俺の英雄像は間違いだらけだ   作:Mr.J

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プロローグ

 川神市の工場地帯に爆音と共に、風が吹き荒れる。

 その爆音の中心に、俺。皐月鷹(さつきよう)は、寝転がりながらこう思う。

 

 空に浮かぶ月が綺麗だな。

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 俺が、この東西交流戦に参加したのは偶然に過ぎなかった。

 福岡の『天神館』が、週末に修学旅行で川神に来ることから、学校ぐるみの決闘を申し込まれた。それを川神学園の学園長である川神鉄心が承諾したことにより、この戦いが始まった。夜中に各学校ごとに、200人を出し合い集団戦。敵の大将を討ち取れば勝利。これを各学年ごとで行う。

 当然、俺は不参加を表明したのだが、2年生の立候補者の人数が足りないと言うことから、学園長がその残りを決めるということだったのだが、何故か俺が選ばれたというわけだ。

 そして当日の開始早々、天神館の十勇士の一人である大友焔の大砲によって、俺は吹っ飛んで今に至るわけなのだが、正直この戦いの勝敗なんてどうでもいい。

 そういえば、昨日ゲームで徹夜して眠かったんだった。とりあえず寝よう。

 そして、俺はそのまま目蓋を閉じ──熟睡した。

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 英雄とは何か。そう考えたのは中学生を卒業するころだった。

 それまでは、ただ力をもっており悪者をやっつける! という存在だった。

 では何故俺は、そう思い始めたのか。それは、父親が他界したためだろう。

 父親は、英雄中毒者といっても良いほどに、英雄に憧れていた。しかし今となっては、その理由は痛いほど理解出来る。したくもないが。

 父親が憧れていたためか、毎日地獄のような訓練を行っており、今もなお続けているのは、10年以上やっていたことを辞めることが出来なかった所為である。

 さてさて、そういう教育を受けてきた俺が見出した答えだが。英雄とは、言わばそれが所属している所の戦略兵器である。

 何故このような考えをしているのかは、目の前の新聞の一面が原因だ。そこにはこう書かれていた。

 

『壇ノ浦の興奮再び!』

 

「よくもまぁ、あの有名な奴らのクローンを作れたものだ」

 

 机の上においてあるパンを齧りつきながら、テレビをつける。が、これまた同じ内容のことが放送されていることにガッカリしつつ、愛しきアナウンサーが出演している番組を諦め、そのテレビのニュースを眺めることにした。

 源義経・武蔵坊弁慶・那須与一。これらの過去の英雄を現世に転生。即ちクローンとして生み出した九鬼財閥は、これらのことを『武士道プラン』と呼んでおり、彼女らはどうも俺の通っている川神学園へと編入するとのことだ。

 疲れる展開だ。正直学校へ行きたくはない。しかし、学校へ行かなければならない。

 折れそうな自分の心に鞭をうち、鞄を肩に担ぎながら、自分の学校へと足を運んでいく。

 

 

 

 この物語は、なんだかんだとよく愚痴をこぼすがお人好しで、その反面どうしようもなく面倒くさがり屋。でも本気を出したら強い男の物語である。




どうも、Mr.Jです。
一刀商散録のサルベージを失敗し、やることがないということで、新作品を投稿することとなりました。
とりあえず、週1を目標に頑張っていこうと思います。

誤字脱字などございましたら、報告よろしくお願いします。
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