ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~ 作:ひまなめこ
初ライブの打ち上げも終わり、お店の会計を済ませて店を出る。
「旨かった~、結構値は張ったけど…。」
「「御馳走様でした。」」
お店を出て直ぐロビンとサンデーが頭を下げてお礼を言ってきた。
「良いってことよ。それより今日はもう遅いし家まで送ってやるよ。」
流石に子供をこんな夜に放って置くわけには行かないからな。
「そっそんなの悪いですよ。」
「遠慮すんな。ほら、お前らの家はどっちだ?」
遠慮しようとするサンデーに詰め寄り、どうにかして説得を試みる。
「わっ分かりましたよ。僕達の家はあっちです。」
「よし!きた。では早速帰りましょう。あっそうだ、銀…シルバーウルフは先にホテルに帰っててくれ。」
「りょーかい。」
そうして最終的にサンデーが折れて、俺は銀狼を先に返らせた後に二人を家まで送り届けるのだった。
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そして、二人の家の前にたどり着いた。
二人が家の門をくぐった直後、二人は同時に俺の方に振り返って口を開く。
「「あの!」」
「ん?」
「「お兄ちゃん/お兄さんって呼んでもいいですか?」」
…なんでお兄ちゃん?
まあ、今の二人よりかは俺は年上…なのか?
この世界に転生してまだ数ヶ月だが、前世を入れるなら俺の方が年上か。
なら…良いのか?
「まあ、好きに呼ぶといい。」
「「はい!ありがとうお兄ちゃん/お兄さん。」」
うん…まあ、悪くないな。
俺実は昔弟と妹が欲しかったからな。
その様な事を考えながら、家に入っていく二人を見送り、俺はその場を後にする。
二人の家から離れて、今日の初ライブの為に手配されていた夢境ホテルへの帰路を辿っていると、突然身長の低い褐色肌の老人が目の前に現れた。
「ホッホッホッ。まさかここでスターとバッタリ会えるとは幸運ですな。」
目の前の老人はわざとらしく笑って俺に話し掛けてくる。
「…何がバッタリだ。あんたの事だ。ずっと俺の動向を監視していたんだろ?」
「その様な不粋な真似はしませんよ。ただ、何の打算も無しにあなたに近付いたわけでは無いのは確かですがね」
「…やはりな、俺にわざわざピノコニーでの初ライブのオファーをしたのもその打算の内か?オーディ。」
目の前の低身長の男…いや、それでは語弊があるか。
彼はピピシ人にしてはかなりの高身長だ。
そんな彼、オーディは不気味な笑みを浮かべながら口を開く。
「さて、それはどうでしょうな?。打算の内かもしれませんし、ただお近づきになりたかっただけかもしれませんよ。」
そう言いながら、懐から小さな箱を取り出し、俺に差し出す。
「これは?」
「私からのほんの気持ちですよ。それでは銀河の歌プリンス様、あなたの栄光が永遠な物であることをお祈りしておりますぞ!」
何やら意味深な事を言うだけ言ってオーディは何処かへ消えてった。
「一体これはなんだ?」
俺はオーディに渡された箱の中身が気になり、その場で開けて中身を確かめる。
すると中には赤い宝石が嵌め込まれたネックレスが入っていた。
「何の変哲もない普通のネックレスだな。…考えすぎか。」
何かの罠かと思ったが、杞憂だったようだ。
俺はネックレスを一旦ポケットにしまい、再びホテルへの帰路を歩み出そうとする。
しかし、俺が一歩前に踏み込んだ瞬間、突然赤く光る魔方陣のようなものが足元に現れた。
「うお!なんだこれ?」
やがて俺の体は魔方陣が放つ光に包まれてその場から消えてしまうのだった。
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「告げる
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に
我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者
汝三大の言霊を纏う七天
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
何処かで聞いたような長ったらしい詠唱が聞こえて来ると同時に俺の視界を埋め尽くす光が収まり、俺の目には豪華で高級感溢れる部屋にポツンと一人で俺を見つめるオーディの姿が映った。
この変な現象はこいつの仕業か…。
「何のつもりだ…!オーディ。やはり何か企んでいやがったな。答えろ!何が目的だ。」
「ホッホッホッあなたはちゃんと
「あ?」
召還?記憶?何の事だ?
こいつは一体何を言っている?
「このピノコニーにおいて…いや、全銀河においてあなたを知らない者などいない!あなたと言う最強のサーヴァントがいれば私の勝利は必至です!」
サーヴァント…まさか!
「お前、未来のオーディか?」
「いかにも、あなたから見れば私は未来の私です。今回は不躾ながらこのピノコニー聖杯戦争のサーヴァントとしてあなたを召還させて頂きました。」
召還…まさかあの時、そのために俺に接触してきたのか?
もしかしてあの時渡してきたネックレスも…!
俺はポケットにしまっていたネックレスを慌てて取り出す。
「おや?持っていてくれたのですね。お気に召されたようで何より、何を隠そうそのネックレスが私とあなたを繋ぐ触媒になってくれたのです。お陰で私はあなたと言う最強のサーヴァントを召還出来ました。」
ネックレスが触媒…だと…。
確かにFate本編でも召還する側が触媒を持っていなかった時、召還される側であるサーヴァントがたまたま触媒を持っていて召還に応じたと言うイレギュラーがあった。
それをわかって俺にネックレスを渡してきたのか?
しかも、未来で聖杯戦争をすると言うことを見越して…。
「随分用意周到なんだな…。いつ開催されるか分からない戦争の為にあんな高そうな贈り物をポット出のスターチューバーに遣るなんてよ。」
「ホッホッ商人たるもの何時なんどきでも先を見据えるものですよ。」
見据え過ぎだろ…。
今から何年前だと思ってやがる…。
「折角ですから、この時代のピノコニーを堪能してみてはいかがですかな?他のマスターよりも先んじて召還したので時間なら沢山ありますよ。」
「…そうだな。そうさせて貰うよ。少し頭を冷やしたいしな。」
そう言って俺はオーディに背を向けてその場を後にするのだった。