ゴミ開拓者転生~スタレの主人公に成り代わったから全力で主人公を遂行する!~   作:ひまなめこ

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43話 禅院…じゃなくて全員集合!

「偽物?お前が言うのか?ただ穹の記憶に影響されて自分を禅院直哉だと思い込んでいるだけの存在のお前が。」

 

「俺が言ってんのは記憶が本物かどうかや無い。お前が穹の皮を被っている事が気に食わんのや!」

 

ああ、そう言う事か…。

しかし、その様な事を言われても俺にはどうしようもない。

今の俺は…いや、俺達は穹の術式に憑依していた所を偶然アサシンの固有結界の効果で受肉した存在だ。

見た目が穹に似てしまうのは仕方の無い事だろう。

 

「…俺とて穹と同じ体に受肉した事に後ろめたさはある。」

 

「うるさい、黙れやカス!その体でその目で見下ろすなや…!」

 

あくまで自認とは言え、中身はあの直哉だ。

こうまで罵倒されれば俺とて気分が良いものじゃない。

これ以上、こいつと会話を重ねていてはうっかり殺してしまいそうだ。

しかし、こんなでもロビンの人格の一部だ。

万が一殺してしまった場合、もとに戻った際にロビンの魂にどの様な影響があるかもわからん。

ここは、死なない様に止血をした後、早急に離れるのが得策だな。

 

俺は今直罵倒してくる自認直哉を無視して、さっきもいだ奴の足に手を添えて止血する。

 

「…なんのつもりや?」

 

「お前に死なれては困るからな、やれるだけの事はやった。後は自分で何とかしろ。」

 

そう言い放って俺はその場を後にする。

早く穹と合流しなければ。

 

俺には赤血操術の副次効果で血の繋がりのある者の気配を察知する能力がある。

その能力では穹は勿論、同じ体に受肉した伏黒の気配も感じる事が出来る。

自認直哉との戦いの最中、伏黒の気配が弱まるのを感じた。

恐らく、自認乙骨にやられたのだろう。

事態は刻一刻を争う。

穹の元へ急がねば…。

____________________________________________________________

未来穹Side

 

俺はただ走る。

他でもない自認乙骨から逃げるために。

今の俺には術式が無い。

こんな状態で戦っても勝ち目はない。

 

「はあ、はあ、はあ…。」

 

ドガンッ!!!

 

「っ!?」

 

突然、横から爆発音を立てながら何かが壁を突き破って俺の目の前に現れた。

 

「あ、いたいた。やっと見つけたよ。」

 

現れたのは俺が逃げていた自認乙骨だった。

 

「…随分派手なご登場だな。」

 

「思いの外伏黒君相手に時間を取られちゃったからね。時短の為に近道をしたんだよ。」

 

 

それで、態々壁を突き破って来るかよ普通。

 

自認乙骨の背後には今まで自認乙骨が力技で破壊してきたであろう、様々な建造物の壁に空いた穴が長蛇の如く何処までも続いていた。

 

「それじゃあ早速殺るね。抵抗はしないでね。楽に殺せ無くなるから。」

 

その瞬間、自認乙骨は俺の認識速度を上回る速度で俺に肉薄し、エクスカリバーを俺の心臓目掛けて突き立ててきた。

 

俺はそれを咄嗟に横に避けて凌ごうとしたが、反応が遅れてしまい、エクスカリバーが俺の肩を貫通してしまう。

 

「があ!」

 

「あー、だから言ったのに…。抵抗したら楽に殺せ無いって。」

 

痛え…。

ただ刺されただけじゃない…。

エクスカリバーに刺された傷口から膨大なエネルギーが流れ混んできて、反転術式での修復が出来ない。

 

「シロウちゃん、穹君の事抑えておいて。」

 

「ワカッタ~。」

 

 

突然、自認乙骨の背後から赤毛の異形の怪物が現れる。

 

「っ!?何だこいつ!」

 

「特級過呪怨霊衛宮士郎。アーチャーから分裂した人格の内、君の記憶に影響されて自認が折本理香になった存在だよ。アーチャーは既に死んでいる英霊な上に反映された人格も怨霊だから、かなり存在が曖昧なんだ。だから僕に取り憑く事で存在を安定化させてる。」

 

自認乙骨が説明すると共に、特級過呪怨霊衛宮士郎は俺の体を両手で抑えてくる。

 

衛宮士郎の肉体は特級過呪怨霊に変異した事で体長5、6mは超えており、掌だけで俺の体を多い尽くせるほどにでかい。

その上、俺がどれだけ抵抗してもびくともしないパワーまでもある。

 

完全に詰みだ。

一切抵抗出来ない。

 

「それじゃあね、穹君……また、後で。」

 

「っ!?」

 

その言葉と共に自認乙骨は俺の心臓にエクスカリバーを突き刺した。

 

エクスカリバーの刀身が俺の胸に吸い込まれる光景を最後に俺の意識は暗闇へと落ちていった。

 

_

 

__

 

___

 

「っ!?たはっ!…あれ?俺…生きてる。」

 

自認乙骨にエクスカリバーで心臓を刺されて意識を失った筈の俺は先程自認乙骨と戦った場所から移り変わって、薄暗い廃墟の様な場所で目が覚めた。

 

そこには先程、俺を殺そうとしていた自認乙骨が瓦礫に腰を降ろした状態で俺を無表情で見つめていた。

 

「………………っは~。」

 

俺を無表情で見つめていた自認乙骨の顔はやがて少しづつ綻んでいき、終いにはさっきまで俺を殺そうとしていた奴とは別人に思える程に表情を崩しながら、安藤の声を漏らす。

 

「良かった~ハハハッ!」

 

「っ!?」

 

何だこいつ…。

さっきとはまるで別人じゃねえか。

 

「ごめんね、びっくりしたよね。心臓を刺した後に急いで君の中にアヴァロンを入れて回復させたんだ。反転術式とはまた勝手が違ったから成功するか不安だったんだけど…良かった。無事みたいだ。」

 

アヴァロンが俺の中に…?

何で態々そんなことを?

大体俺を殺そうとしていた事からして謎だ。

こいつの行動の中に一体どんな目的が隠されている?

 

「…お前の目的は何だ?何のために俺を殺そうとしていた?何で俺を生かした?」

 

「それには色んな事情があるんだ。ちゃんと説明するから落ち着いて聞いてほしい。」

 

そう言って自認乙骨は少し居住まいを正して口を開く。

 

「その前に君に会わせたい人…いや、人達がいるんだ。」

 

「会わせたい人…達?」

 

自認乙骨から放たれた言葉に俺は疑問符を浮かべながら首を傾げる。

すると、自認乙骨の背後から複数の人影が現れた。

 

その人影達はブートヒル3人、セイバー1人、ロビン1人。

全員分裂した人格の一つなのだろう。

 

「こいつらが会わせたい人達か?」

 

「うん、実はもう一人いるだけど…。概ねここにいる人達で全員かな。」

 

「コイツらは何だ?」

 

「ここにいる人達は皆穹君の記憶に影響されて自認が変わってしまった人格の内、僕達に協力的な人達なんだ。」

 

この場に所いる奴らが全員自認が変わってしまっているのか…。

つまりあの3人のブートヒル達はそれぞれ自分を違う他の誰かだと思い込んでいると言うことか。

 

「具体的に誰が誰なんだ?」

 

「そうだね、これを機に自己紹介しようか。じゃあ、まずは僕から。と言ってももう紹介する事も無いね。僕は乙骨ゆーたりあ。自認乙骨と呼んでくれて構わない。僕に憑いているシロウちゃんは自認理香ちゃんだよ。」

 

まずはトップバッターで自認乙骨が自己紹介をした。

それを皮切りに、他の人格達も前に出て自己紹介を始めた。

 

「次は私が自己紹介しよう。私は夜蛾正道。元東京都立呪術専門学校の学長だ。」

 

そう自己紹介したのは肉体はブートヒルで中身は夜蛾正道を自認する人格だった。

 

「次は私ね。私は呪術高専京都校で教師をしていた庵歌姫よ。そして、こっちの二人は私が担任をしているクラスの生徒達。」

 

「どうも役立たず三輪霞です。気軽に三輪と呼んでください!」

 

「オレハ与幸吉。メカ丸ト呼ベ。皆カラモソウ呼バレテイル。」

 

歌姫を自認するロビンから始まり、三輪を自認するセイバー、メカ丸を自認するブートヒルが続く様に自己紹介をした。

 

「皆、僕と面識のある人達で、かつては一緒に戦った仲なんだ。」

 

「もう一人、まだ三人目のブートヒルが自己紹介してないようだが?」

 

「ああ…、彼はその…なんと言うか。多分僕達は初対面なんだ。」

 

俺がまだ自己紹介をしていないブートヒルを指摘すると自認乙骨は分かりやすく困った様な表情を浮かべてそう言い放った。

 

「初対面?」

 

呪術廻戦の世界にこいつらと面識が無くて協力的な奴いたか?

 

「おいおい、てめえら随分と派手に俺を待たせるじゃねえか。ようやく俺の出番か?なら派手に自己紹介してやるぜ!」

 

自認乙骨の反応からこのブートヒルが何者なのか推測していると、奴はハイテンショで皆の前に踊り出て自己紹介を始めた。

 

「この俺は誰よりも派手を愛し、派手に愛されて、派手に生きてきた。生ける派手その物。派手を司る神…祭り神…天元様だ!」

 

「「「「「天元様?!」」」」」

 

自信を天元と名乗った彼の言葉にこの場にいた全員が驚愕の声をあげる。

 

「天元様って結構明るい人なんですね。以外です。」

 

「三輪ノ言ウ通リダ。想像シテイタノト違ウ。」

 

目の前の自認天元に対して自認三輪と自認メカ丸が各々のコメントを言う。

 

「このお方が天元様…。お会いするは初めてだ。」

 

「ええ、私も。天元様とは全く接点が無かったから初めて会うわ。こんなに…なんと言うか…個性的な人だとは思わなかった。」

 

三輪、メカ丸コンビに続いて自認夜蛾と自認歌姫が各々の気持ちを吐露する。

 

「天元様ってこんなだったっけ?」

 

「いや、絶対に()()だろ。」

 

自認乙骨の言葉に俺はそうツッコむ。

恐らく、この自認天元は某鬼を殺す作品の派手柱様だろう。

どういうわけか、ブートヒルから分裂した人格はそっちの影響も受けてしまったらしい。

 

「穹、無事だったか。」

 

「ん?」

 

自認天元の存在に困惑していると突然、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「…伏黒!良かった。お前も無事だったんだな。」

 

伏黒もここに来ていたのか。

俺を逃がした後どうなったか心配していたが、何事もなくて安心した。

 

「もしかしてさっき自認乙骨が言っていたもう一人の協力者は伏黒の事だったのか?」

 

「いや、それは俺をじゃない…。」

 

俺の言葉に伏黒は表情を引きしめて、自分の背後に視線を向けた。

そこには伏黒と脹相と同じく俺と瓜二つの容姿をした男性が佇んでいた。

 

「…お前は誰だ?」

 

「許可なく口を開くな小僧。………不愉快だ。」

 

そいつは前髪をかき揚げながらそう口にした。

 

 

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