もしガルパンに航空機があったら()   作:田舎の異音

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鉄拳制裁

どうも、田舎の異音です!
さて、今回はいよいよ大洗が反撃に打って出るお話です。
ユキオの鉄拳が火を吹く...?

第24話、動きます。



『鉄拳制裁』

み『囲まれた!全車後退!』

 

「テンシンセヨー」

 

我々は現在、9両ものシャーマンによって包囲されかけていた。

目下の絶望的状況、やっと下された撤退命令に背く奴などいない。

三式中戦車に引かれている葉付きの枝が、うわーっと物凄い砂埃をあげる。9両のシャーマンはものの見事にこれに引っかかった!

 

み『見つかった、みんなバラバラになって退避!38tはC1024R地点に隠れてください!』

 

追跡してくる2両が、一斉にC1024Rへ方向転換するのを目の当たりにし、無線傍受が決定的であると裏付ける。しかし、それを鵜呑みにした哀れなシャーマン達は、この先で集中砲火を食らうに違いない!

...ほら、一斉砲火が聞こえたぞ!

 

 

我々は、竹藪に入って事態を見守り、次の作戦を待っている。

 

「...どれどれ?」キョロキョロ

 

念の為キューポラより索敵を行うも、後続する敵車両は見つからない。完全に撒いた事に達成感を感じていると、みほさんからの無線が入る。

 

み『全車128高地に向かってください。ファイアフライがいる限り、こちらに勝ち目はありません...危険ではありますが、128高地に陣取って、一気にファイアフライを叩きます!』

 

なに?!捨て身の作戦ではないか!

...おっと、見るべきは携帯の方だと忘れていた。

 

「うーん、特に指示は来ていないっぽいな」

 

ね「ひょっとしてボク達の事忘れちゃってるんじゃ...」

 

「そんなわけ!」

 

も「一応合流しにいくもも?」

 

「下手に顔出しちゃって作戦狂わせるのもなんだしな...偵察でもするか、あそこの少し盛り上がってる場所にだしてくれ!」

も「了解ナリ!」

 

三式中戦車は速度を上げ、斜面を乗り越える準備をする。俺も衝撃に備えなければ。

 

 

履帯が斜面の土を掴み、一気に登り上げる。車体前方がウィリーし、今、正面を向いた.....

 

ア「.....んぁ」

 

「.....んぉ」

 

時が止まっているのを感じる。いや、厳密には止まっているのなら感じられないはずであるが、そんな心地である。

 

目の前には1両のM4シャーマン中戦車。大ベストセラーの傑作車両だ。

なるほど、近くで見るとこんなにもどっしりとしているのか...

 

 

——————頭上の笹の葉が揺れる。いけない、俺は今、竹藪に居るという事すらも忘れていたのか。

 

 

....いや、違う!もっと重要なことを忘れている。そこに戦車がいる事こそが異常なのだ!

 

「徹甲弾を込めろ!!奴を蹂躙してやれッッ!!!」

 

ア「それはこっちのセリフよ!蹂躙してやりなさい!!」

 

三式中戦車は本土決戦に備えて強化された中戦車である。当然対シャーマンも視野に入れている!

 

「右前方に前進!回り込むんだッ!!」

 

地上でも、敵の背後に付くことの戦術的有利は大きい。

シャーマンはとっさの判断が遅れている様で、砲塔を逆の方向に旋回している!

 

「後部装甲に撃ち込んでやれ!今気づいたけどコイツフラッグ車だ!」

 

ぴ「.....!?」

 

...75mmの主砲は火を吹かない。どうしたっていうんだ?

 

「ぴよさん!撃て!早くしないと向こうが体勢を整えてしまう!」

 

ぴ「....」

 

しかし、依然としてぴよさんは並んだ砲弾を見つめたまま硬直している。

 

「何やってるんだ!早く徹甲弾を込めろ!ブタ箱にぶち込まれたいのか?!」

 

ぴ「.....ない。」

 

「勝機ならある!でもそれを潰そうとしているのは紛れもなくぴよたんさんなんだぞ!」

 

ぴ「徹甲弾が積んでない!!!」

 

「!?」

 

頭が真っ白になる。徹甲弾がない...?まさか、だって試合前に気づいて補充したはずじゃ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃「整備終わったかー?」

 

「いっけね、徹甲弾積むの忘れてた。」

 

あ「それ一番大切じゃーん!」

 

ア「呑気なものね。それでよくノコノコ全国大会に出てこられたわね?」

 

「なにしにきたんだ?うちの学校に男子は他にいないぞ、残念無念また来年」

 

梓「ちょっと井波くん言い過ぎだって...」

 

ア「ちょっとアンタ!!私がたかしに振られたみたいな言い方じゃないの!!!」

 

ナ「あー、、試合前の交流もかねて食事でもどうかと思ってさ」

 

「あ、そういえば朝飯は麦茶だけだったな。いただこう」

 

 

 

『いただこう』

 

 

「あっ...徹甲弾積むの忘れてた....」

 

ぴ「.....」スッ...

 

 

 

 

 

バチィィィィン!!!

 

 

 

 

シャーマン追われつつ、腫れあがった右頬をさすってやる。

直ちに状況を報告せねばならないが、恐るべき激痛により話せない。

この際、通信手段が携帯電話で本当に良かったと思う。

キーを打って連絡する。

 

『我、竹藪ニテ旗車ト遭遇ス。状況ハ絶望的。至急援護ヲ求ム。』

 

まったく、また追われる側に回ってしまったぞ!

 




ここまで読んでくださりありがとうございます!
ぴよたん...強い(確信)

まさかまさかの榴弾と煙幕弾onlyのチヌ。これは逃げるしかありませんね!しかし、フラッグ車の位置が割れたのは大きいので、そろそろクライマックスです。

次回も乞うご期待!
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