もしガルパンに航空機があったら()   作:田舎の異音

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どうも、田舎の異音ですぅ!

さて、いよいよ直前に迫ったエキシビションマッチ!
しかし、まさかの緊急事態発生?
事の顛末やいかに!

それでは第55話、動きます!


『迫真自動車部、朝風呂の裏技』

今日も今日とて我々は飛行訓練にいそしむ!

 

ねこにゃーさんのシュトゥーカでお店へ連れていってもらい、男の札束ビンタで以て即決購入。

そのまま大洗まで乗って帰り、実質1日でFw190 F-8を受領できた。

この早さ、某プライムもびっくりだ!

 

「エキシビションマッチまではあと2日しかない、はやく完熟飛行を身につけないとな!ぴよたんさん休んでる暇はありませんよ、出撃です!」

 

ぴ「ち、ちょっと暑さでクラクラするぴよ...」

 

「むぅ、それなら仕方ない...ももがーさん!」

 

も「も、モレもちょっと休むもも...」

 

「たしかに今年の夏は例年以上だしな...ねこにゃーさn」

 

ね「.......」チーン

 

「まずい、新しい機体が届いたのに編隊飛行の練習が...」

 

丸「....」ツンツン

 

振り返ると、丸山さんが俺の袖口を掴み、シュトゥーカを指さしていた。

 

もちろん我々は訓練終了時刻まで飛行したし、もうなんなら居残り練習もした。

 

時刻は午後7時半過ぎ。いつの間にか日も落ちてしまい、もう真っ暗だ!

 

丸「.....わぁ」

 

ヘッドフォン越しに聞こえる丸山さんの声。

 

今日初めて発した声だったので何事かと思い、急いで周囲を見渡してみて、思わず息を呑んだ。

 

月光が海に反射して、幻想的な月の道を浮かび上がらせているのだ。

 

「丸山さんも、ちゃんと人の心とかあるんやなぁ」

 

俺は胸ポッケに常備している履修届とボールペンを、うしろへ回した。

月下美人と契りを交わす、本日付で丸山さんは我が航空隊の非常呼集人員となったのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....と、そんな調子で一晩中飛び回っていたわけで....

 

河「ばっっっっかもおおおおん!!!!」

 

「スミマセン」

 

2人仲良くコックピットで眠りこけていたところを河嶋先輩に見つかってしまい、大目玉を食らう羽目になった!

 

梓「そんな...私だけだと思ってたのに...グス」

 

優「仕方ないよ~井波くんだってぇ男の子なんだも~ん」ナデナデ

 

み「ユキオくんが丸山さんと一晩を共に....ブツブツ」

 

沙「み、みぽりんしっかりしてっ!!」

 

ぴ「いくら航空要員を増やしたいからって」

 

も「既成事実をつくったりするのは」

 

ね「外道だにゃー」

 

杏「まぁいつかはやると思ってたけどね笑 まさか沙希ちゃんとは笑」

 

柚「かいちょう!」

 

状況はとてもまずい!というか気まずい!

どうにかして弁解しなくては!

 

でもどうやって!昨日丸山さんと寝落ちしたのは事実なんだ!

 

梓「!...みんな、沙希がなにか言おうとしてる!」

 

「な、なんだって!?」

 

お茶会のダージリンさんのような、この場の空気を一瞬で変えてしまう何かを期待する。

 

 

丸「........契り、交わした」

 

梓「.......」

 

「........」

 

み「........」

 

河「........」

 

杏「.........」

 

短かったが、大洗ライフこれにて完結!

悲しくて涙が出そうだ。転校の手続きを進めなければ...

だけどこんな噂が立ったら、どこの高校も受け入れてくれないだろうな。地元のマテ高校にでも行くか...

 

ナ「ふぅ、整備終わりましたー。あれ、どうしたんですか?」

 

河「ああ、ナカジマか。今、こいつらの不純異性交遊を取り締まっているところだ!まったくけしからん!」

 

ナ「あー...ユキオたちは昨日、戦車の整備手伝ってくれてたんですよ」

 

ホ「そうそう。それでいつの間にか日が昇ってて、先にここで休んでもらってたんだよ」

 

ナ「せっかく寝袋用意してたのに、まさかコックピットで寝るなんてねー...」

 

ツ「ユキオのJu87も整備バッチリにしといたよー!」

 

倉庫内に再び静寂が訪れる。形勢逆転だ。

 

河「.......あー、そのなんだ。まぁ状況証拠的には仕方の無いことであってだな!」

 

丸・井「「しゃざい」」

 

「「「「「すみませんでしたぁー!!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやーほんとナカジマさん達が来てくれなかったらやばかったですよ!」

 

ツ「これで貸イチ!」

 

ナ「こらこら、整備手伝ってもらったんだし貸し借りナシでしょー」

 

ツ「ちぇー。Ju87を魔改造させてもらおうと思ったのに」

 

「ん、なんだって?」

 

ナ「するならレギュレーションの範囲内にしなよー」

 

ホ「ただでさえウチの学校、車両少ないもんね」

 

ツ「機体後部を反転させて、真後ろにも射界がとれるようにしたかったな〜。それと念願の引き込み脚も」

 

「ツチヤさん、それシュトゥーカやない。Ju187や」

 

ナ「それにまた登録し直すのも手間だしねー。文科省の認可通るかも微妙だし...あ、そっちの湯加減どー?」

 

「最高でーす!」

 

いま我々は、自動車部の持ちうるハイパーテクノロジーをふんだんに盛り込み建造された、特性ドラム缶風呂に浸かっている。

 

も、もちろん覗けないように仕切りは置いてあるぞ!

 

ス「ふぅ〜...丸山さんも湯加減大丈夫?」

 

丸「.....」コク

 

ス「ならよかった!」

 

「あっ」

 

俺はとんでもない事に気がついた。再び大洗ライフの存続に関わる、重要な事態に!

 

ホ「ん、どうしたんだーユキオ」

 

「先輩方.....着替え、持ってきてますか?」

 

一同「あっ」

 

ナ「ま、まあ着てきた服があるわけだし...」チラッ

 

お湯かぶって泥まみれだった。

 

「ガッデム!」

 

ホ「まぁでも、さっと走って、ちゃっちゃと済ませれば──────」

 

ナ「うわぁあストップストップ!もっと恥じらいってものを持とうよホシノ!ユキオもいるわけだしさ!」

 

「ぽっ///」

 

ナ「ほらほら!分かりやすく気にしてるじゃん!」

 

ホ「大丈夫だよー、服置いてるのはユキオと反対方向だs.....きゃっ!」ツルッ

 

ナ「うえっ?」

 

 

グラグラ...

 

ざぱぁん、という物凄い音がして、何かが倒れる音がする。

 

「ど、どうしたんですか!?」

 

仕切りで遮られていて何も状況が分からない!

 

「っ! これは....」

 

なんらかの液体が地面をつたってこちら側へ流れてくる。

それが湯気をたてているのを目撃してしまい、全てを察した。

 

ナ「ごめんねーユキオ、非常にマズイ状況になっちゃった」

 

ホ「こうなったのは私の責任だ私に行かせてくれ!」

 

ナ「無茶言うなってー!」

 

俺は明日の校内新聞の一面を想像した。

 

『真夏の朝の悪夢!奇人と化した自動車部!(と男女他1名)』

 

だめだだめだ!いよいよ飛行禁止を食らってしまう!

 

ツ「ハックション!」

 

丸「......」プルプル

 

ス「ほら2人とも、もっとこっちきて。少しでも暖かくしようよ」

 

ぴとっ....

 

ス「あっ...///」

 

ツ「えっ....///」

 

丸「......ぽっ」

 

だめだ!

向こう側では百合の花が咲き乱れんとしている!

いくら人通りの少ない場所とはいえ、年頃の乙女たちを裸のまま放置などできない!

 

「ナカジマさん」

 

ナ「ど、どうしたのユキオ」

 

「俺が飛行禁止命令を食らっても...愛機だけはメンテしてあげてください」

 

ナ「な、何言ってるんだよユキオ!もしかしてキミは...!」

 

「ツチヤさん」

 

ツ「...任せなよ。立派に魔改造してみせるさ」

 

「ありがとう」

 

ホ「ユキオ!私がひっくり返したんだからアンタが行く必要ないって!」

 

ス「ホシノが行く必要もないよ!とにかく何か他の手を考えようよ!」

 

「なりませんッ!!!」

 

一同「っ!?」

 

「事態は一刻を争います...エキシビションは明後日。我が校リベンジを果たすためにも、先輩方には体調に万全を期していただきたい!...それに」

 

丸「それに?」

 

ツ「うおっ!?」

 

「精々、全裸の男が走ってたところでこのご時世、変質者で片付けられますよ。ではまた後で!」

 

ホ「ユキオおおおおお!!!」

 

ナ「ユキオのやつ、ここが女子校って覚えてるのかな...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(.....よし、なんとか裏道を使って倉庫裏まで来れたぞ!先輩方の着替えは....たぶんあの棚だな!)」

 

両親が学校に来ていた時のように、慎重に裏口へ回り込む。

これら一連のスキルは、プラウダ戦での潜入時に鍛えられた。

 

「(よし、後は俺の服を回収するだけだ......っな!?」

 

シュトゥーカの傍まで来たとき、目を疑いたくなるような光景が広がっていた。

 

梓「 もう井波くんてば、すぐにジャージ破いちゃうんだから...〜♪」チクチク

 

そこには、愛おしそうに俺のジャージを補修する梓さんの姿が。

 

「(できない....あんな幸せそうな梓さんを幻滅させることなんて、するべきじゃない....)」

 

俺は泣く泣く全裸のまま保健室に侵入し、体操服を借りることにした。

丸山さんのサイズはあったが、俺に合うサイズはない。

つまり、ピチピチチャパチャパだ!

 

「(もう20分も待たせてるな...急がないと!)」

 

俺はピチピチな赤色の体操服を無理やり着て、元来た道を走り出す。

無いよりかははるかにマシだ!

 

それに遠目で見ればサイズ感なんて分からないし、たぶん、女の子に見えるはずだ!

走れユキオ!よほど運が悪くない限り、お前がこの勝負に負けることは有り得ない!!

 

 

 

富「やあ!また会ったね。いま大洗の学園艦に撮影で来てるんだ。おや、それは...女子生徒の体操服じゃないか、ユキオくんも隅におけないなぁ!」パシャ!パシャ!

 

富竹ジロウは俺の写真をあろうことか放送部へリークした。

 

それからしばらくの間、大洗女子学園航空隊は『こゆきさんちーむ』と呼ばれた。

 

しかし後悔などしていない。誰1人として裸を見られていないし、風邪も引かなかったのだから!

 

 

 




ユキオは勝負に負けて、なにに勝ったんでしょう?笑
でも大事なものを守れたなら...オッケーです()

さて、次回からはエキシビションマッチに入っていく予定です!
それでは乞うご期待!
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