バンザイナイツ〈明日突撃〉   作:匿名のカタリナ飛行艇

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戦闘の続き&その後です。
イベリア編はこれで一旦区切りとします。


第二話 イベリア沖大決戦

水平線の彼方(マップ外)から、巨大な軍艦の影が迫る。

 

 

 

———“戦況が50%を突破、敵が有利”

———“味方部隊が、ドレッドノートを要請”

———“受理”

 

 

 

 

目に付くのは、巨大な船体と聳え立つ摩天楼(艦橋群)

それらは、日本海軍の砲火力に対する狂気的なまでの執着が生んだ、最強を表す誉。

 

 

 

 

「大和魂を見せてやる」

 

 

 

 

第三次海軍軍備補充計画 呉海軍工廠 7万トン級戦艦

大和型戦艦———

 

 

 

「なんにせよ、戻ってきた敵は撃滅するのだ。」

 

「総員戦闘配置につけ」

 

 

 

 

戦艦大和

 

 

 

 

 

「◾︎◾︎◾︎??◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎︎◾︎!?!!◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎︎◾︎!!!!!!!!!」

 

 

 

大和に気付いたタコ型巨大生物が、咆哮をあげ突進する。

対する大和はタコ型巨大生物の進路の先でUターンし、全主砲で狙えるように土手っ腹を向けた。

 

日本造船技術の結晶、絶大な火力を誇る46cm三連装砲が3基並びタコ型巨大生物を屠らんとその砲口を差し向ける。艦橋上部に設置された測距儀やレーダーなども連動して回転、射撃に必要な諸元を探る。

 

 

 

 

「砲兵隊に目標を知らせ!」

 

「出来ません」

 

「構わん!撃てええええェェェ」

 

 

 

 

油圧システムや電気駆動の装填装置の採用により、当時の同口径砲の中では破格の装填速度を誇る大和型戦艦の主砲だが、それでも再装填時間は早くて30秒強。

距離修正のために必要な時間や目標との距離を考えるに、現在装填済みの徹甲弾を含め射撃できるチャンスは精々2回。

 

 

 

「ここに居ても死ぬだけだ!進め!突入せよーー!!」

 

「爆撃でも雷撃でも構わん。確実に始末しろ」

 

「急いでコ ロ セ」

 

 

 

強力な援軍の到着により、闘志を復活させる日本兵たち。

旗艦や重巡など主力艦艇の殆どは轟沈してしまったが、駆逐艦はまだ数隻ほど残っている。

数隻沈もうと、日本海軍はまだ健在だ。

 

先行する海防艦が残った爆雷を惜しみなく投下、進路上の稚魚たちを一掃する。

駆逐艦は開かれた血路に単縦陣で突撃し、駆逐艦の持つ最大火力である酸素魚雷を目標にぶち当てんと肉薄する。

 

 

 

「陛下の恩為に、攻撃開始ぃぃぃぃ!」

 

「こう↓げき↑ィィィイイイ!!!↑」

 

 

 

 

「◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎︎◾︎!!!!!!!!!」

 

 

 

白い雷跡がタコ型巨大生物へと伸びていき、巨大な触手に命中した何発かが空高く水飛沫をあげながら爆ぜ、触手を細切れにする。

だがタコ型巨大生物は、絶叫しながらも突撃をやめない。

 

文字通り艦隊を跳ね除けながら、一直線に大和の土手っ腹を目指す。

ぐるりと伸縮した触手が凄まじいスピードで勢いよく伸ばされる。

だが———

 

 

 

「これを以て、米国にはご退場願おう…」

 

 

 

シーボーンは一歩及ばなかった(装填は終わっていた)

 

 

 

 

「 神 ⭐︎ 仏 ⭐︎ 照 ⭐︎ 覧 」

 

 

 

 

 

轟音と共に凄まじい衝撃が海を揺らし、衝撃波を直に叩きつけられた小型艦艇が文字通りひっくり返される。

第二射で撃ち込まれた砲弾は、榴弾だった。

 

着弾した大質量の砲弾は、その身に貯めた爆発エネルギーを一気に解放。

巡洋艦のソレとは比べ物にならない量の炸薬が、目標の抉れた肉体を散りジリに弾け飛ばす。

体液が一瞬で蒸発し、肉片と汚臭を撒き散らしながら海上に火薬の花を咲かせたタコ型巨大生物は、臓器と脳髄の八割強を吹き飛ばされ、深海に沈んでいった。

 

興奮が冷めない中、この場にいる全ての日本兵達が、固唾を呑んで見守る。

艦隊損耗率は八割を超え、もはや次生き返れば応戦は不可能だ。

 

(((頼む……これで死んでくれ……)))

 

日本兵たちの思いが重なる。

 

 

 

 

 

 

 

———“目標アルファを確保”

 

———“味方の勝利”

 

 

 

 

 

 

「ば………」

 

「「「「「「「バンザああああああいいいいいいいい!!!!!!」」」」」」」

 

 

 

運命は決した。

傷だらけの連合艦隊の元、イベリア海には高らか旭日旗が掲げられた。*1

 

システムのナレーションが入ると共に、日本兵達に万歳三勝が巻き起こった。

中には、甲板に出て抱き合ったり、どこから出してきたのか日章旗を振り回す日本兵もいる。

 

謎のタコ型巨大生物のと戦いは、日本兵達にとって多くの戦訓を残した。

工兵達は、戦艦級の常時運用を可能にする為に大型工廠の建築を早めようと心に決めた。

南洋庁の上層部は、直ちに基地航空隊を整備し、或いは空母の導入を決定した。

 

何がともあれ、日本兵達は一つの区切りを迎えたのだ。

この瞬間は、ただその事について喜びあった。

 

 

「運命は決した

歴史に永遠に語り継がれるだろう———」

 

 

 

「 日 本 の 勝 利 で あ る 。 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

**********

 

 

 

それから一年後

 

 

先の大海戦で流石にイベリア当局に発見された南洋庁は、身を隠し新しい場所に拠点を移した。

何で逃げ回る必要があるんだ?イベリア潰せばいいだろ……と思うかもしれないが、そうはいかない。

海軍は陸軍さんと違って、現地住民には優しく紳士的に振る舞うのだ。

陸軍さんと違って。

 

元よりここがイベリアの先住民の土地だったので、占領し続けることは日本兵たちも本意ではない。

新しい南洋庁の拠点は、イベリアの国境付近の海岸に存在する。

 

 

 

そして今日、ついに念願の大型軍港廠が完成したのだ。

 

南洋庁やその他一帯の街は、お祭り状態である。

というのも、南洋庁周辺にはイベリアの移動裁判所から逃げてきたリーベリやエーギル人の難民が、多く移り住んでいた。

当初南洋庁は言葉が通じず対応に困っていたが、見捨てる訳にもいかんと難民を保護。

結果、某異世界漫画のマルヌスの丘の如く、商業が盛んな小さい街が出来上がった。

 

日本語とイベリア語

この一年で言葉を翻訳できるようにはなったが、だからこそ謎が謎を呼び(日本兵が語録しか喋らない所為で)未だ完璧な意思疎通には程遠い。

が、それでも手振り身振りで何となく言いたい事は伝わるようになった。

だから新しい軍港の開設イベントだ、と説明されなくても———

 

 

 

「どうやら、日本人がまた変なのを作ったらしい。」

「よく分からんが、めでたいのは確かだ。」

「集まるなら屋台でも出そうかな。」

「路上飲み解禁だー」

 

 

 

こんな感じで集まってくる。

流石に海軍工廠は封鎖されているが、軍港に関しては住民証さえあれば割と簡単に入れる。

日本兵達も日本兵達で、自分たちの作った物を褒められると嬉しいので、全然大歓迎なのだ。

 

 

 

「壮観だな」

「シュゴォイ」

「艦 隊 決 戦 と洒落込もうではないか」

「運命は決した。日本の勝利である。」

 

 

 

工兵は最後のチェックをしているのか慌ただしく、工廠とドッグを行き来している。

非番の日本兵と多くの市民が見守る中、ドックに水が入っていく。

 

工廠の真上には、残り僅かとなった円形の大きな構造物建築バー(BF Ⅴのあれ)を埋めていく。

あのバーが満杯になった時が、建築終了の合図だ。

大型軍港が開設すればスポーンする艦艇は増え、また大軍港につき一隻ずつ戦艦級が勝手にスポーンするようになる。

日本兵達の期待は、絶好調に達していた。

 

果たして、どんな船が出るのだろうか?

 

 

 

「「「エンタープライズ!エンタープライズ!!」」」

 

 

 

「やめんか貴様!!」

「却下する」「俺もそう思うな」

「爆破しろ」

 

 

 

若干数名の日本兵*2が、『エンタープライズ♡』という横断幕を掲げて騒いでいる。

 

彼らは生前(?)、度重なる空母エンタープライズの撃沈報告に気が狂い、一周回って愛着を持ってしまった悲しきモンスター達である。大本営は虚言癖があるのだ…

海軍としては、エンタープライズがスポーンした瞬間に乗り込んで着☆剣したいらしい。

訳がわからない。

憲兵も陸戦隊も(そして市民も)、可哀そうなモノを見る目で距離を置いている。

 

ちなみに空母系統はスポーン適応外だ。

どうしても欲しいなら併設する工廠で重巡・戦艦級を空母に改装しなければならないが…

どのみちエンタープライズは改装空母じゃないし、そもそもアメリカ艦なので、エンタープライズが進水する日は永遠に来ない。

 

その事を南洋庁は懇切丁寧に教えたが、彼らの説得には至らなかった。

曰く———

 

 

 

『『『大和魂を見せてやる!!!!』』』

『ヤマトォダモァ↓スィイ↑!!BANZAAAAAAYEEEEEYYAAAA!!!!!』

 

 

 

———らしい。

精神論で船が生まれたら、日本軍は今頃七つの海を統べているだろうに。

てかお前(アメリカ兵)は違うだろ。

ヤンキーソウルはどこいった?

 

 

 

 

 

 

 

 

———“自軍の目標アルファの占領度が上昇。”

 

———“味方が有利”

 

 

 

日本兵達にアナウンスが走る。

 

 

「来るぞ」

「敵はどこから来るんだ!?」

「違ーう」

 

 

期待度は最高に達した。

アナウンスが聞こえなかった市民たちも、何かが変わったことに気づき息を呑む。

 

すると、どこからともなく現れた霧が軍港を覆い隠す。

スポーンに巻き込まれまいと、近くにいた工兵達はドックを離れる。

 

数十秒が過ぎて霧が退き始めると、まるで城の様に高い軍艦の艦橋が姿を現した。

そこから徐々に煙突、副砲、大型探照灯、高射砲陣地と姿を現していき、最後に霧が完全に晴れてそのドックに収まりきらんほどに長大な船体が、姿を顕にする。

 

日本兵達は、ピンと来た。

こんな常識はずれの戦艦級は、世界広しと言えど一種類しかない。

即ち凡そ一年前に我らの窮地を救った、そして世界最大の排水量と艦載砲を有する、世界一の戦艦…

 

 

間違いなく、大和型戦艦のいずれか

 

 

 

 

「なんてこった」

「想定外だ」

「「「「「バンザァァァアアアアアアイイイイイイ!!!!!!」」」」」

「米軍の戦車や戦闘如きでは、我々の戦意(大和)は止められない!!」

「わぁシュゴイ」

 

 

 

 

 

 

「ちくしょう…ちくしょう…」

「いてぇよ…」「運命は決した。」「攻撃目標はァ警視庁ッ*3

「this is happening…. this is happening….」

 

「また貴官らか(呆れ)」

 

 

 

まるで玉音放送でも聞いたかのように膝から崩れ落ちて絶望を隠せない若干数名を飛ばし、多くの日本兵達は歓喜に満ちた声で雄叫びをあげた。

イベリア沖海戦の英雄が戻ってきたと喜んだ。

よく分かってない市民達も、でっかい船が突如現れたことで腰を抜かしたが、日本兵達が喜んでいるのを見て外敵ではないと理解したのか、一緒に拍手やコールをしている。

 

 

 

**********

 

 

 

そんな中、南洋庁本部で新艦艇の受け入れ書類を制作していた日本兵の1人が、疑問の声を漏らした。

 

 

「な、なんだコレは?!」

 

 

それは、ログ表を閲覧していた時に疑問に感じた事だ。

ログ表には、現在このマップに存在している日本兵や艦艇などが漏れなく表示される。

BFのランキング表みたいなものだ。

 

だが、ログ欄のどこを見ても『大和』や『武蔵』といった名前の艦艇は載っていなかった。

ネームタグ検索をかけるも、ヒットするものは無い。

おかしい。

軍港にいるのは、確かに大和型戦艦なのだ。

日本兵が見間違えるはずがない。

 

 

「出てこいよォ」

 

 

まさか、別艦艇がテクスチャだけ大和のままスポーンしてしまったのだろうか?

仕方がないので、検索タグを艦艇に変えてしらみ潰しに探す。

やはり『大和』や『武蔵』といった名前は載っていない。

その他の戦艦級についてもだ。

 

 

「………ん?」

 

 

所属艦艇一覧をスクロールしていき、その最後の欄に目が止まった。

艦級は文字化けしていて読み取ることができない。

こんなことは、一度も無かった。

 

そして更に不可解な事に、艦艇の名前のおかしいのだ。

英語で書かれている。

このマップにはアメリカ艦艇がスポーンしない。

日本艦艇以外に登場しないのに、英名の艦艇がログ表に載っているのだ。

 

 

「工兵来てくれー」

 

「工兵登場」

「おいでなすったー」

「俺は攻撃を行う」

 

 

英語が読めなかった日本兵は、読めそうな同僚を呼んだ。

駆け付けてくれた工兵たちに読んでもらう様お願いした。

 

 

「朝飯前だぜ」

 

 

工兵もログ欄の最後に名を連ねるネームタグを見る。

少し悩んだ後、日本兵に答えた。

 

 

 

「\†闇の武器†/超巨大光学迷彩戦艦〈Ishar-mla(イシャームラ)〉」

 

「なっなんだってぇ!?」

 

 

 

“彼ら”もまた、転んでもタダでは起き上がらないということなのだろう。

どうやら厄介なテクスチャが、スポーンシステムに紛れ込んだらしい。

それもこのテラ大陸でも稀に見る超弩級の厄ネタが。

*1
イベリア「勝手に揚げんな」

*2
そしてアメリカ兵

*3
二・二六事件




イシャームラ:
やろうとしたら、なんかできちゃった。
問題は分離の仕方が本人にも分からないという点。

日本兵:
稚魚をぬかに2〜3年漬ける事で、毒性を完全に無力化できることを発見した。
それはそうとエーギルは海底覇権国家なので義務感で宣戦布告した。
後悔はしていない。

エーギル:
海底に無限湧きシーボーン、海上に無限湧き聯合艦隊
ふざけるな!ふざけるな!ふざけるな!ばかやろー!!!

イベリア:
南洋庁から食料品の援助を受けているし賄賂も受け取っている。
俺たちは何も見なかった。いいね?

深海教団:
(発狂)

今後の方針(原作準拠、エーギル編、魔王生存ルート、アリーナ生存ルート)

  • 本土決戦こそ、我が陸軍の本望なり
  • 艦隊決戦こそ、我が海軍の本望なり
  • 朕自ら近衛師団を率いこれが鎮定に当たらん
  • コシチェイ侯爵爆殺事件
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