新世界での誕生証明   作:泣面道化

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感想、評価、誤字脱字報告ありがとうございます。
今回も原作改変要素が出てきます。
苦手な方は、ブラウザバックをお願いします。


「お腹が空いてるのは、悲しいもんな」

栄冠(クラウン)】レン・クロウ

 

「何がしたかったんだよ、あのオッサン」

 

 逃走から1週間が経過し、俺はドライフ皇国の郊外を彷徨っていた。

 つい口から悪態が吐いて出る。

 あの後、指名手配はされず奇声を上げて皇都を駆ける変人現るという記事が出ただけだった。

 いらん、赤っ恥をかいただけだった。

 かなりの威厳だったが、あんな奴はオッサンで大丈夫だ。

 

「さて、この辺りもヒドイな」

 

 皇国を彷徨っていて気づいたが皇都から離れると土地の荒れ具合がヒドイ。

 リソースの流れは皇都の方面と厳冬山脈に流れていっているように感じる。

 皇都の方はあの玉座だろうが、厳冬山脈は何だろうな?

 とりあえず、土地の調査を何となくしようとしてみて得られたのはかなり前にやられた土地の改良の効果が近年になってその効果が切れたような感じという情報だ。

 まあ、曖昧な感覚なんだが。

 この付近の土地を一時的に回復させる事は可能ではありそうだ。

 この間のオッサンが言っていた【機皇】の《ロードマップ》というスキルを使えば更に何とか出来そうだが。

 

「結果がわからな過ぎるよな」

 

 どのようなスキルかもよくわからず、デスペナになって更にレベルまで大幅に減少となると今やろうとしてる事が不可能になる可能性もある。

 レベルは、【禁断奉血 アダバイン】である程度戻せるだろうがわからないリターンのためにやるにはリスクが高すぎるな。

 

「ここらに人里があればまた話が変わるが」

 

 と呟いたところで、小さな村が見えてきた。

 

「わお、随分と都合の良いところに」

 

 ひとまず、誰かいるか確認するか。

 

「かーちゃん、はらへったー」

「ごめんね、ごめんね」

 

 薄く汚れた少しボロい服を着たかなり身体が細いように感じる親子が抱き合っていた。

 さてと、ひとまず持ってる食料を配ってみるか。

 村を回って、重すぎ無い食べ物を配って歩く。

 モンスターにやられて怪我をしてる人もいたので回復アイテムも配ったりして歩いた。

 だいぶ、感謝されたが一時的な対処療法に過ぎない。

 

「ありがと、あんちゃん!」

「お腹が空いてるのは、悲しいもんな」

 

 食べかすを口の周りにつけた少年が笑顔でお礼を言ってくる。

 優しく頭を撫で穏やかに返答する。

 

「さてとやるか」

 

 ひとまずリソースの動き改めて確認、やはり皇都と厳冬山脈にリソースを奪われている。

 一応、他の支障が無いかを《気配探知》と《宝探し》を使用して探す。

 少し離れたところに《宝探し》に反応あり。

 多分、反応的にUBMと特典武具保持者の戦いだな。

 様子を見に行くか。

 村人に少し様子を見に行く事を告げて駆ける。

 

「おう、やってんねぇ」

 

 離れたところから様子が見えた。

 巨大モグラのUBMと3人組のマスターのようだ。

 ズタ袋を被った大鉈を型に担ぐ上半身裸の大男とチェーンソーを構えるテンガロンハットを被りウェスタンブーツを履いたカウボーイ風の性別不明の人物、そして白い布を顔の前に垂らした女性。

 モグラが地面に潜り込む。

 

「みーと!」

 

 少し高い声でカウボーイが叫ぶと、ズタ袋が大きな釣り鉤の様な物が付いた鎖をモグラの潜った地面に向けて投げた。

 勢いよく飛んで行った鎖が地面に激突するかに思えたがそのまま地面を透過していく。

 鎖が何かかかったのかピンと張り出した。

 カウボーイが帽子を抑えながら跳び上がる。

 ズタ袋が鎖を力任せに引き上げた。

 モグラが勢いよく空に釣り上げられ、その先には唸りを上げて回転するチェーンソーを振りかぶるカウボーイが。

 モグラは肉を抉られるように両断された。

 

「うわ、グロ」

 

 凄惨な光景に思わず呟いてしまった。

 

「ふう、もしかしてキミもUBM狙いだったかな?」

 

 着地したカウボーイはコチラに気づいていたようで話かけてきた。

 一見自然体に見えるが、油断なく戦えるように武装解除をしていない。

 

「いや、この近くの村に被害が出そうなら狩っておこうと思っただけで倒してくれたなら俺はもう用は無いよ」

 

 一応、敵意の無いことを示しておく。

 

「ああ、そうかそれは良かった。我々もその村に用があるんだ」

 

 コチラへの警戒を緩めたのか少し脱力したのを感じる。

 逆にコチラの警戒が強まる、あの村に何のようだ?

 

「すまない、言葉足らずだったね。我々は国内を回って食料を配っているキャラバンなんだ。今は丁度この辺りを回っているんだ」

 

 ほう、そのような集団もあるのか?

 ただそれにしても軽装に見える。

 食料を配って回っているならそれなりの荷馬車とかあっても良さそうだが。

 

「ああ、荷が少ないのは前の村に置いて来てあるからなんだ。付近でUBMの被害が出てたから先に狩りにきた感じだね」

 

 俺が疑問を口に出す前にどんどんと答えてくれる。

 

「そうですか、教えてくれてありがとうございます」

 

 一応、お礼は言っておく。

 

「さて、我々は一度前の村に戻ってからソチラの村に向かう事にするよ。おっと、自己紹介を忘れていたね。私はJ孫、彼がみーと、そして彼女がジェーン・ドウだ」

 

 カウボーイがJ孫、ズタ袋がみーと、白布がジェーン・ドウというらしい。

 

「俺はレン・クロウです」

「レンくんか、またすぐに会うだろうからよろしく頼むよ」

 

 用は済んだとばかりに軽快に話をしてコチラに背を向けて歩き出した。

 みーとはそれに続くように歩き、ジェーンはコチラに一礼してから付いていった。

 特典武具複数保持者のマスターか。

 何か、一波乱が起きそうだな。




0)>主人公は重王との戦闘のおかげで色んな才能が開花したような感じです

0)<新キャラが出てきましたね

0)>次回は彼らとの話になる予定です

0)<ではまた
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