ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~   作:ひまなめこ

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36話 ラスボス登場

未来穹side

俺達はブートヒル達と合流するためにクラークフィルムランドに来ていた…のだが、辺りの音が完全にない無音の空間がそこに広がっていた。

既にアサシンの宝具を使われていたようだ。

 

「何だか妙に静かね。ブートヒル達もいないし、私達を誘き寄せた敵の姿もいないわ。」

 

「ロビン、フラグを立てるのやめてくれ。」

 

アサシンのサーヴァントグレイディはB級ホラー映画の監督だ。

こう言う音無しの白黒ホラー映画の鉄則として、『敵がいない』『俺は帰らせてもらう!』はフラグだ。

絶対に言っては行けない。

 

「マスター、一つお聞きしたいことが…。この世界では霊長類以外の物…つまり、無機物が英霊に成ることがあるのですか?」

 

その様な質問をいきなりしてきたセイバーの視線の先を辿って見てみると、そこには巨大なブラウン管テレビのような物が宙に浮いていた。

 

「ピノコニーには確かに手足が生えたテレビとか、目が付いている看板とか摩訶不思議な物があるが、このブラウン管テレビは流石にサーヴァントでは無いだろ…。」

 

「と言うことはこれはサーヴァントの宝具の一部と言うことでしょうか?」

 

「恐らくそう言うことになるな。このブラウン管テレビがブートヒル達と何かしらの関係があるのかも知れない。調べて見よう。」

 

そう言って俺は目の前のブラウン管テレビに近付いて触れてみる。

 

すると突然ブラウン管テレビの電源が入って、そこにアベンチュリンとブートヒルが何かから逃げている映像が流れ出した。

 

「これは…まんまと敵の術中に嵌まったと言うことかしら…。」

 

「そうみたいだな…、どうにかしてコイツらを助けてやりたいのだが、コイツら今何処にいるんだ?映像だけじゃわからん。」

 

ブラウン管テレビに映し出された映像を見て俺とロビンはその様な会話をかわす。

 

「心配せずとも、演者全員分の役は用意してある。さあ、ついに全ての役者が揃った!それでは第一幕…アクション!」

 

どうにかしてブートヒル達を救う方法が無いかと思案していると、突然アサシンの声が聞こえてきた。

それと同時に視界にフィルムのようなものが現れて俺達の視界は『ミッドナイト・チェンソー・ラプソディー』と言うテロップに埋め尽くされた。

 

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サイレント三劇・第一幕

 

『ミッドナイト・チェンソー・ラプソディー』

主演

スコート

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やがて、視界を埋め尽くした妙なテロップがフェードアウトした事で俺の視界が良好になった。

その瞬間に俺は状況確認の為に周りを見渡す。

 

そこにはいつぞやの時計屋騒動で何度も訪れた夢境に良く似た景色が広がっており、その空間内に一人だけ見覚えのある派手な人影がいた。

 

「やあ、マイフレンド!君もこっちに来ていたんだね!君がいてくれれば百人力だ。心強いよ!」

 

「ああ、取り敢えずはこの妙な空間から出てアサシンをぶちのめすために協力しよう。アベンチュリン、お前のサーヴァントとブートヒルは何処だ?」

 

「それが…さっきまで一緒に逃げていたんだけど、途中で空間がネジ曲がって分断されてね。今は何処にいるか分からないんだ。」

 

空間がネジ曲がるか…。

確かこの空間はアサシンの固有結界だったか。

ゲーム本編をプレイしただけでは、この固有結界の詳細な能力を把握しきれなかったが、分かる範囲では、この空間内にいる敵の位置を変えたり、後は存在や人格を分裂させたりなど、かなりやりたい放題な力だった筈だ。

 

それでも、勝算はある。

俺の領域だ。

領域を展開してアサシンの固有結界を塗り潰せば良い。

 

「アベンチュリン、安心しろ直ぐにこの空間から出してやる。」

 

「何か秘策があるのかい?」

 

「ああ、取って置きのがな。領域展開【無限の…「させると思うか?」

 

俺が領域を展開しようとした刹那、突然奴は現れた。

 

仮面を被ったサーヴァント…アヴェンジャーだ!

奴は手に見覚えのある短剣を顕現させて、俺に突き刺してきた。

 

「【特級呪具・天の逆鉾】」

 

「ぐっ!?」

 

俺の術式が解除された!?

いや、それよりも…コイツ何で天の逆鉾を?

 

「お前何でそれを…?」

 

「あ?そりゃお前、領域展開しようとしてきた奴を止めるにはこれが一番手っ取り早いだろ。」

 

領域も知っているのか!?

一体何者なんだ?コイツは…。

 

「アヴェンジャー!勝手なアドリブは止めて貰おうか!」

 

「うるせえ!あのまま俺が出なかったらお前が負けていただろうが。文句を言われる筋合いはねえな。」

 

アサシンとアヴェンジャーが何やら揉めている。

アヴェンジャーが俺を攻撃してきたのは奴の独断だったのか。

 

「まあ、いいではないかアサシン。この固有結界とやらが有る限り私達の勝利は揺るがないのだからな。このままアヴェンジャーと他のサーヴァント達が殺し合ってくれるのなら好都合と言うものだ。」

 

「そう言うことだ。つう訳でこれからは俺のアドリブ全開で行かせて貰う。アサシン、今固有結界内の全てのサーヴァントとマスターを一ヶ所に集めて俺の所に連れてこい。不甲斐ないお前の代わりに俺が敵を一掃してやるよ。」

 

「ぐぬぬ!…まあ、今回だけは君のアドリブを許可しよう。ただし!30分だけだ!それが過ぎれば、私の映画に協力して貰う!」

 

「わかった、()()()。」

 

スコート、アヴェンジャー、アサシンの会話が終了すると同時に空間が歪み、さっきまでいた場所よりも広い空間に移動させられた。

そしてそこには、さっきはぐれたセイバー、ロビン、ノーツガールに加えて、アーチャーとブートヒルもいた。

 

「ここは…?」

 

「ベイビーが!また、空間が変わりやがった!」

 

「マスター、ご無事でしたか?」

 

「穹!それに皆も無事で何よりだわ。」

 

「ロビンさん、気持ちは分かりますが、そんな呑気を事を言っている場合では無いようです。」

 

「そこのお嬢さんの言う通りだね。敵はどうやら僕達を一斉に始末するつもりのようだ。それだけの自身と実力がある。」

 

アーチャー、ブートヒル、セイバー、ロビン、ノーツガール、アベンチュリンの順にそれぞれが今の状況を言葉を溢す。

 

皆と合流出来たのはいいが、逆にこれでアヴェンジャーが俺達を一掃するための準備が整ったと言うことだ。

 

奴と戦ったのは今回で二回目。

前回は手も足も出なかった。

この絶望的な状況を打破する策は果たして俺達にあるのか?

 

「ランサーの姿だけ見当たらないが、まあ、ほぼ全員いるな。それじゃ、始めるか。サイレント・バイオレンス殺戮劇…開演!」

 

アヴェンジャーのその一言で俺達の激闘の火蓋が切られるのだった。

 

 

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