新部隊が創設されて約3週間が過ぎた。提督は業務を村上と分け合いながら淡々とこなし、午後になれば外で体を動かし教育隊で習った事を復習したりと充実していた。だが、艦娘や一部の人は薄々気づいていた。なにか不気味だと。ここ最近、不気味なほどに文句も言わず真面目に机に向かってペンとマウスを走らす。あんなに業務を嫌っていた奴がこんなにも別人のように変わるのが不思議でたまらなかった。村上が恐る恐る話しかける。
村上「し、、司令、、最近何かありました?」
西部「ん?いや、特になかったけど...どうした?」
村上「い....いえ!.....別になにも....ベツニ....」
特に何もなかったかのようにまた作業に戻った。結局その日は何も聞き出せなかった。
次の日、提督はいつも通り挨拶をして部屋で黙々と作業をし始めた。村上は今日こそは言ってやると思い椅子から立ち上がり踏み切った。
村上「司令!はっきりいいます!ここ最近の司令の言動は変です!」
西部は少し苦い顔で困惑していた。だが何も無いの一点張りだった!村上が更に今までの事を一つずつ良い説明した。西部は折れたのかようやく話し始めた。
西部「そろそろ変わらないとなって思ってさ、今のキャラも嫌いじゃないよ!、けど、幼稚すぎるし色々任されている以上こんな日々から卒業しないとなと思って、それで気づかないうちに無口に似合ってたんだと思う。
村上はゆっくりと椅子に座り頷いた。ココロの中では寂しい思いをしている自分がいる。そして言葉をえらびつつ「元気で少し天然な方がお似合いですよ。」と呟いた。それを聞いて思わずニヤリとして笑みが漏れた。
翌日、西部は部下一人を連れて造船所に行き艤装の拝見する為神戸に足を運んだ。
神戸・菊水造船所
ここは昔から艦艇や商船さらに重機械類など様々な分野で活躍している。艤装を作るようになったのは5年前だが、他の造船所に引けを取らない技術を兼ね備えている。
西部「中野社長、お久しぶりです。」
中野「おぉー!久しぶりだねぇ!また一段と大人になってぇ〜えぇ?」
二人は軽く挨拶をして名刺交換をした。
西部「早速ですが、艤装の件についてなのですが」
中野「はい、早速案内しますね。」
中野は艤装がある倉庫まで案内した。
中野「こちらです。」
そこには今までに見たことのない新装備が付けられていた。艦橋、煙突レーダーから何まで現代艦仕様だった。西部はその場で唖然としてしまい、思わず問いかけた。
中野「見ての通り海自の護衛艦をモデルにして我が社の技術を結集して建造しました。司令官様がリクエストした事も少なからず再現しています。
西部「まさか、本当にやってしまうとは....中野さんホンっとうにありがとうございます!」
中野「だが、まだ完成ではありません。」
その言葉を聞いて内部が完成していないのかと思ったが、周りを見てみると装備がないことに気づいた。
中野「そうなんです。装備がまだ作れていないんです。現在でも装備担当の者が開発を急いでいるのですが、不発に終わったり破損や電気システムがうまくいかないのです。今海外に遠征中の明石に依頼してるのですが、まだ帰っていなくて進んでいないのです。」
明石といえば、艦娘部ではとても有名で複雑な修理でも簡単にこなすというもはや伝説として語られているほどである。艤装開発も関わっているため殆どの艤装装備は大体は明石が関わっている。
西部「なるほど、つまり明石が帰ってきたら問題は解決と言うわけですね。」
中野「はい。なので進水式は予定通り行えますが就役はだいぶ先になるのですがよろしいでしょうか?」
この場合は仕方がない為渋々了承した。
西部「後、二人の艤装はー」
中野「あぁ~!はい!そっちはできていますよ!」
そう言って中野は走って大きなカートを引っ張ってきた。そして布を剥ぎ装備艤装が姿を表した。
中野「こちらは資料があったためすぐに作ることができました。整備も従来のものよりもやりやすくなってきます。」
西部「おぉ、立派だなぁ。」
中野「試験航行も既に終了いて、後は予定日を待つのみとなています。」
提督が武装するまで後、90日。