主人公は魔理沙です。ダイくんは1個上です
あの災害級
そして彼女_____霧雨魔理沙は、そんな彼ら彼女らに憧れる中学三年生。そして彼女も進路を決める岐路に今立っていた。
教鞭をとる、女性の教師。
「さぁみんなも進路を選ぶ時がやってきたわ。どうする?」
すると生徒は次々に声をあげる。
「俺は医者。あの吉田竜ドクターみたいに、なんでも治せる医者になるんだ回復不可能に見える患者も直せるような医師に。必ずな」
「今アツいのは“サポートアイテム”だよ。なにせ今はあのデクですらサポートアイテムでヒーローやってるんだ。僕は発目明さんの所属する“Writely.LABO”に入るんだ!」
「私は、あの“GL.INKC”に入りたい!」
「俺ァヒーロー科。やっぱ天下の雄英だろ!」
魔理沙は声を上げずにいると、先程「雄英に入りたい」と言った学生が、魔理沙の進路希望調査票を見て、
「おまえも雄英志望なのかよ!!」
魔理沙は少し隠しながら、
「…いいだろ、別に。」
と不貞腐れた。しかしそこに追い討ちをかけるように学生が、
「お前の『個性』じゃむずくね?魔理沙。」
それに勢いづいて、
「ただでさえ
と笑った。そんな生徒の言葉に少し叱るような口調で、
「コラ。そうとも限らないわよ?私の弟のお友達にね?“無個性”なのにヒーローやってる人もいるのよ?」
それに生徒は口を開く。
「でもせんせー、それって“ワンフォーオールヒーロー・デク”のことでしょ?8年前、あの死柄木弔と戦った、あれと比べちゃいけないでしょ。デクと魔理沙じゃ月とスッポンだよ。しかもその話“ショート”から聞いたんでしょ?噂だとショートは同期にめちゃくちゃ甘いって言うし、それも本当かどうか分からないしね〜」
魔理沙はそんなふたりのやり取りを聞いて少し肩を落とした。彼女の『個性』は“魔法使い”。自由度こそ高いが、その『個性』の単純さ故に現在の深化した個性たちと比べると、単純すぎる個性はどんどん淘汰されていった。
「はぁ…」
その日の帰り道、ある銅像の前に来ていた。それは8年前死柄木弔・オールフォーワンの討伐にて活躍した“デク”を始めとするヒーローと、8年前まで
「私も、この人達みたいな“ヒーロー”に…」
その瞬間、脳裏にチラつくのは、同級生が放った「お前の個性じゃむずくね?」という言葉。魔理沙自身も分かっている。自分がこの銅像の人達のようになれないと。今は“ヒーロー”だけしかない訳では無い。友達の言う通り、サポートアイテムの作成や、プログラマー、さらには活動するヒーローを支える医者など、何もヒーローにこだわることはない。そうだ、ヒーローにこだわることはない…
その時、周りで遊んでいた、小学生程の子供が転げそうになっていた。
「危ない!」
魔理沙は
「『黒鞭』!!」
空中からワイヤーのようなものが転びそうになった子供を抑える。
「ありがとうございます!」
子供達は助けてくれた人にお礼をすると、走っていった。
魔理沙は顔をあげると、驚きに目を開いた。そこに居たのは、他でもないヒーロー、デクこと緑谷出久だった。
「み、緑谷出久!?どうしてここに!?」
ここにはいるはずがない_______。本来なら今は死柄木弔や、オールフォーワン、かつてのヴィラン連合についての調査に向かっていたはずだ。ここは神野地区。群訝山荘跡地からも、蛇腔病院跡地からも約10~15km離れている。かつてオールマイトがこの距離を一瞬で移動したという伝説があるが、あれはワンフォーオールという、特異な力あってこそだった。今の彼には、
「僕は
その答になるほどと納得した魔理沙は、自分の悩みを投げかけてみることにした。
「あの!…私、ヒーローになりたいんです。あなたたちのようなヒーローに…でも、個性も複雑化してきた今の世、私の個性じゃ難しいんでしょうか…?」
その問いにデクは、目を見開いていた。1年前、全く同じ悩みを持った少年と出会っていたからだ。故に、答えは決まっていた。
「…なれるよ、ヒーローに。君は、今、身体が動いていたじゃないか。頑張れ、少女。」
かつて自身が師にかけてもらった言葉を彼女にかけた。魔理沙は、自信をもてたようだ。
「…!ありがとうございます!頑張ります!」
そう言って、行ってしまった。
「…待ってるよ、少女。」
それからの魔理沙はとてつもなかった。自分の個性、『魔法使い』と向き合い、個性の解釈を広げつつも、身体能力の向上に務める。さらに一般的に偏差値が高いとされるヒーロー科がある学校に合格するために、勉学も怠らなかった。全ては理想とする、憧れのヒーローになるために_______。
デク、大爆殺神ダイナマイト、ショートのようなヒーローになるために_______。