ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~ 作:ひまなめこ
あの銀狼がついに星核ハンターに加入した。
「私は銀狼。ハッキングの事なら何でも任せて。例えピアポイントの管理システムが相手でもちょちょいのちょいだから。」
早速宇宙船に戻って、皆の前で自己紹介をさせると銀狼は小さい胸を張って自信満々にそう宣言した。
「あら、新しいメンバーは女の子なのね…。」
「女の子…大丈夫…かな…?」
何やら女性陣は歓迎ムードでは無いようだ。
ゲームではホタルと銀狼はかなり仲良しに見えたのだが、流石に初対面だとこんなもんか。
「(どう思う?カフカ。)」
「(まだ穹に気は無さそうね。でも、油断は出来ないわ。)」
…何やらこそこそと話してる。
なに?銀狼ちゃん何かしました?
除け者は可哀想だと思うんですが。
「僕はエリオだよ。まあ、もう知ってると思うけど宜しくね。」
「へーエリオって本当に猫なんだ。ねえ、どうやって喋ってるの?」
それは俺も気になる。
見た目は完全に猫なのに、何処から声を出しているんだ?
「それは企業秘密さ。僕の事なんかよりも…ほら、カフカとホタルも自己紹介したらどうだい?」
エリオの言葉にさっきまでこそこそと話していたカフカとホタルが銀狼に向き直り自己紹介を始める。
「…私はカフカよ。穹のママでもあるわ。」
「アタシはホタル。穹とは…べっ別に特別なにかは無いけど…デートに行きました。」
え?これ何の時間?
自己紹介で何で俺の話が出てくるの?
「…ねえ、穹。この人達なんか変だね。」
「ああ、なんか今日は少し変みたいだ。普段はこんなじゃないんだけどな。」
そんなこんなで銀狼の歓迎会は無事幕を閉じるのだった。
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そして、銀狼が星核ハンターに加入してから数日。
俺は現在、暇を潰す為に銀狼とゲームしていた。
「ゲームのチートって忌避感あったけど、意外と楽しいな…。」
「でしょ、ゲームって言うのは本来ストレスを解消する物なんだから、負ける戦いをしてストレスを溜めるよりも絶対に勝てる戦いをした方が気持ち良いでしょ。」
俺達の会話を聞いて分かる通り、俺達は現在チートを使っている。
天才ハッカー銀狼の手に掛かればゲームのチートも朝飯前なのだ。
と言うか基本的に銀狼はチートありきでしかゲームを遊ばない。
なので、ゲームの腕前事態は素人も良いところなのだ。
「絶対に勝てる戦いってのは確かに新鮮だな。でも、勝てた時の喜びは半減かな~。」
「そう言えるのは、勝てる実力がある人だけだよ。穹はこれからも私のチー友としてゲームしてれば良いの。」
「うーんそうは言うが、そろそろこのゲームも飽きたな…。」
「なら、新しいの買う?」
「…アリだな。」
俺は自分のスマホを開いて、俺の口座に入ってる残高を確認する。
「あー駄目だ。今月俺金欠だわ。」
「そーなの?なら私が代わりにお金を…駄目だ…。私も金欠だ。」
二人揃って金欠です。
どうしよう、本当に…。
「はあ~お金欲しい。」
「そんなにお金欲しいなら良い方法があるよ。」
俺が金欠に悩まされていると突然銀狼が企み顔で話を持ちかけてきた。
「何だよ?」
「動画投稿。」
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「はーい、どうも!スターレイルチャンネルの穹で―す!」
俺は現在、銀狼に誘われた動画投稿をするために、動画を撮影している。
カメラマン兼編集は銀狼が担当している。
俺はこのスターレイルチャンネルのタレントとと言う立場らしい。
「今日は初めての撮影と言うことでスターチューバ―と言えば切っても切り離せないメントスコーラをやっていきたいと思いま―す。」
いや、うん。
分かるよ、言いたいこと。
今時メントスコーラ?って思うでしょ。
俺が考えたんじゃないんだよ。
銀狼がこれならバズるって言って聞かないんだよ。
あいつ何時の時代の人間なの?
メントスコーラブームは終わってんだよ、とっくに。
「…と言うわけで、メントスコーラでした!バイバイ!」
「ハイ、カーット!…うん、良い感じ。後は適当にに編集して投稿するだけだね。」
メントスコーラとか言う時代遅れなネタ動画を終えた後、銀狼は満足気な表情でそう呟く。
「なあ、銀狼。今時メントスコーラは果てしなくバズらないと思うぞ。」
「うるさい。まあ、見てな。バズらせるのは私の仕事。正直ネタとかどうでも良いの。この宇宙で求められているもの、つまり需要って言うのは決まっているからね。」
「?」
何やら訳の分からない事を言って銀狼はさっき撮った撮影データを持って自室に戻るのだった。
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そして、銀狼が編集した動画を投稿して数日。
「…本当にバズってる。」
あの動画はなんとたったの数日で100万回再生を突破していた。
「何で?あんな古臭いネタでこんな…。」
「だから言ったでしょ、ネタなんかどうでも良いの。確かにスターチューブを利用しているユーザーは斬新なエンタメを好む傾向にあるけど、それはあくまで男性ユーザーの話、女性ユーザーは基本的にイケメンがただ映ってるだけで、釣れるんだよ。」
なる程な、それでこんなにバズってるのか。
考えてみればこの世界はスタレの世界だ。
スタレのゲーム内では男性キャラよりも女性キャラの方が圧倒的に多い。
故に、この世界の人口も全体的に女性の方が多い傾向にある。
つまり、男性視聴者よりも女性視聴者を稼いだ方が再生回数が伸びると言うことだ。
それを分かってやっていたと言う事か。
流石銀狼。
ネットの事ならこいつに任せとけば安心だな。
「穹ってかなり顔が良いからビジュアルで売り込んでいけばもっとバズると思うよ。」
「了解!プロデューサー!ビジュアル系アイドルに俺はなる!」
俺は今未だにかつて無い程にモチベーションを爆上げしている。
ビジュアル系を目指すなら、コスメとかにも手を出した方が良いのか?
「モチベーションが高いのはいいけど。あまり慣れない事はするものじゃないよ。穹って化粧とかしたこと無いでしょ。」
「…無い…です。」
前世含め、スキンケアくらいは毎日やっているんだがな。
「だったら、暫くは素人でも出来ることをこなしていくしたかないね。トーク配信とか。」
「うーん会話か、あまり得意では無いな。」
決してコミュ障では無いが、一人で会話して帰ってくるのが音が無いコメントだけって言うのがなんともやりずらそうなんだよな。
「でも、素人のあなたが出来る芸なんてそれくらいしかないでしょ。」
うーん、確かにそうなんだが…。
やはり、トークはちょっと…。
でも、他に俺が提供出来るエンタメ…娯楽なんて。
ん?娯楽?
「銀狼ちょっと待ってくれ。」
「え?どうしたの?」
俺は一度銀狼に断りを入れて自分のスマホである調べものをする。
「…やっぱりな。」
「何々?なんか良い案でも見つかった?」
「ああ、銀狼。俺は音楽活動をする!」
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そして、現在。
俺は知ってる楽曲を全て楽譜に直して銀狼に提供している。
「…本当に作曲してる。しかも結構良い曲ばかり。あなたにこんな才能があったなんて。」
「いや、作曲じゃない。引用…いや、もっと正直に言うと盗作だな。」
「え?」
俺がやった事は至ってシンプル。
前世の世界でバスった曲達を片っ端から楽譜に起こしたのだ。
Mrs. GREEN ●PPLE、King ●nu、ヨ●ソビ、髭●、V●undy
米津●師etc。
兎に角有名なアーティストの曲をそのままコピった。
この世界には俺がいた世界の歌が無かったので、これを好機と捉えて銀狼と共に楽曲制作をする事にしたのだ。
まあ、さっきも言ったが作曲ではなくただの盗作だ。
だが、この世界には前世の世界にいたアーティストはいない。
故に、俺が訴えられる事は無い!
「これらの曲は俺の前世の世界でバズった曲達だ。俺はそれをただそのままコピっただけ。」
「成る程ね。やるじゃん。これならもっとバズるよ。」
こうして、俺の楽曲提供の元、銀狼がパソコンの音楽制作ソフトで俺の前世の曲を再現し、それに俺の歌声を当てた動画をスターチューブに流すのだった。
そして、俺がこの世界に流した音楽は銀河中を虜にし、俺は銀河の歌プリンスと成るのだった。