もしガルパンに航空機があったら()   作:田舎の異音

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さて、今回でアンツィオ戦は終わりを迎えます。井波は最後まで生き残る事ができるのでしょうか?おっと、あなたの後ろにアンツィオ戦車が...

第31話、動きます!



『一難去ってまた一難』

デコイを破壊しつつ、我々は進む。

不思議なのは、未だに本物のCV33と出会っていないという事だ。

しかしこの問題は解決済みで、すでに3両の撃破が無線によって報告され、合流の道中でカバさんチームとアヒルさんチームが2両を共同撃破した。

 

残りは5両で、大洗女子学園の車両数が上回っている。

残る5両の内容は恐らく、セモヴェンテ自走砲とP40重戦車が一両ずつ。残りはCV33だと考えられる。

 

「エルヴィンさん、CV33ってどんな感じで撃破したんですか?」

 

エ「我々は八九式を使って開けた場所におびき寄せて撃破したな。当たれば一撃なのだが...速いから狙いが付けづらいらしい。なぁ左衛門佐?」

 

左「回る砲塔が欲しいと願うばかり...」

 

「当たれば撃破できるのは本当に助かりますね。ただでさえ動くのに、装甲の薄い部分を狙えとか無理難題ですよホント」

 

磯「ちょっといいですか!実は試合序盤でこんなことがありまして...!」

 

話によると、アヒルさんチームは早い段階でCV33と交戦していたらしい。

その時起きたことが彼女らには衝撃的であったため、今ここで共有する。

 

「...!まさか!?そんな事が...」

 

磯部さんからの口から語られたのは、我々にとっても衝撃的な事実であった。

 

なぜか?

 

 

 

 

CV33はその軽量さから砲弾の衝撃を緩和し、撃破を免れる事が多々あるというではないか!

 

エ「そういえば我々も、合流に急いでいたから白旗を確認できたのは2両中1両だったような...」

 

「まずいですよそれ!」

 

殲滅戦の都合上、残党を逃がしておく訳にはいかない。もしもの事を考え、十字路に沿って東方向へ一列横隊で向かう。

目的は勿論、敵戦車の殲滅だ。三号突撃砲を道路に沿わせて走らせ、50m間隔で東を目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十字路を無事制圧し、みほさん達と合流する為に十字路北東の地点へと向かう。

そこは比較的背の高い木々が多いおかげで、視界は良好だそうだ!

 

沙『十字路北東のC202F5地点で合流します!そこでP40とその他車両の殲滅の作戦を立てるので、皆さん気を付けて来てください!』

 

うむ、武部さんからの無線は内容が明快で非常に分かり易い!しかも、こんなジャングルの様な場所から抜け出せるのだから嬉しい限りだ!

 

エ「本格的な包囲作戦、か。胸が躍るな!」

 

ぴ「ちゃっちゃと蹴りをつけるぴよ!」

 

「そうだな、よし!全速前進だ!」

 

 

 

 

 

ブロロ....

 

 

 

「進めよパンツァ~♪嵐越え~♪」

 

エ「パンツァーリートか、中々良いチョイスだな!」

 

 

 

ブロロ....

 

 

 

エ・井「一命を賭して祖国を守り抜く~♪」

 

左「...!エルヴィンッ!!後ろからエンジン音が聞こえないかッ!?」

 

エ「なに?!...よりによって砲塔の無い我々を潰しにきたか...!戦車右に旋回ッ!!」

 

お「ほいさ」

 

「カバさんチーム、何かあったんですか?」

 

エ「セモヴェンテと交戦に入る。安心しろ、向こうも固定砲塔だ」

 

援護せねば!旋回してしようとしたところ、

 

エ「来るな!我々で食い止めるから、本隊へ向かってくれ」

 

「し、しかし...」

 

エ「うちのカエサルが直接対決したがってるんだ。分かってやってくれ」

 

「わ、わかりました。ご武運を!」

 

 

 

 

三号突撃砲が、身を挺してライバルとぶつかっている!彼女らがセモヴェンテと戦って負けることはないと、俺は信じている。

きっと帰ってくるに違いない!

 

では今すべきことは何か?

 

 

 

 

それは、後方より怒涛の追撃を見せる新たなCV33を撃破し、速やかに合流を果たすことである!約束の場所はすぐそこだ!

 

梓『3両きてます!』

 

「合流地点まで引っ張れそうか?」

 

梓『厳しいと思う!向こうの方が数段速い!』

 

磯『よっしゃ!私たちで片付けましょう!!』

 

「だな!各車交戦開始だッ!!」

 

CV33から、是が非でも合流を阻止せんとする強い闘志が感じられる。しかし我々も引き下がるわけにもいかない!今ここで行われているのは紛れもない、本気と本気のぶつかり合いなのだ!

 

「ぴよたんさん、前へ回り込まれないうちに早く撃つんだ!」

 

ぴ「早すぎて照準が合わないぴよ...!」

 

「うーむ....ねこにゃーさん、この先ってずっと一本道なんですか?」

 

ね「いや、300m先は崖になってるにゃー。落としちゃう??」

 

「そうしよう!聞いたかももがーさん、合図を出したら急旋回よろしく!」

 

も「了解ナリ!」

 

ももがーさんの肩に手を置いて、来るべき時に備える。

 

CV33はどうだ...大丈夫だ、しっかりついてきている。

 

草むらを抜け、一気に視界が晴れる。しかしそれ以上に下方の視界も晴れ晴れしている!

 

「今だ!デジャヴしろ!!」

 

も「...ッシャ!!」

 

物凄い急旋回により体が暴れる。CV33は直前で気が付いたのか、避けようとするも車体が軽量なのも相まって我々のように急旋回で止まることはなかった。

 

そして今、崖の下を覗いてみる。落ちたCV33は、横転した衝撃で白旗をあげていた。ケガがないといいのだが。

 

み「撃て!」

 

華「....発射」

 

 

ズドオォン!!!

 

余裕の音だ、火力が違いますよ。

我が隊長車の放った砲弾が、既に包囲されているP40の正面装甲を捉え、これを撃破する。

 

梓『こちらウサギさんチーム!CV33を1両撃破しましたー!』

 

磯『アヒルさんチーム、CV33を2両撃破です!!』

 

エ『こちらカバさんチーム。やられはしたが...セモヴェンテを行動不能にしたぞ!』

 

「ということは...?」

 

審『アンツィオ高校全車行動不能。よって...』

 

大洗女子学園の勝利!!

 

やったぁああ!!と河嶋さんが万歳三唱。大洗女子学園の準決勝進出が今決定したのだ!!

 

これには俺も思わず我を忘れて喜んだ!なぜか?大洗女子学園航空隊の出場が約束されたからだ!!

 

「喜べみんな!次の試合は航空機で出撃できるぞ!!」

 

ね「シュトゥーカ...ゼロ...KTKR!!!」

 

ぴ「やっと!やっと乗れるぴよねっ!!」

 

も「信じられるか...ところがどっこい、これが現実...!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合後、アンツィオ高校と大洗女子学園で話す時間が設けられた。

お互いの健闘を称え合う重要な時間だ。

 

ア「あ!ユキオじゃないかー!」

 

「アンチョビさん!(やべ怒られるかも)」

 

ア「いや~勝てると思ってたんだけど...まぁ勝負は運だ!仕方ない仕方ない!」

 

「神出鬼没のCV33には苦労しましたよ。まさかデコイを使ってくるなんて思ってませんでしたから笑」ホッ

 

ア「そうだろうそうだろう!でも、11枚置いてちゃバレるのも仕方ないよなぁ~。あれだけ言ったのに何で間違えるかなぁ!」プンプン

 

「(そんな事気づかなかったゾ)」

 

ア「あ、そうだ!この後時間空いてたりするか?」

 

「まだ帰るまでに時間が相当ありますね」

 

ア「そうかそうか!それじゃぁ...!」

 

負けたにも関わらず、アンチョビさんは明るかった。戦車道に勝敗ではなく、ただ純粋に楽しさを追い求めているようにも見える彼女は、試合後の労いを兼ねて我々大洗女子学園を食事に招待してくれた。

 

ペ「さぁさぁどんどん食べてくださいッス!私の作る鉄板ナポリタンはほっぺがおっこちるッスよー!」

 

「やったぁー!パスタパスタFoooo!↑↑」モグモグ

 

ペ「兄さんいい食べっぷりだねー!作り甲斐があるってもんッスよ!」

 

華「あら井波さん、凄い量ですね」フフ

 

「華さんも俺の事言えないくらいは皿に盛ってるじゃないですかー!」

 

華「あらやだ、ついつい欲張ってしまいました...///」

 

杏「いやー井波くんよかったねぇ~♪次からは大好きな空で戦えるじゃんっ」

 

「ホント嬉しいですよ。でも、ここまで来れたのも先輩や同期のおかげですから、次は空からチームの期待に応えるつもりです!」

 

桃「頼んだぞ井波。貴様にかかってるんだからな!」

 

柚「そんなプレッシャーかけちゃだめだよ桃ちゃん!井波くんも安全には気を付けて頑張ってね?」

 

「俺の出撃を止められるのは俺だけです!」

 

杏「こりゃ心強いや笑 さ、今日は食べるぞー!!」

 

イタリアンを極めておしゃれに味付け、完食し、気分は幸せ一辺倒だ!

 

【挿絵表示】

 

こんなにしてよかったと思える試合は初めてだ!アンツィオ高校の敵味方厭わず労う精神には、これからもまったく頭が上がらないな!

俺もこれに倣って、今度から相手校にはバッチェ冷えた麦茶を振舞ってあげよう。

 

次の対戦相手はまだ分からないが、戦術を考えるには心身ともに疲弊しきってしまっている。

これは学園艦に付くまでひと眠りすべきだ。

 

「運転よろしく、おやすみ...Zzz...」

 

も「最後まで運転させられる身にもなってほしいもも...」

 

 

 

 

———————————————————————

 

ノ「...はい、承知いたしました」

 

カ「ノンナ、2回戦はどっちが勝ったの?」

 

ノ「大洗女子学園の勝利、だそうです」

 

カ「ふーん...それじゃぁ準決勝はそことになるわね」

 

ノ「はい。しかしその前にヴァイキング水産高校に勝たなければいけませんが」

 

カ「...ふふっ、ははは!今回の大会も楽勝ね!序盤からこんなチームばかりと当たるなんて、カチューシャは運がいいわ!」

 

ノ「(He100のパイロットの事は...後で伝えておきましょうか)」

 

 

 

 

 

数日後、プラウダ高校とヴァイキング水産高校の試合が行われたが、それは試合というにはあまりにワンサイドゲームであった。一方的に攻めまくり、ヴァイキングの戦力を粉砕。勢いそのままにフラッグ車もあっさり撃破されてしまったらしい。

 

柚「こんなチームと戦って勝てるのかな...?まず、まともな試合すらできるかどうか...」

 

桃「も、もう終わりなのか...クッ...!」グス

 

杏「厳しい戦いになりそうだねぇ~」

 

気が滅入ってしまいそうなほど酔鈍んだ生徒会室を尻目に、今日もユキオは元気にグラウンドを駆けていた。

 




ついにUAが1000を突破しました!いつも本当にありがとうございます(*'▽')
これからも『もしガル』をどうぞ楽しんでいってくださいね!

さて、いよいよプラウダとの準決勝が決定的となりました!
生徒会は何かを察して、かなり険しい顔をしていますね...
一難去ってまた一難、次も厳しい戦いになりそうです...!

次回も乞うご期待!
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