ここにあります、ギルガメッシュ」

 

 

 ギルガメッシュから渡されていた聖杯を手に、魔法陣の中央に立つシャマシュ。

 

 

「シャマシュ。貴様にはやるべきことがある」

 

「はい、それまではここに──」

 

 

 第七特異点となったウルクの土地にて、女神は微笑む。

 

 

 

 

 







ちょっと時間出来たので前回までのあらすじとプロローグを短めに書きました。


これで今日の更新は本当にここまでにします。
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