ウルク産地のアルトリア顔の女神様   作:へっぽこ女神

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第7話 緊急会議を始める!

 

 

 

 カルデアの奥深くにある会議室。

 スタッフと一部のサーヴァント。そしてマシュと立香が円卓のごとく机の回りに並んでいた。

 

 その雰囲気はとてもヒリヒリとした緊張感のあるもの。

 

 

「みんな! 急な呼び出しにもかかわらず来てくれてありがとう!」

 

「先輩! 資料は全て配り終えました!」

 

「ありがとうマシュ! それでは『プリテンダーの秘密を探る会』を始める!」

 

 

 誰かが「ネーミングダサッ!」と呟いたが、立香は気づかずダヴィンチの方を見た。

 

 その視線を受けたダヴィンチは、自信満々に頷く。

 

 

「まず私の方でプリテンダーと名乗るだけの正体不明のサーヴァントについて調べさせてもらったよ。いや~! あの子すごい素直だよね! 何を頼んでも嫌がらず全部引き受けてくれたよ!!」

 

「途中からファッションショーになってたのは何故でしょうか……」

 

「いつの間にかメディアも参加してたよね。自分で作成したドレスとかプリテンダーにウッキウキで着せてたよね」

 

「先輩、メディアさんだけではなく英雄王もいましたよ!」

 

「いたというか、スポンサーだったよね? プリテンダー的にギルガメッシュ王は出禁だったから接触しちゃうんじゃないかってドキドキしたけど何もなかったし……」

 

「写真集の作成依頼はあったぞ!」

 

「ムニエルの言う通り、王様が指定した服を着せ替えさせろって命じてたし、会場がいつの間にか出来てたし、ネロやエリちゃんが来てたねぇ」

 

「特異点になってたのは驚きでしたね!」

 

「王様から褒美にって聖杯貰えて良かったね、マシュ!」

 

「そうですね、先輩!」

 

「いやそんな軽い感じに済ませていいのかなコレ!? いつの間にかカルデア内部で特異点発生させてるよね!?」

 

 

 ドクターロマニの声に周りが何とも言えない顔をする。

 

 

「とにかく、プリテンダーの正体について調べた結果がこれだ。机にある資料を見てくれ」

 

「ダヴィンチちゃん! なんか半分ぐらい写真集になってます! プリテンダー可愛い!」

 

「うんうん。可愛いだろう? なんせこの私が自信をもって作り上げた衣装だからねえ!」

 

「自慢になってるぞおい!」

 

「うるさいなぁロマニ。もう少し落ち着いたらどうだい?」

 

「いやプリテンダーのことを探るための会議だろ」

 

「ハイハイ分かったよ」

 

 

 夫婦漫才みたく掛け合いされた声が途切れて、ダヴィンチちゃんの表情が変わる。

 

 

「まず結果的に、プリテンダーの五感は消失している」

 

「五感?」

 

「聴覚、視覚、嗅覚、味覚、そして触覚だ。──あとは、痛覚もかな」

 

「それ五つじゃないよダヴィンチちゃん!」

 

「まあ細かいことは気にしない! とにかくプリテンダーの身体は機能不全が目立つと分かったよ。それを彼女自身の力で補ってることもね」

 

「それって治らないの?」

 

 

 珍しく真剣な顔した立香に、ダヴィンチは首を横に振った。

 

 

「あとあれだね、他に特徴的なのといえばアルトリア顔してるのに騎士として剣を使うことなく魔術らしき力を使ってたことかな」

 

「肩に炎がブワッと出た!」

 

「肩ってだけの特徴はあるけど、単なる炎上系サーヴァントの可能性は否定しきれないよ」

 

「ノッブもそうだもんね」

 

「先輩、信長さんは少し違うような……」

 

「とにかく! プリテンダーの正体って分かったのダヴィンチちゃん!」

 

 

 立香の声に、ダヴィンチは真顔となった。

 

 

「いくつかのサーヴァントに心当たりはあるけど、マーリンとギルガメッシュ王に対して縁のあるサーヴァントには該当しない……」

 

 

 その声に、誰もが何も言えなくなった。

 そもそもがプリテンダーの正体について早く探らなくてはと思ったのは、彼女の霊基が損なわれているかの確認だけだった。

 

 しかしながら、立香はプリテンダーの感覚消失はごく最近のものではないかと直感していた。

 

 チェイテピラミッド姫路城の時に見たプリテンダーの顔を、立香は覚えている。

 痛みを感じないことに驚いたあの様子は、本当に知らなかったと思えた時に出るもの。

 召喚された際に記録に刻まれてるはずなのにそれがないということは、感覚機能不全は本来であればあり得ないと言うこと。

 

 

 ──誰かに奪われたのではないかと。

 

 

 サーヴァントの特定ができなくてもいい。

 プリテンダーがこのカルデアで過ごしやすければいいだけ。

 

 なんかエリちゃんが増えてるし、セイバー特攻の謎のヒロインとかいるし。

 夏のサーヴァントとか、ハロウィーンとか、サンタとか。まあいろいろ増えてるし。

 

 サーヴァントって増えるものだよねと、藤丸立香は変にそう結論づけていたから。

 

 

 

「もうこうなったらさ、直接話を聞いてみたらどうかな?」

 

 

 ダヴィンチは立香に微笑んできた。

 それに対して彼は首を傾ける。

 

 

「プリテンダーに聞いても教えてくれないかもだよ?」

 

「なら、彼女が会いたくないというサーヴァントはどうかな?」

 

「えっと、つまり……」

 

「マーリンは召喚されてないから、ギルガメッシュ王に聞いてみよう!」

 

 

 

 

 

 




皆さんのお気に入り登録や高評価、感想のおかげでやる気が出たので書けました。ありがとうございます。

これで今日の更新は本当にここまでにします。
面白いと思ってくれたら、高評価やお気に入り登録、感想などしてくれると嬉しいです!

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