GARO -VERSUS ROAD- 黄金継承/英雄達の鎮魂歌 作:究極の闇に焼かれた男
太古の昔、世界が神秘で満ち溢れていた時代に人類は闇より出でし魔界の住人【魔獣ホラー】の脅威に晒されていた。 しかし、そんな魔獣の脅威に敢然と立ち向かい人々に希望の光を齎した1人の騎士が居た。
【黄金騎士ガロ】--旧き魔界の言語で"希望"を意味する言葉を真名に冠する光輝く黄金の鎧の騎士は、闇を祓い、人の心の闇である陰我を断ち切る存在である。
しかし、人々に希望の光を齎した騎士は、500年に一度の厄災が世界を呑み込もうとするのを食い止めるべく自らの命を犠牲に闇を鎮め、黄金の鎧は主を失い闇の中へと消えた。
それ以降、黄金の鎧を召還する事が出来る一族の系譜はほぼ途絶えてしまい、光の騎士は人々の前に二度と姿を現す事はなかったという。
黄金騎士が人々の前から姿を消し去ってから時は流れ現代、もはや伝説上の存在と化した黄金騎士は人々の記憶から徐々に忘れられていたが、彼の騎士の活躍によって闇が鎮られた事もあり、魔獣ホラーは魔界共々封印され人界に姿を現す事はなくなっていた。
だが、人の心から陰我は消え去ってなどいなかった。
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ルーマニアの一都市【トゥリファス】にて勃発した14人のマスターと14騎の英霊(サーヴァント)による、あらゆる願いを叶える万能の願望機【大聖杯】を巡る大規模魔術儀式【聖杯大戦】は佳境の時を迎えていた。
既に黒の陣営はマスター3人とサーヴァント3騎、赤の陣営はマスター1人とサーヴァント3騎を失い、更には大聖杯は突如として現れた"第四の勢力"の手に奪われるという事態へと陥っていた。 それに加え、ルーマニア内に突如として現れた謎の巨塔を中心に、空は暗雲に覆い隠され塔の周囲には無数の竜牙兵の大軍勢によって大地は埋め尽くされていた。
そして現在、巨塔の最上階では黒く染まった大聖杯の前では黒い髪と蒼い瞳を持つ1人の青年が狼を彷彿とさせる形状をした兜が特徴的な漆黒の騎士と互いに剣を向け合うようにして対峙していた。
『もはや誰にも止める事は出来ない。 この世界は人間と英霊共が生み出してきた陰我によって終焉を迎え、全てが闇へと呑み込まれる運命だ! ────だが、それでもお前は運命に抗うと言うのか?』
「ああ、当たり前だ」
『やれやれ……この聖杯大戦を通して理解した筈だろ。 人間と英霊共の身勝手な願いが陰我を生み、私という存在を誕生させた。 この世界から争いを……陰我を消し去るには全てを滅ぼす以外に道は残されていない。 聖杯に選ばれ、本来なら有り得ない" 人目のマスター"となって参加させられた挙句に、背負う必要の無い運命を背負わされたお前なら分かる筈だろう? そうだというのにお前は私を止めると言うのか?』
漆黒の騎士は鎧と同じ色合いをした剣の切っ先を向けながら問い掛けると、青年は少し逡巡してから口を開く。
「…確かにお前の言う通りだ。 本来なら背負う必要の無かったものを背負わされた挙句、散々な目に遭ったのも事実だ。 ────だけど、それでも俺はお前を止めるよ」
『それは使命感からか?』
「違う、これは俺が自らの意思で選んだ道だ! 切っ掛けは単なる偶然に過ぎなかったとしても、俺は自らの意思で此処に立っているんだ!」
青年が強い意志を宿した眼差しで答えると、漆黒の騎士は鎧越しに笑みを深めた。
『クク……良かろう。 ならばお前の覚悟を見せてみろ』
漆黒の鎧を纏う騎士【ベイル】が叫ぶと、青年【月宮 玖音(つきみや くおん)】は手にした剣を天に翳し円を描くようにして振るうと、円状の裂け目が出現し眩い光が溢れ玖音の全身を照らす。
裂け目の向こう側に在る【魔界】から金色の光を纏った金属の塊が降り注ぎ、玖音の全身へと装着され、より一層強い光を放つ。
狼を彷彿とさせる形状をした兜と血管を思わせる青いラインの走った黄金の鎧、【黄金騎士ガロ】の鎧を身に纏った玖音は鎧の召還とともに形状の変わった剣を構える。
『決着を付けよう、ベイル!』
『来るがいい、黄金騎士ガロ!!』
その言葉を合図に同時に駆け出したガロとベイル、2人の騎士は世界の命運を賭けた最後の戦いを始めるのだった。
これは英雄の物語にあらず──
ましてやマスターや聖人の物語にもあらず──
そして、ホムンクルスが邪竜へと至る物語にもあらず──
これから語られるのは、本来なら有り得ない筈の 人目のマスターとなってしまった1人の青年が様々な苦難や死線を潜り抜け、黄金の鎧を継承し、--となる物語である。
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事の発端は数週間前、第三次聖杯戦争の折に日本の冬木の地から失われ行方知れずとなっていた大聖杯【第七百二十六号聖杯】が遠く離れたルーマニアの一都市であるトゥリファスに拠点を置く魔術師一門【ユグドミレニア家】が奪取・隠匿していた事が判明、大聖杯をシンボルに魔術協会からの離反を宣言した。 この事態に魔術協会は懲罰部隊を派遣するも、ユグドミレニア家によって召喚されたサーヴァントの圧倒的な力を前に懲罰部隊は壊滅させられる事となった。
だが、懲罰部隊で唯一生き残った魔術師により大聖杯の予備システムの起動に成功。 本来なら7騎のサーヴァントを召喚して執り行われる筈の聖杯戦争は、更に7騎のサーヴァントを加えた聖杯大戦へと移行したのだった。 ……それがユグドミレニア家の長である【ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア】によって仕組まれた事とも知らずに。
そんな事は露とも知らず聖杯大戦が執り行われるルーマニアの地に青年────月宮玖音は訪れていた。
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玖音side
切っ掛けは大学が諸事情により長期休講となって手持ち無沙汰になっていた所、父方の祖父から「旅費は工面するから、ルーマニアに居る旧友に荷物を届けて欲しい」と頼まれたのが始まりだった。
やる事もなく暇を持て余していたのもあり頼みを引き受けた俺は祖父から受け取った旅費を手に、ルーマニアに赴いたのだが--
「それが、どうしてこんな目に遭うんだよ!?」
「同情はする。 だが、マスターからの命を受けた以上、お前を始末させてもらう」
「クソッ、何なんだあんた!?」
そう言って俺は黄金の槍を手にした、白い肌と髪に青い瞳が特徴的な男の刺突を紙一重で躱し続ける。
時刻は夜、場所はルーマニアの荒野で祖父から聞いた旧友の暮らすトゥリファスを目指していた俺は突如として現れた謎の男に襲撃されていた。
(あの槍に身のこなしといい…この男、普通の人間とは何かが違う!?)
男の動きは常人を遥かに超えており目で捉えるのも至難の業で、身体が反射的に回避行動を取っているお陰で躱せている状態の俺は男に反撃出来ずにいた。
「ほぉ……魔術師では無いとの事だったが、サーヴァントであるオレの攻撃を躱し続けるとは」
(サーヴァント? 使い魔って意味のサーヴァントか? もしも意味通りなら、この男は誰かの命令で俺を始末しに来たって事なのか? 一体誰が、何の為に……)
「お前の奮闘に敬意を評して、次の一撃をもって終わらせるとしよう」
そう告げた次の瞬間、男の身体から赤いオーラのようなものが発せられる。
「ッ!?(この感じ、何かくる!?)」
男から発せられる尋常ではない気配に警戒を強めると、男の手にした槍の先端から灼熱の業火を思わせる紅い炎が灯され収束され始めると、それを目にした俺は咄嗟に後方へと飛び退こうとするも、それより速く槍の先端に収束されていた炎が放たれ襲い掛かってくる。
(マズイ、避けられない!?)
勢い良く放たれた炎は真っ直ぐ飛んで来て、直撃コースで尚且つ回避行動を取るにも間に合わない速度で迫っていた。
もはや避ける事は叶わないと悟った俺の脳裏に『死』という文字が過ぎる。
「(ただ荷物を届けに来ただけなのに、こんな訳も分からないまま殺されるのか────────死ねない…俺はまだ、死ぬ訳にはいかないんだ!!)ぐっ!?」
死ぬ訳にはいかないと心の中で叫んだ直後、突如として左手の甲に灼けるような痛みが走った。
そして迫り来る炎が直撃しようとした瞬間、その間に割込むようにして一つの人影が飛び込んで来ると同時に、人影の手によって炎が掻き消される。
「え?」
突然の出来事に思考が一瞬遅れるも、その光景は確かに俺の目に鮮明に焼き付いていた。
迫り来る炎を手にした武器で防ぎ、そのまま掻き消す1人の少女の姿を。
この時の俺は自身の左手に宿った謎の赤い紋様によって既に逃れる術の無い壮絶な戦いへと足を踏み入れてしまった事を知らずにいた。 いや、むしろルーマニアに来た時点で大聖杯の奇跡を求めし者達の戦いに巻き込まれる運命にあったのかもしれない。
言える事はただ一つ────もう途中で降りる事も逃げ出す事も許されない戦いに俺は既に足を踏み入れた後だったと。
to be continued‥
感想・コメントが御座いましたらお待ちしております。
それと主人公のサーヴァントについてはアンケートの結果で決めようと思います。
追記:アンケートは終了しました。
以下、オリ主の簡単なプロフィール
名前:月宮玖音(つきみや くおん)
性別:男性
年齢:18歳
身長:178cm
体重50Kg
出身国:日本
紹介文
「本作の主人公である青年。 魔術とは無縁の一般家庭の出自で、現役の大学1年生。 祖父の頼みでルーマニアへと訪れたが目的地であるトゥリファスを目指していたが、突然現れたサーヴァントからの襲撃に遭ってしまうも、偶然か必然かは定かではないが令呪が宿る事となった。 実は3年前より昔の記憶を事故で喪ったらしいのだが、事故の内容については不明な点が多数あるとの事。 魔術師の血筋では無いものの相当の魔力量を有している。」
ジャンヌ・ダルクをヒロインに加えますか?
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令呪を持って命ずる、ヒロインにしろ
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原作カップリングのままで
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だったらアストルフォをヒロインにしろよ!