主人公以外に取らせれば良かったと反省。
今回はイベント回です。
【
新たに手に入れた【
《
スキルを発動する。
周囲の自然魔力を自身のMPのように感じ集まってくる。
「へえ、コイツはすげぇ」
膨大なMP、コレはアルター王国にいる噂の【大賢者】“魔法最強”を超えんじゃないか。
ところでこの魔力はいつまで集まるんだ。
身体を重く、頭が痛くなってきた。
《危険察知》のスキルも反応する。
「マズイだろがッ!」
何とか集めた魔力を制御して空に魔法を放つ。
暴風が起こる。
余波で周囲の木が折れる。
「ハハ、なんだよコレ」
一度魔法を放った影響か《界統濫魔》は解除された。
自然魔力が集まり過ぎて〈アクシデント・サークル〉が起こる一歩手前といったところだったと思う。
自然魔力を集めるまではアシストあって、その後はマニュアル操作かよ。
先ほどは無我夢中で何とか出来たがもう一回と言われても出来るかどうかわからんぞ。
それにしてもこの威力だ。
辺りを見る。
木々が折れ、地面はめくれ隆起している。
悲惨な状況。
被害を抑えるために空に魔力を逃がそうとした余波だけでコレだ。
「とりあえず逃げよう」
《隠潜》を使いその場を離れる。
「ふう、何とか逃げ切れたな」
街に戻ってきて、一息つく。
先ほどの実験が話題になっている。
UBMが出ただの、〈アクシデント・サークル〉やら、はた迷惑なマスターの仕業だの噂が行き交っている。
ごめんなさい、俺のせいです。
「まあ、イベントだイベント」
無理やり気分を切り替える。
まもなくイベントが開始される。
【大魔導師】の事はイベント後にまた考えよう。
今回の〈トリック・オア・トリート〉は仮装してお化けモンスターを倒してドロップするお菓子を集めるイベントのようだ。
集めたお菓子は食べても良いし、後日景品と交換出来るようだ。
色んな景品があるが俺の狙いは【リソース・チャージャー】だ。
1つで下級職をカンスト出来る経験値が入っているらしい。
【禁断奉血 アダバイン】はあるが有限だからレベル上げの手段を増やしたい。
「とりあえず、仮装をどうするかな」
アイテムボックスの中身を確認する。
【不蝕布 イーウル】が戻ってきてる。
ボウ、治ったんかな?
「まあ、コレで良いか」
イーウルを自身にぐるぐる巻にしてミイラ男に扮装する。
仮装の判定に失敗するとモンスターにダメージが与えられないらしい。
「とりあえず、リアルで用を済ませてイベントに備えるか」
イベントはハロウィンの日に行われる。
正確には「リアルで最も早くハロウィンになった地域の0時から最も遅い地域の24時まで」、要するに48時間行われるイベントだ。
一旦、ログアウトして食事などの用を済ませて再ログインする。
ああ、そうだイベントアイテム回収用のテイムモンスター買いに行くか。
イベントアイテムがドロップするため回収するのは手間だ。
そこに目をつけた商人が回収に適したテイムモンスターを販売し始めた。
普段なら売れにくいモンスターもイベント特需で売れているようだ。
イベント用の特別ブースの露天で純竜クラスの〈ドラグウォンバット〉を購入する。
高すぎて売れ残っていたみたいで3000万リルした。
道化師系統と騎兵系統、従魔師系統のキャパシティのお陰で従属キャパシティは足りている。
店員から【ジュエル】を受け取り、右手の手袋を外して取り付ける。
街から外に出て呼び出して見る。
地上のコアラの異名を持つウォンバットなだけあって見た目は愛くるしい。
大きさは2メトルほどあって俺よりデカいが。
「よし、オマエは今日からザックだ。よろしくな」
ボーとした顔でコチラを見るだけで反応は無い。
ウォンバット系統モンスターは人懐こくて初心者にもオススメらしいんだが。
「ちょっと失礼して」
ザックの腹の下を探り、逆さについたポケットを見つける。
ココに反対向きにポケット型のアイテムボックスを取り付ける。
「ザック、良いか。拾ったアイテムはコッチのポケットに入れるんだぞ」
わかってるのかわかってないのか微妙な表情のザックに不安が残るがまあ無理ならペットとして飼うかと半分、諦める。
そういえばコイツ、《魔物強化》も入ってるからかなり強いんだよな。
上位純竜にも匹敵するステータスだ。
ちょっと試すか。
【ジュエル】への格納条件を確認する。
ちゃんと大ダメージを受けたら戻る仕様になっている。
「ザック、付いてこい」
ザックを呼び、先導してみる。
のそのそと付いてくる。
何か可愛い。
出会ったばかりだが愛着がわいてきた。
まあ、戦えなくても良いかな。
少し歩くと【バシラビット】がいた。
「よし、やってみろザック」
ザックに指示を出すと、一気に近づき腕を振るってウサギを倒した。
・・・うん、戦えそうだな。
イベントはザックが前衛で俺が後衛をしてみるか。
そういえば、騎乗可能モンスターでもあったよな。
「ザック、良くやった」
戻ってきたザックを軽く撫で、持っていたフルーツを少し与える。
「ザック、乗せて貰えないか?」
乗せてくれないか、頼んでみる。
乗りやすいように屈んでくれた。
乗って見ると、視線が高くなり新鮮だ。
「ザック、少し走ってみてくれ」
ザックが起き上がり、駆け出す。
軽く走ってるのだろうが、意外に速く感じる。
揺れは思ってたより少ない。
弓を取り出し、適当な木を目掛けて矢を放ってみる。
当たるな。
選択肢が増えるな。
「ザック、ありがとう。止まって降ろしてくれ」
ザックはゆっくりと速度を落とし止まり、また降りやすいように屈んでくれた。
降りたあとに軽く撫でて、フルーツを与える。
更にフルーツを取り出し地面に置く。
「ザック、コレをアイテムボックスにしまってくれ」
置いたフルーツを指差して指示する。
ザックは置いたフルーツに近づき、手に取って腹につけたポケットにしまい始めた。
「よしいいぞ、ザック。そのフルーツは好きなタイミングで食べろよ」
目的も達成できそうだ。
よし、後はイベントの開始を待つだけだ。
街に戻るとある露天が目に入った。
テイムモンスター用の仮装衣装店だ。
「そうだ、ザックの分も準備しないと」
その店でザックの大きさにあった魔女衣装を買って着させる。
そういえばザックって名付けたけどメスだったなと思う。
何となく申し訳なくなりながらゆっくりと撫でる。
肌触りの良い毛並みが暖かに手を包み込む。
イベント開始のカウントダウンが近づく。
ゼロ。
ノリの良いマスターたちの叫びが響く。
「「「トリック・オア・トリートっ!」」」
0)>界統濫魔は強スキルですが、扱えるかどうかはセンス次第と人を選ぶ仕様でした
0)<主人公は考えるのは後回しにしたようですが
0)>死に設定のように思えた従属キャパシティが活躍
0)<ノーフィスにもともとあったジョブも活躍
0)>次回はイベント開催です
0)<ではまた