もしガルパンに航空機があったら()   作:田舎の異音

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こんにちは、田舎の異音です!
さあいよいよ黒森峰との戦いも後半戦に差し掛かってきました...!
いつでも元気に飛んでいる1名を除いて、やはり疲労感がたまってきているようです。
果たして、ユキオはどう戦っていくのでしょうか?

それでは第44話、うごきます!


『先輩の背を見て』

一進一退の攻防は目下続いている。

我々は誰もがが必死であり、全力だ。しかし決死ではない。自分が撃破されれば、それだけ我が母校の明日が揺らぐのだ!

 

ね「市街地の西住さんたちから出動要請だにゃ!」

 

「もうすでにエンジンは回っている!一体どんな状況だ?」

 

ね「超重戦車マウスに攻撃してほしいそうだにゃ」

 

「....うちの戦車じゃ太刀打ちできないな」

 

ももがーさんは度重なる出撃で疲労困憊であった。休んでいる暇などない、すぐに出撃だ!

 

俺は2倍に希釈したお~いお茶を飲み干し、スロットルを開いた。

黒森峰もう1つの隠し玉はどうやらこれのようだ。

 

マウスの全周装甲は、最も薄い場所で160mm。これはカバさんチームの三号突撃砲が、ゼロ距離で撃って貫通するかしないかの値だ。

現実的に考えれば、交戦しないのが妥当である。

 

しかし、みほさんたちが爆撃などを避けるために市街地で立て籠もる場合、たとえ困難でもマウスは片づけておかなければならない相手だ。

そう、いよいよもって我がJu87(ユー)の真価が発揮されるときが来たということだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?『敵小隊発見。気づかれないように雲の影を飛んで近づくぞ』

『『了解』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在高度は3500mを飛行中。我が方の飛行場に向かって風が吹いていたせいか、雲量が増えてきている。

我々は先ほどのような戦闘機隊を警戒して、雲の中を飛ぶことにした。

零戦とはぐれないようにするため、お互いの翼端の距離は2mほどのスレスレだ!

だんだんと視界が明るくなってくる。経験的に、この景色なら、先に雲の切れ目があるはずだ。

 

も『やーっと抜けるももね~...』

 

「はは、長時間飛行のあとに雲の中を飛ぶのは、たしかにいい心地じゃないですね」

 

も『まったくもも!もうちょっと人手が欲しいナリ~』

 

その時だった。

 

雲を抜け、綺麗な青空が広がったその一瞬。

 

 

 

 

ババババババババ!!

 

 

 

澄み切った青空に、突如降り注ぐ局地的豪雨!

誰だ!いや、こんな戦い方をするのは奴しかいない!!

 

「気をつけろ!黒森峰のエースパイロットd.....」

 

も『ごめんもも、やられちゃったみたい。はは...』

 

「ももがーさん!!!」

 

も『そんな心配しなくて大丈夫、私のことより、市街地のみんなの所へ...!」

 

「くっ....そんな...っ!」

 

ババババババババ!!

 

仲間を失った悲しみに暮れる間もなく、『黒いチューリップ』は我が機にも攻撃をしかけてくる!

必死の回避機動により、なんとか〝雨宿り〟に成功する!

 

考えなければ、この攻撃の手が緩まった僅かな時間で、今後を考えなければ!!

 

パラシュートで脱出してしまえば、もちろん無線が使えなくなり意思疎通ができなくなる。

かといって徒歩で帰ってこさせるのは論外だ!飛行場まで走っても数時間かかるし、今のももがーさんは疲労困憊な状態なのである。

 

「となると、選択肢は2つしかないな」

 

俺はそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思ってもないことを言うな!腹の内はすでに決まっているくせに!

 

「ぴよたんさん!今から『バックアタック作戦』、やってみます!」

 

ぴ『相変わらずネーミングセンスはミジンコだっちゃ』

 

こんな危機的状況にも関わらず、我が優秀なる機銃手は声色ひとつ変わらない。

日々一緒にスポーツをする中で、日吉葵は何事にも動じない精神を手に入れたのだ!

 

ぴ『訓練でやった通りでいいぴよ?』

 

「はい、合図するので訓練通りやってください!」

 

ぴ『うぃっ!』

 

我々はいつも通り、急降下を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【パラシュートで脱出後の空にて】

 

も「あ~、やられちゃったもも。これで私が大洗女子学園航空隊の被撃墜第一号ももね」

 

パラシュートでのんびり降りてくるまでの間、そんなことを呟いてみる。

聞いてくれる人なんて誰もいないけど。

 

いまこの瞬間も西住さんたちは必死に戦ってるのに、私だけ空でぷかぷかしてるのって、なんか不思議な気分。

 

あ、いま向こうの方で爆弾が破裂した音がしたもも。

 

「ユキオ氏も、ちゃんとマウスやっつけられたかな...」

 

その場面に私が一緒にいられないのは少し寂しいももね、やっぱり。

私が影みたいに護衛して、ユキオ氏が派手に爆撃。数えきれないくらいやったあの飛行も、もしかしたらこれで最後とかになっちゃうのかな...

 

 

 

「.....っ...やだよ、そんなの...」

 

 

 

誰にも見られない、誰も聞いてくれない一人の空だから、自然と溢れてきてしまう。

でももう地面に着くから止めないと。回収車の人に見られたら、さすがに恥ずかしいもも。

 

 

?「回収しにきましたよー」

 

も「ご苦労様ですもも」

 

?「泣いてるんですか?」

 

も「これが最後かもしれないと思うと、ちょっと寂しくて.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「物思いにふけってないで、早く出撃しますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

「......えっ?」




お読みいただきありがとうございました!

なんで帰ってこれるんですかねー()
色々と無茶苦茶ですが、その秘密は例の作戦にあるようです!

それでは次回も乞うご期待!
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