ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~   作:ひまなめこ

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11話蜘蛛から蛍へと移り変わる

カフカとの割とガチめな殺し合いをした後俺達は無事に任務を完了して帰宅し、シャワーを浴びて就寝してその日を終えた。

 

そして翌朝。

俺は朝食を摂る為にキッチンやって来た。

そこには既にコーヒーを飲んで優雅に過ごすカフカの姿があった。

 

「おはよう、カフカ。朝早いんだな。」

 

「はわっ!」

 

俺がカフカに挨拶をすると、カフカはかなりオーバーに驚いてマグカップを落とし、割ってしまった。

 

「あ~、そんなに驚くこと無いだろ…。」

 

「…だって…、いえ何でもないわ。」

 

何か言いたげな顔をするカフカ。

しかし、何も言わずに割ってしまったマグカップを拾い始める。

 

「馬鹿お前、素手で触ったら危ねえだろ!」

 

「へ!?」

 

俺は素手でマグカップの破片を拾おうとするカフカの手を急いで掴んだ。

するとカフカは顔を赤らめて後退り、慌てて俺から距離を取る。

 

「さささ触らないで!」

 

「それはこっちの台詞だ。危ないから破片は触るな、今塵取り持ってきてやるから。」

 

そう言って俺は掃除用具入れから塵取りと小箒を取り出してマグカップの破片を片付ける。

 

「よし、片付け完了。」

 

「あっありがとう…。」

 

消え入るような声でカフカは感謝の言葉を述べた。

…なんか今日のカフカは妙に素直と言うか…汐らしいと言うか…変だな。

おまけに顔も赤い。

 

「カフカ、お前熱でもあるのか?」

 

俺はカフカに近付いて奴の額と俺の額をくっ付ける。

 

「うーん、熱は無さそうだな。」

 

「はわわわわ!?」

 

カフカの熱を測るが熱は無かった。

しかし、カフカの顔はさっきよりも更に赤くなっており、奇声もあげている。

やはり、何処かおかしいのだろうか?

 

「カフカ、やっぱりお前何処か具合が悪いんじゃないか?」

 

「だだだだだ大丈夫!大丈夫よだから、お構い無くと言うか構わないで、金輪際近付かないで!」

 

そう言ってカフカは逃げるように走り出して自室に戻っていった。

 

「何だったんだ?」

 

「それは今僕が一番君に言いたい台詞なんだけど…。」

 

逃げるカフカを見送った後、突然俺の背後にエリオが現れて声を掛けてきた。

 

「エリオ、お前もこれから朝飯か?」

 

「まあね、それよりもさっきの質問に答えて欲しいんだけど。」

 

「答えるつっても俺にも何が何だか…。」

 

「はあ、君のせいでまた脚本の修正が必要みたいだね。あの様子だとしばらくはカフカとの合同任務は無理そうだね。これからはサムと一緒に任務に行って貰う事になるよ。」

 

ため息混じりエリオそう吐き捨てた。

 

「サム?」

 

「AR-26710じゃ長いだろ、だから正式な名前が決まるまでは仮名としてサムと呼ぶことになったんだ。」

 

成る程サムか…確かに星核ハンターとして名前が知れ渡っていたあいつの通り名はそれだったな。

サムよりもホタルの方がインパクトあったから忘れていた。

 

「そんな事よりも僕は今から感謝半分、恨み言半分の説教を君にしなければならない。」

 

「え?」

 

「君がカフカの中に芽生えさせた恐怖心は本来ならもっと先の未来で彼女が掴み取る筈だった物だ。それをこんな早い段階で彼女は手に入れてしまった。それが今後の脚本にどの様に作用するかは分からない。今僕は必死に現在の状況を踏まえた上での最善の未来を探している最中なんだよ。」

 

ああ、その事かそれは承知の上で俺はカフカに変革をもたらした。

ゲーム本編のカフカもまだ恐怖を知らない様子だったので、恐らくは本編開始から更に進んだストーリーで回収される伏線だったのだろう。

それを俺がこんな序盤に回収してしまった。

その影響が今後の展開にどう作用するかは予想も着かない。

そのせいでエリオの言う最善の未来にたどり着けないかも知れない。

今思うとかなり危ない橋を渡った気がする。

この説教は甘んじて受け入れよう。

 

「全く本当にとんでもない事をしてくれたよ君は。」

 

「それはごめん…。」

 

「まあ、でも感謝してないこともない。」

 

「は?」

 

エリオの言葉に俺は思わずすっとんきょうな声を漏らした。

 

「何て顔をしているんだい。言っただろ、感謝半分だってこれは僕からの感謝の言葉だ。そもそも脚本が前倒しになるかもしれない事は君から事前に教えられていたし、それを了承したのは僕だ。だから説教はこれでお仕舞い。それとカフカに変革をもたらしてくれてありがとう。」

 

「ふっ、どういたしまして。」

 

こうしてエリオの説教は終わり俺達は共に朝食を摂るのだった。

____________________________________________________________

朝食を済ませた後、俺は訓練所に来て自分の術式の鍛練に勤しんでいた。

 

「ふむ、良い感じだな。無限の剣製意外は問題なく運用出来そうだ。」

 

昨日のカフカ戦で【黒閃】を決めた事で俺は呪術の核心を完全に掴んだ。

 

御厨子は【解】も【捌】もサンドバッグを切断出来るだけの威力を出せるようになったし、込めるエネルギーを増やせば更に威力をあげられる。

 

赤血操術は血の操作のコツを掴み、【百斂】が出来るようになった。

 

十種影法術は十体全ての式神を調伏出来た。

【黒閃】を決めた事で摩虎羅の顕現時間が伸びたのが良かった。

お陰で他の式神の調伏がかなり楽だった。

とはいえ摩虎羅の顕現は60分、ずっと出せる訳では無いのは変わらない。

縛りとか使えば伸ばす事も可能だろうが、別にそこまでする程困ってないので、必要ないな。

 

無為転変は相変わらず可もなく不可もなくって感じだ。

無難に強い。

昨日のカフカ戦では分身を作り出した事でカフカの不意を突いて【黒閃】を決める事が出来たので、やっぱりこの術式は雑に強い。

 

 

無限の剣製はまあ、昨日の任務でカフカが殺した数百人の警備隊の武器を片っ端から複製したのでストックはあるにはあるのだが、如何せん地味と言うか…やっぱり複製するのは宝具とか特級呪具とかが良いじゃん?

だから、現状は使えなくは無いけど地味って感じだ。

 

しかし、ふと思ったのだが、前世で漫画やアニメで見た武器を複製する事は出来ないのだろうか。

無限の剣製の術式効果は一度見た武器を複製して領域内にストックする事。

つまり見たことがあれば複製出来るのだ。

 

…少し実験してみよう。

最初に複製するのは無限の剣製と言えば勿論この人(剣)

【干将】と【莫耶】だ。

 

「投影開始。」

 

そう唱えて俺は術式を開始する。

前世で見た男子なら、fateファンなら誰もが憧れたあの二振り一対の夫婦剣を強くイメージする。

やがて、俺の両掌に短剣の形を模したエネルギー体が顕現する。

 

「おお!良いぞ…この調子で…。」

 

しかし、喜ぶのも束の間そのエネルギー体は一瞬で霧散してしまい、【干将】と【莫耶】の複製は失敗に終わってしまった。

 

「くそ~ダメか…、何が行けないんだ?【黒閃】一回程度じゃまだ足りないのか?もっと【黒閃】を経験してレベルをあげる必要があるのか?」

 

感覚的には行けそうではあった。

しかし、何かが足り無い。

一体なんだ?

 

「うーん…。」

 

やはりもう一回【黒閃】を決めるべきか?

でも、あれって狙って打てないんだよな~。

昨日のカフカ戦で【黒閃】を決めれたのは、実はカフカに攻撃を仕掛ける前にカフカに負けたら死ぬ代わりにエネルギー操作の精度をあげる縛りを自らに課していたからだ。

流石にそれをもう一度やる度胸は無いかな…。

まあ、一度【黒閃】を決めたのだから、決める前よりも出る確率は幾分か増しているだろうけどな。

 

「どうしたもんかね~。」

 

「あっあの!」

 

俺が無限の剣製について悩んでいると、突然後ろから儚げな少女の声が聞こえてきた。

 

「ん?お前は…サム。何か用か?」

 

「あっえっと、その…もし良かったらこれから一緒にお出掛けしませんか?」

 

「…はい?」

 

 

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