ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~   作:ひまなめこ

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3話カフカと言う毒蜘蛛

俺がスタレの主人公穹に転生し、星核ハンターに加入してから早数週間。

エリオから任された任務をカフカと共にこなしながら、やっと今の状況に慣れて頭の整理をする事が出来た。

 

今更だが、ここは俺が前世でプレイしていた崩壊スターレイルの世界で間違いないようだ。

そして、俺がこの世界に転生した原因は恐らくアッハ。

あいつ次元の壁を越えて俺をこの世界に無理やり連れて来やがった。

 

まあ、現状の整理はこのくらいだろう。

マジで情報が足りん。

何で俺がこの世界に転生したのか、アッハの目的は何なのかは謎。

考えても無駄だ。

 

後は…そうだ、俺が使える呪術に付いてだ。

これも例に漏れず何故使えるのかは謎なのでそこら辺は考えず、何故使えるのかはではなく何を使えるのかを整理しようと思う。

 

俺が使えるのは先ず十種影法術。

これに加えて後四つの術式が俺に刻まれていることが判明した。

その術式は御厨子、赤血操術、無為転変、無限の剣製である。

これ以上は刻まれている術式は無い。

何となく感覚で分かる。

手足や目と同じような物だ。

誰に言われるでもなく感覚で何となく手足が2つずつしかないと分かるように、使い方も誰かに教えて貰うまでもなく感覚として、何が出来て何が出来ないのかが分かる。

 

転生して星核ハンターに加入した日の翌日に何となく俺には五つの奇怪な術が使えると感覚で分かったのだ。

無意識に俺は俺の術式を自覚出来た。

そして、カフカとの訓練や任務でその術式を使って完全に確信した。

俺には五つも術式があるのだと。

 

正直それが判明してからは滅茶苦茶驚いたし、興奮した。そりゃあね俺は呪術廻戦もfate も好きだから。

だが、その興奮は直ぐに冷めた。

何故なら、術式を上手く使えないのだ。

 

特に御厨子と赤血操術が特にヤバい。

御厨子は相手に近付いて触れないと発動しない【捌】しか使えなくて使い勝手悪いし、赤血操術は血の扱いがムズい!

 

無為転変と十種影法術は辛うじて使える感じ。

無為転変は俺は普通の人間なので魂の形を無理やり変えすぎると死ぬ危険性があるし、十種影法術は俺がこんな体たらくなので今のところ脱兎と蝦蟇という比較的弱い奴らしか調伏出来てない。

何やかんやで脱兎の調伏が結構楽だった。

無為転変のお陰で分身で埋もれている本体の魂の見分けが付けやすいのだ。

 

そして、一番問題なのが無限の剣製。

一応使えるには使える。

それでも本物とかなり解離しちゃってるけど。

 

と言うのも無限の剣製は魔術ではなく呪術として俺の肉体に発現したようで、毎回発動の度に印を結んで『領域展開【無限の剣製】』と言わないと術式が効果を発揮しないのだ。

 

あれだ、秤金次と日車みたいな領域展開がメインの術式って感じだ。

 

因みに今のところこの術式が一番弱い。

将来的には強くなるのだろうが今は弱い。

何故なら無限の剣製の能力は今まで見てきた武器の複製とストック。

副次効果として武器の強化が出来るのだが、生まれたばかりの俺には武器のストックなど無いので領域展開したところで攻撃手段が無いのだ。

 

よって今の俺は器用貧乏と言うのも烏滸がましい雑魚なのである。

 

…唯一の救いは身体能力が人間離れしている事だろう。

伏黒甚爾のフィジギフみたいな並外れた身体能力を俺は持っていた。

どのくらいの身体能力かと言うと。

呪力(虚数エネルギー)強化なしの素の力で亜音速に達する速力を持つくらいに強いフィジカルを持っている。

 

俺はこれにさらに虚数エネルギーによる身体強化もあるから術式が使えなくてもある程度は戦える。

 

なので僕は術式を使いません(大嘘)!

俺はスタレの世界でゴリラ廻戦をおっぱじめる(宝の持ち腐れ)!

 

まあ、こんな感じで楽しく主人公ライフを満喫しているわけなんだが、実は俺にはまだ悩みがあるのだ。

それが…。

 

「あら、穹何しているの?」

 

俺がエリオによって与えられた自室で現状の整理をするために頭を回していると。

突然カフカがノックも無しに部屋へ入って俺に話し掛けてきた。

 

「…別に何も、て言うかノックくらいしろよ。」

 

「あら、ごめんさない。でもそんなに怒らないで私とあなたのなかじゃない。」

 

ノックも無しに部屋に入ってきた事を少し語気を強めて咎めるが、カフカは俺の言葉をのらりくらりとかわした。

 

俺の悩みはこれだ。

カフカが妙にベッタリなのだ。

人によっては羨ましいと思うだろう。

俺もこの光景をゲーム画面越しに第三者の視点で見ていたのなら、主人公に嫉妬していただろう。

だが、一度当事者に成ってみれば分かる。

これは地獄だ。

 

ゲーム画面越しでは分からなかったが、カフカは心のそこから人を信用していない節がある。

なんか俺やエリオを見る目が道具を見るような何かあったら簡単に切り捨てて来そうな怖さがあるのだ。

 

いや、もしかしたらゲーム本編の時間軸では既にその性格は矯正された後なのかも知れないが、今のカフカは原作開始前のカフカだ。

もしかしたらゲーム本編で描写されてない過去編で何かしらの心境の変化が起きて我々がよく知る主人公大好きカフカママに成ったのかもしれない。

 

だが、少なくとも今目の前にいるのは冷酷な元デーモンハンターのカフカだ。

正直一緒にいたくない。

いつ反感を買って後ろから銃口を突き付けて来るか分かったもんじゃない。

 

故に俺はカフカを必要以上に警戒しているのだ。

 

「俺とお前の仲だ?まだ出会って数週間だろ。そこまで関係が進展するような事あったか?」

 

「一緒に任務に行ったじゃない。私はあなたの事を心のそこからシンヨーしているのよ。」

 

うわ~抑揚がねえ。

嘘だって丸分かりなんですげど。

 

「見え透いた嘘付くな。信用なんてお前から最もかけ離れた言葉だろ。」

 

「…惜しいわね。私から最もかけ離れた言葉は恐怖よ。信用は三番目。」

 

「二番目は?」

 

「愛よ♪」

 

うん、やはりこの女は危険だ。

人間として重要な物がいくつも欠けている。

やはり、ある程度は距離を離すべきだな。

 

俺はカフカに対する警戒心を更に強くする。

 

「そんなに怖がらないで。とって食べるつもりも、殺すつもりないから。」

 

「はんっ信用から三番目にかけ離れた人間の言葉なんて信用出来るか。」

 

俺はカフカを睨みながらそう吐き捨てた。

すると一瞬だけカフカの眼光が鋭くなり、奴が纏う雰囲気が変わる。

 

「シンヨーして貰えないなんて残念ね。だったら行動で示すしかないのかしら。」

 

そう言ってカフカはグローブを外してゆっくりとまるで肉食獣が獲物を捕らえるときのように俺に迫ってくる。

 

「なっなんだよ、何にするつもりだ!」

 

「じっとしていなさい一瞬で終わるから。」

 

そうやって俺とカフカが問答を蹴り広げている間にカフカは俺との距離をゼロにして俺に手を伸ばし、俺の首もとをペチンと軽く叩いた。

 

「へ?」

 

「蚊がいたのよ。宇宙船に蚊なんて何処から湧いたのかしら。もしかしたら近くに大きな巣でもあるのかも知れないわね。」

 

そう言ってカフカは潰れた蚊が着いた手を俺に見せてきた。

 

「蚊…、そうか蚊か…。」

 

「もしかして私があなたに何かすると思ったのかしら。」

 

「…っ!?」

 

蚊を見て安堵する俺を見てイタズラっぽく笑うカフカ。

そんな彼女に俺は思わずビクッと反応してしまった。

 

「ふふ♪私に殺されると思ったのかしら。それとも…」

 

カフカは顔を俺の耳元へ近付けてこう囁く。

 

「いかがわしい事を期待しちゃったかしら?」

 

「っ!?離れろ!」

 

俺は慌ててカフカの肩を掴んで俺の耳元からカフカの顔を遠ざけた。

 

「チッ!…用がねえんなら部屋から出ていけ!」

 

「嫌よ、あなたに用があるのよ。」

 

 

俺が怒りと焦心に任せて怒鳴るとカフカは用があると言い出して、部屋から出ることを拒否した。

 

「エリオからの新しい任務よ。これから向かう先にスウォームの巣があるらしいの、そこで儚げな出会いが私達を待っているそうよ。」

 

そう言ってカフカはそそくさと俺の部屋から出ていった。

 

「くそ!調子が狂うな…。」

 

俺はただ1人自室でそう愚痴をこぼすのだった。

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