俺の英雄像は間違いだらけだ   作:Mr.J

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最初に考えていたプロットでのプロローグの一つです。


没プロローグ

 目の前にある、父上だった肉の塊を見る。

 警察が事情聴取をしてくる。

 私はただ、父上が本気でかかって来いと言ったから行っただけです。

 そう警察に応える。が、警察は眉をひそめるばかりだ。

 当然だろう。わずか13歳腕力で人間の頭が割れることなど、考えられないのだから。

 金髪だからといって、血反吐を吐くほどの鍛錬を幼少時代から始めてきた。元々ついていた名前から、"鷹"という名前になった。

 これは、私のご先祖様から取った名前とのことだ。それを、役所は笑顔で受け取っていた。

 

 英雄だから、皆の手本になるような力を手に入れなければならない。父上の口癖だ。

 英雄の子孫だから、朝から晩まで鍛錬を続ける必要があるのだろうか。

 心の中に、父上の言葉と共に今まで思ってきたことが悶々と出てくる。

 

 

 英雄とは、なんだ?

 英雄とは、ヒーローだ。

 英雄とは、どういう風にあるべきか?

 英雄とは、武術をやっている人達の手本になるべきだ。

 英雄とは、なんだ? 英雄とは、どうあるべきか? 英雄とは?

 

 

 そして、俺の中で英雄の結論が出た。

 英雄なんてクソ食らえ、と。

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

 

 川神市の工場地帯に爆音と共に、目の前に花火らしきものが迫ってくる。直江の情報では、天神館の十勇士の一人である大友焔の大砲らしい。

 スローモーションで見えるその大砲の弾を、俺はわざと受け止める。

 コゲつく服に対して、熱くも何もない。これは、俺の体質だ。熱を持っている攻撃は、一切攻撃を受け付けない。

 しかし、俺はわざとその爆風に飛ばされる。面倒くさいからだ。何故俺が戦わなければならない。

 弧を描いて飛ぶ最中に、偶然目の前に月が見え、俺はこう思った。

 

 空に浮かぶ月が綺麗だな。

 

 俺が、この東西交流戦に参加したのは偶然に過ぎなかった。

 福岡の『天神館』が、週末に修学旅行で川神に来ることから、学校ぐるみの決闘を申し込まれた。それを川神学園の学園長である川神鉄心が承諾したことによって、この戦いが始まった。夜中に各学校ごとに、200人を出し合い集団戦。敵の大将を討ち取れば勝利。これを各学年ごとで行う。

 当然、俺は不参加を表明したのだが、2年生の立候補者の人数が足りないと言うことから、学園長がその残りを決めるということだったのだが、何故か俺が選ばれたというわけだ。

 正直この戦いの勝敗なんてどうでもいい。戦いなんて、憎しみや悲しみしか生まない。

 だからこそ、俺は目に映る月を眺めながら──眠ったのだった。

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

「……はぁ」

 

 翌朝、広げた新聞紙を見た俺は無意識に大きな溜息を吐く。

 目の前の新聞の一面にはこう書かれていた。

 

『壇ノ浦の興奮再び!』

 

 源義経・武蔵坊弁慶・那須与一。これらの過去の英雄を現世に転生。即ちクローンとして生み出した九鬼財閥は、これらのことを『武士道プラン』と呼んでおり、彼女らはどうも俺の通っている川神学園へと編入するとのことだ。

 英雄が嫌いな俺は、彼女達とはかかわりを持つつもりはない。

 何故ならば、俺は英雄の子孫としては違う道を進んでいるからだ。もしも英雄像を共有してきたのならば、意見が食い違うことで、疲れる展開になる。

 正直学校へ行きたくはない。しかし、学校へ行かなければならない。

 折れそうな自分の心に鞭をうち、鞄を肩に担ぎながら、自分の学校へと足を運んでいく。




こういうのが最初の主人公の過去のトラウマ+思考の予定でした。
しかし、少し重過ぎるからやめちゃった。軽いほうがいいじゃない!

次の没にした場所も投稿の予定です。予定としては今週末あたりかな?
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