余談で関係ないですが最近おでん食べました。餅巾着、美味い
ー薩摩とモンタナが合流する2日前
「現在位置は?」
「28°10’50”N、139°33’30”Eあと72.4マイル」
航洋艦晴風は集合時間近くになっても集合場所である西之島新島沖までだいぶ離れた位置にいた
「あと何分で集合場所に着く?」
「じゅ、巡航18knで4時間...」
怒り気味に聞いたましろに少し恐れ気味に答える鈴
「初めての海洋実習に遅刻するなんて...ついてない...」
「ご、ごめんなさい...私が方向間違えたから...」
鈴が謝る。その横で幸子がタブレットを持ちながら話す
「エンジンも一度停止しましたしね〜」
「晴風は高圧缶だからねぇ〜速度は早いけど故障が多いんだもん」
芽依も返す。そんな話をしている2人を横目にましろはため息をつく
「はぁ...ついてない......そういえば艦長は?」
思い出したように聞くましろ。そう、艦橋に明乃の姿が無かったのだ
ーそのころ第一煙突付近の甲板で
「今日はいい天気だね〜五十六〜」
五十六に煮干しをあげながら話す明乃がいた
「ヌッ」
短く五十六も返す
「やっぱり海っていいなぁ」
腕を伸ばしながらそんなことを言っていると艦橋の方から声がした
「艦長ー副長が呼んでるよー」
「あ、メイちゃん」
芽依が明乃を呼ぶ
「このままだと集合時間に間に合わないって!」
そういって階段の手すりを滑り降りる
「さるしまには通信員のつぐちゃんに遅刻の連絡してもらったよ?」
「でも呼んで来いってさ」
「うん」
そういって明乃は五十六のご飯を回収する。五十六はそれを死守するかのようにお皿に張り付いた
「どうしたのー?」
艦橋に戻った明乃はましろに聞く
「どこへ行ってたんですか!?」
「ちょっと甲板に」
「遅刻しそうなときになにを!?」
「遅れるって連絡はもうつぐちゃんに送ってもらったし〜だから五十六に餌を〜」
すごい気迫で詰め寄るましろの質問にあっけらかんといったように答える明乃。そんな中。ある1隻の主砲が晴風を狙っていた──
カチャ...
眼鏡をずらした晴風見張り員、野間マチコは目に映ったものを見てハッとした
ザバーン!!
「くっ......な、なんだ!?」
『着弾!!右30度!3.0!』
ましろの質問に間髪入れずマチコが答える
「え...着弾?」
ヒューーーーーザバーーン!!!
『また着弾!』
その時艦橋には各所からの報告が入る
「至近弾!後部甲板に浸水!」
「烹炊室で茶碗が割れちゃったよ〜!」
「シロちゃん!」
その言葉でましろは周りを探し始める
「シロちゃん...?宗谷さんのことだよ〜ましろだからシロちゃんでしょ?」
「シロちゃん?艦長、宗谷さん又は副長と呼んでいただきたい」
唐突のあだ名に対し反論するましろ。しかし明乃はあまり気にせず返す
「えー他人みたいだよ〜」
「他人でしょ!」
「海の仲間はみんな家族でしょ?」
さも当然のように言う明乃
「家族なんかじゃ...」
こまったようにましろも話す
「それよりシロちゃん、肩車してもらってもいい?」
「......人の話聞いてますか...」
そんな事を言いながらましろは肩車をする
「ありがとう。私だけじゃとどかないから」
そう言ってましろの肩にのった明乃は艦橋の天井ハッチをあけて望遠鏡を使い、先を見る
「艦長!!さるしまからの、砲撃です!!」
マチコが声をあげる。明乃の視線の先には古庄教官が映っていた
「え...?古庄教官...?どうして...?」
「遅刻したからだ!怒られて当然だ!」
ましろが怒った口調で返す
「そんな...それで砲撃なんて...「うわっ」」
『前方に着弾!』
その瞬間、海面から炎が見える
「爆発した...!?これ...実弾!?」
「このままだと怪我人がでるぞ」
「鈴ちゃん、回避運動を」
「りょ、了解!回避運動!とーりかーじ!!」
「シロちゃん、降ろしてもらえるかな?」
そういうと明乃はましろの肩から降りる
「ココちゃん、遅刻に関しての謝罪を打電で」
「了解です。八木さんさるしまへ打電を。内容はこちら晴風、遅刻して大変申し訳ございませんでした」
そういうと明乃は拡声器用受話器を手に取る
「あーあー...遅刻してすみませーん!」
「まだ撃ってくるよ?」
鈴が心配そうに声をあげる
「ただの脅しでしょ?決める気ならとっくに決めてるわよ。さるしまなら「艦長!」ん?」
「打電、返答無しだそうです」
幸子が報告する
「そんなに怒ってる?」
明乃が聞き返す
「代われ。私が遅刻した理由を説明する」
そういうと受話器をましろが受け取る
「航洋艦晴風、集合時間に3時間と2分遅れまして誠に申し訳ありません。しかしながら機関にトラブルが生じ、致し方なかったのであります。これは高圧缶特有のトラブルであり...」
「始末書のお手本みたいですね...」
「「ウンウン」」
幸子の関心に明乃、鈴が同意する
ザバーーン!!
「右舷に着だーん!!」
そんな中でもさるしまの砲撃は止むことなく続く
「さっきよりも位置が正確になってる!もうこうなったら反撃しようよー!」
芽衣が着弾した砲弾をみて声を出す
「野間さん、手旗信号を!」
『了解!』
そういってマチコはマストに立つ
『ス・ミ・マ・セ・ン』
その手旗信号も虚しく砲弾が着弾する
『着だーん!!!』
『機関室浸水でぇい!』
『次発装填装置が壊れたよ〜』
『炊飯器が故障しちゃったよ〜!!』
各所から被害報告があがる
「怪我人は?」
『機関室、柳原麻侖、他全員無事でぇい!』
『第二魚雷発射管、姫路、大丈夫です』
『炊飯器以外は伊良子みかん他2名無事です〜』
『着だーん!』
「狙いが正確になってきたんだけどぉ!」
「方向転換しても撃ってくる〜!」
次々と報告や悲鳴が聞こえる
「本気で攻撃しているのか...?あの砲なら毎分22発撃てるはず...レーダー照準にしては狙いが甘いし...」
『着だーん!!!!』
だんだん見張り台からの声が大きくなる。そんな中、さるしまのオート・メラーラ社製57mm砲が発射される
「......魚雷を撃とう」
それは小さくもしかし覚悟のこもった声だった
「魚雷!?」
ましろは驚いたように声をあげる
「え、マジ?撃つ?撃つの!?」
芽衣が嬉しそうに声をだす
「しかし...我々はあえてこの砲撃に耐えるしか...うわっ!?」
「私も...できることなら攻撃したくない。でも、晴風のみんなを守らないと!私は晴風の艦長なんだから!」
明乃が士気を高めるように、そして自分を勇気づけるように声をあげる
「訓練弾だったら絶対に沈まないから大丈夫。うまく足をとめてその間に逃げよう」
「「「うん」」」
艦橋メンバー全員が頷く
「戦闘よーい。弾頭模擬弾!」
「戦闘、右魚雷戦」
芽衣が答える
『魚雷発射まで、あと30秒』
「目標よし、方位角左90度、敵速18kn、距離60」
「30まで寄せて」
初めてながらも着実に手順を踏んでいく
『あと20秒』
第一魚雷発射管が旋回を始める
『あと10秒』
第一魚雷発射管の中では水雷員の松永理都子が旋回操作を行いながら、艦橋にタイミングを報告していた
『発射、よーいよし』
「発射、よーいよし」
理都子の言葉を芽衣が復唱する
「攻撃始め!」
その言葉に答えるように明乃が指示をだす。直後弾頭が赤く塗られた魚雷が発射され、さるしまに向かってまっすぐ進み出す
ドン!!ザバーン!!
大きな音を立て、魚雷が命中する
「よし!命中!」
芽衣がガッツポーズをとる。その瞬間
「さるしまの速度が落ちました!」
と幸子が報告した
「取舵一杯!最大戦速!」
「取舵一杯ー!」
『出力ぜんかーい!!』
明乃の言葉を鈴と麻侖が復唱する
「もどーせー。0度宜候、鳥島南方10マイルまで、退避!」
晴風が進路を変え進んでいく。そのころ機関室では
「あーもう、あっいなぁ...」
と麻侖が呟いていた。そして横を見ると...
「なに脱いでんでい!」
他の機関員が制服を脱いで水着姿になっていた
「暑くって...」
「汗だく...」
と返していた
ー 一方その頃さるしまでは
カチャカチャカチャ...
誰もいなくなったさるしま艦橋で1人打電をする人がいた......さるしま艦長、古庄教官だった。そしてこの打電は向こう1ヶ月の間にブルーマーメイド、女子海洋学校だけでなくホワイトドルフィン、男子海洋学校、海上安全整備局、さらには海軍までを巻き込む大騒動となるのだった...
『横須賀女子海洋学校、教官艦さるしまより受信!学生艦より攻撃を受け、大破!』
『学生が攻撃!?』
『至急海上安全整備局へ連絡を!』
『こちら羽田港港湾管理局、只今さるしまより受信、以下、早急の応対を求む。繰り返す、こちら羽田港港湾管理局、只今さるしまより受信......』
東京は大混乱に包まれていた
「それにしても...あの砲撃は何だったんでしょう?」
無事に逃げ切った晴風艦橋で幸子が疑問を投げた
「ちゃんと逃げ切れるかどうかの抜き打ち特訓だったんじゃない?」
「その可能性もなくはない」
芽衣が答えましろも賛同する
「それにしては本気すぎだよ〜」
「うぃ......」
鈴と志摩も返す
「もしかしたら、さるしまがクーデターを起こしたとか?」
『我々は、ブルーマーメイドの教官艦というちっぽけな存在ではない!宣言する!我々は独立国家さるしま...』
「真面目に考えないか!?」
突如として始まった幸子の一人劇にましろが突っ込む
「でも、大きな怪我の子がでなくてよかった〜みんなかすり傷程度で済んだみたいだし。被害状況まとめたら学校に報告したほうがいいよね?」
「どれだけ叱られることか...」
そんなことを話していると無線のブザーが鳴った
「あ、無線ですね。とりまーす」
幸子が受話器を手に取る。その間、他のメンバーはこのあとのことについて話していた。少し無線を聞いた幸子は声をあげる
「大変です...」
「え?」
明乃が聞き返す
「晴風が...我々の艦が反乱したって!」
「反乱!?」
艦橋では場が凍っていた。しかし、このときの晴風メンバーは知る由もなかった。この無線を2つの国の艦が疑問に思っていたことを......
ストックが...切れたに近い()
第6話原稿も書いてるけど流石に1日おき投稿のペースまもう無理ですわ()
次回、第6話、海外でピンチ(仮)
会話文の前後の行間を1行空けるかどうするか
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見にくいから空けるべき
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このままでいい