祝はいふり10周年。もちろんこの企画、やるしかないね。そうに決まってる。というか第2シーズン本当に待ってます!(絶対新海上安全整備局の人見てないけどね…)
それでは第16話、どうぞ
4月14日
私達は室戸岬沖で遊んでいました(明乃航海日誌より)
海で遊ぶ人やスキッパーに乗る人、パラセーリングをする人がいる中、ましろは危険な行為がないかどうかを確認していた
「こら準備体操もせずに…そのまま飛び込むのは辞めてください!」
「イルカー!!」
そして飛び込もうとした明乃を止めていた
「対象まで距離…五.〇。全長は2m30cmってとこ?バン!」
「バキュンとくる感じ!」
「百二十度旋回!」
砲術員組はイルカを的にして砲撃訓練をしていた(何をしているんだbyましろ)
「こんなにのんびりしていていいのか…」
「入学式からここまでずっとみんな緊張の連続だったしね。ちょっとぐらい羽伸ばしてもいいんじゃないかな」
「伸ばしすぎだろ…特に薩摩とモンタナはこんな時でも連携の確認しているんだし…」
明乃の返答に自分たちを護衛してくれている2隻のことを思いながら突っ込むましろ
「みんなほっとしてるんだよ。私達反乱していたわけじゃないって分かってもらえたみたいだから」
「とは言え…速やかに学校に戻るべきでは…」
「まだタマちゃん、平賀さん達に鑵の温度も上がりきってないから…私達、すぐには出発できないよ」
厳しく考えるましろに明乃は答え、我慢するように言外に伝える
「しかし…一刻も早く着いたほうが…」
そうましろが呟く横で
「明石と間宮は着いたかな…」
と明乃が溢す
「え?」
「武蔵のところに……」
そうしてましろは気がついた。気丈に振る舞う明乃でも裏では武蔵艦長─もえかのことで気が気でないことに
そしてその後ろでは占いを機関科メンバーが見ていた
「今月の運勢は…」
麗緒が指で指しながら探す
「あ、蠍座は9位!」
「牡牛座は11位……」
桜良と麗緒が正反対の反応をしながら答える
「ビリじゃないんだからいいんじゃないー?」
そんな落ち込んだ麗緒に瑠奈が言う
「ちなみに双子座は何位だ?」
ましろが振り返って聞く
「12位…特に水辺では運気が下がりま「うわ!?」」
空が話している途中でましろに水がかかる
「ごめんごめん」
砲術員の日置順子が話す。そしてましろは髪を上げながら
「ついてない…」
と答えていた
「すご!?当たってる!?」
と瑠奈が興奮しながら話し、
「心理テストもあるよ。宗谷さんやってみる?」
と桜良が聞くが
「やらん!」
と一括しましろは去っていった
「知床さんやってみる?」
「うぇ!?わ、私!?」
そして、付近で休んでいた鈴に空は声をかけた
─横須賀にある病院の一室にて
「晴風の反乱を最初に報告したのはさるしまですよね…なぜ反乱と断定を?」
ベットを起こし、座っていた人物─さるしま艦長である古庄薫二等保安監督……つまり教官に、ブルーマーメイドの隊員が質問していた
「晴風が、実習の集合時刻に遅れて当該海域に到着し、こちらから砲撃しました。晴風は魚雷で反抗し、本艦に命中、これを反乱とみなし報告しました」
「遅刻程度で先制攻撃を行った理由は?」
ブルーマーメイドの隊員が声色を変えて聞く
「それは……」
「他の乗員は全て、艦長が命令したと証言しています」
言葉に詰まる薫に他の教員の証言を伝えるブルマー隊員
「命令したことはよく覚えています。ですが…なぜそういう判断に至ったのか、自分でも不明なのです」
コンコン
薫が話し終わるのと同時に病室の扉が叩かれる
「監督官の宗谷です」
ガチャ
そう言って開ける真霜
「お疲れ様。差し入れを持ってきたわ」
「はっ。恐れ入ります」
「私も古庄教官から話を聞きたいのだけど…少しいいかしら」
「はい」
そう言ってスムーズに交代する。そして椅子に座った真霜は薫に聞いた
「大丈夫ですか?古庄先輩…救助が来るまでの間海を漂流してたって聞きましたけど…」
「後輩に心配かけるなんて…情けないわね。ありがとう。大丈夫よ」
その言葉を聞き、安堵した顔を見せる真霜
「すみません。調書が完成するまでここにいていただくことになります。これ、食べてください」
「ありがと」
真霜が渡したケーキの箱を受け取りつつも明るくない顔を見せる薫
「生徒に向かって発砲したのに何故そんなことをしたのか思い出せないなんて…自分に腹が立つわ」
「他の乗組員もちゃんと記憶はあるのに何故こんなことをしたのか思い出せないと証言しているんです。先輩だけじゃありません。サルベージしたさるしまの戦術情報処理システムもログが消えていました」
“西ノ島沖 航洋艦晴風 雷撃事件 第一次調査報告書”と書かれた冊子を受け取った薫はそれを見ながら話す
「ログ…消失……13時20分から機能を喪失してたとみられる…か……」
そしてそれを返し真霜に聞く
「晴風は大丈夫?」
「艦長以下全員無事です。アメリカ艦や兄さんと副長…いえ、結城中将と柚希少将が乗る艦が保護してくれています ピリリリ ちょっとすみません」
話す途中で連絡が来た真霜はスマホを開く。母親からの東舞校教員艦武蔵発見の報だった
「先輩すみません。ちょっと急用が。それ、食べてくださいね!」
そう言うと部屋を出る真霜。見送る薫はどこかうれしそうな笑顔でその扉をみた後、箱の中身を見ていた
「晴風にパラセーリングをやめるよう通達。これより薩摩、モンタナ合同のヘリコプター運用訓練を開始する」
薩摩CICでは結城の声が響く
『こちらもヘリコプター出します。Light-1, take off!』
『Roger! Light-1, take off!!』
無線越しにモンタナの指示が聞こえる
「よし、こちらも発艦させる。神風01発艦!その後続けて桜風01発艦!」
「了解!神風01発艦せよ!桜風01はその場で待機!」
後部甲板にあるエレベーターが下がり、その後RSH-70とSH60Lが上がってくる。順々に発艦しモンタナのSH-60Bと合流し、RSH-70を先頭にトライアングル隊形へとなる
「このまま飛行し付近の哨戒をした後帰投せよ。それじゃ柚希、あとは任せた」
「はっ!」
敬礼する柚希を横目に結城は食堂へと向かう。そこでは晴風の主計科メンバーが料理を作っていた
「お、やっとるな」
「「あ、艦長!」」
気がついた2人が慌てて敬礼をしようとする
「料理中はやらんでよいと何度言ったことか…危ないから辞めろとゆっとろう?」
「「あ、すみません…」」
注意すると少ししおらしくなる2人。そんな食堂…というか炊事室ではドイツ料理やケーキが作られていた
「ドイツ料理か…懐かしいなぁ…」
「え?どういうことですか?」
美甘が呟いた結城の言葉に質問する
「ん、あぁ。一時期ドイツに派遣されてね。それで食べたなぁって」
懐かしむように結城が答える
「あ、じゃあ…教えてもらえませんか!?」
「よっしゃ乗った!やろうやろう!」
美甘の言葉にいつもの落ち着いた調子をどっかに飛ばしたように反応する結城。そこからは色々な料理を手伝っていたのだった
「聴取も終了したのでこれで失礼します」
晴風第二魚雷発射管付近の甲板で典子が話す
「発砲についての正式な処分は帰港した後で学校から下されると思うけど損害も無かったし厳重注意程度で済むんじゃないかしら」
「ありがとうございます!」
倫子の話した言葉に元気よく返す明乃
「では」
そう言って2人は去っていく。そして明乃は第二主砲近くでうずくまる娘を見つけ近づいた
「どうしたの?リンちゃん。みんなと遊ばないの?」
そう声をかけると
「さ、さっき心理テストをやったんだけど…わ、私の性格って…真面目系クズって結果でー!」
「えぇ?」
泣きながら顔を上げる鈴に困惑する明乃
「当たってると思う。だって私、逃げてばっかりの逃げ逃げ人生だし…」
「逃げ逃げ…人生…?」
鈴の言葉に明乃は疑問を呈す
「うん、小学校の時にね、みんなで肝試しをしたんだけど……友達を置いて逃げちゃったの!いつもいつも気づいたら逃げてばかりで…そんな時はいつも1人で海を見てた。不思議と気持ちが落ち着いて…それで海が好きになって…ブルマーを目指して艦に乗ってれば逃げ場は無いから逃げ逃げを辞められると思ってたんだけど…結局また艦ごと逃げ出して…!!」
「逃げるのも悪くないと思うよ?」
「え!?」
少し思い詰め始めは鈴に明乃は認めるように言う
「だって私達、3回も戦闘したのに無事なんだよ。それはリンちゃんが逃げてくれたお陰だよ的確に状況を見極めてうまく逃げるのは…リンちゃんの長所の長所じゃないかな?」
そう笑って言う明乃。その顔は鈴にとって希望の様に見えたのだった
一方その頃晴風医務室では…
ピピピッ
「無憂無風。帰ってよし」
志摩の体温を測った美波はその温度を見て言った
「大丈夫だってさ、タマちゃん!」
「うぃ!」
その言葉を聞いた芽依も安心したようにいい、志摩も明るく返す
コンコン…ガチャ
「失礼するよ」
すると扉が開き一人の女性が入ってくる
「志摩!久しぶりだね!」
「夏美おばさん!」
入ってきた人物の顔を見た志摩はいつもからは考えきれない声で反応する
「機銃を撃って海に落ちたって聞いたから不安に思って見たけど…大丈夫そうね?」
「あ、あの…あなたは?」
志摩から“夏美おばさん”と呼ばれた人に向かって芽依は名前を聞く
「あぁ。申し遅れたわね。日本國海軍中佐で戦艦薩摩砲雷長の立石夏美です。志摩とは叔母と姪の関係よ」
「ってことは…あの51cm砲の撃つ指示を出す人!?わぁ…いいないいなぁー」
役職を聞いて羨ましそうに夏美を見る芽依
「あ、そうだ…艦長から聞くように言われていたんだった……そこの衛生長さん?貴方…名前は?」
「鏑木美波だ」
「!?こりゃとんだ失礼を!報告することが出来たので失礼します!志摩、また今度話そ!」
名前を聞き、驚く夏美。そして扉を勢いよく開け、かけていった…
「なんだったんだろう?にしてもかわいいなぁ」
疑問に思いながらもハムスター(?)に触りに行く芽依
「触るな。漂流物から拾ったから菌を持ってるかもしれない」
「うほぉ!ぐふ…」
美波の言葉を聞いて飛んで距離を取る芽依
「やっぱ…解剖とかするの?」
そう芽依が聞くと餌をあげた後に無言で振り返り、そのまま微笑む美波。その姿に恐れをなした2人は
「いぃい、行こう!タマちゃん!」
「うぃ!」
とかけていった。そして
「お」
不審な音が聞こえた美波は自分の腕につけた電波時計を見る
「はっ!?」
その時計は何かに取り憑かれたかのように壊れ、時間表記がコロコロ変わるようになっていた。そしてその時計を見た美波は手を下ろし、ハムスターモドキを見つめていたのだった
あ、行きたいところまで行かなかった…
1日遅れてすみません!
今回も読んでくださりありがとうございました!読んでくださった方に最大級の感謝を
次回、第17話、明乃の決断(仮)
明日に向けて、ヨーソロー!