宝りんの息子の料理激マズ概念   作:西山希龍

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本日のお客様:スパナ先生とミナト校長

「…………」

 

「なぁ、スパナ」

 

「義兄さん、何も言わないでください…………っ!」

 

 

「いや、なんでそんなに悲痛な感じ出してるんだ?風太郎の料理を食べるだけだろう?」

 

「…………義兄さんは食べたことが無いんでしたね…………」

 

「機会に恵まれなくてな、宝太郎とはまた違った意味で個性的な料理何だろうけど。」

 

「そんな気楽なもんじゃないですあれは…………。俺はあいつのことを何処に出しても恥ずかしくないくらいには自慢の弟子だと思っていますが、料理だけはしてほしくないですね…………」

 

スパナがキッチンいちのせでご飯を食べた週の土曜日、黒鋼邸ではこれからのことを考えて憂鬱なスパナとうきうきのミナトがリビングにいた

公私共に多忙な二人だが、土日は必ず休んでいる。家族サービスを取るというのもあるが、スパナ達にも休息が必要なためである、宝太郎達が学生の時は休み?何それ?と言った感じだったが、スパナが教師になる際に錬金アカデミーの教師

の勤務を知った、当時のいちのせ連合と冥黒姉妹が新生錬金連合に押し入り、土日休暇ができるようになった。なおこの騒動にて腐ったみかんはあらかた一掃され、組織改革も進んだ。

そんな数少ない休日をスパナも楽しみにしている。

金曜日の放課後、スパナの仕事を手伝っていた風太郎に試作料理思い付いたんで食べてくださいと懇願されたスパナではあるが、さすがに一週間に二回気絶するのは勘弁してほしいと思ったため、断ろうとしたが

校長へと昇格したミナトが乗り気で食べたいと言うため、逃げ場を失った。

ミナトに任せて逃げたいが、そんなことをすれば風太郎は傷つく、さらにミナトによる後押しによりスパナの家でやることになった…………教えが厳しいことで有名なスパナだが身内には甘いため、甥の純粋な瞳には勝てなかった

 

「スパナ…………ラケシスと響は?」

 

「ラケシスがこのことを知って、二人で逃げました」

 

「そっちもか?俺も鏡花と鈴奈に来るか?と聞いたら顔を青くして鈴奈とお出かけするからと遊びに行ったんだが、どうしたんだろうか」

 

「…………(お母さんと鈴奈逃げたな…………あの二人も風太郎の腕を知ってるからな…………)」

 

鏡花は風太郎のパクチー料理を食べ、入院したことがあるため娘の鈴奈と逃げた。鈴奈は唯一風太郎の料理を無傷で完食できるという特異な人物だが鏡花に口実で使われたらしい

ラケシスと響は言わずもがなである

 

「先生!ミナト君!できたよ!」

 

「風太郎、義兄さんのことは校長先生と呼べと」

 

「まぁまぁ、今はアカデミーじゃないし、アカデミーではちゃんと公私を分けてるからいいじゃないか」

 

「…………休みくらい…………いいか」

 

「はい!本日の風太郎スペシャル!」

 

机の上に運ばれたのは紫色の何かだった、心なしかうめき声も聞こえる

 

「これは(…………シチュー…………か?)」

 

「…………個性的な見た目だな、風太郎」

 

コメントをしたミナトもようやく、風太郎の料理の危険さを理解したらしく、声が震えている

 

 

 

「こないだ、スパナ叔父さんがカレーをシチューみたいな味するって言ってたから今度はシチュー作ってみたよ!味見はねこないだカグヤおじさんにしてもらった!…………でも美味しかったのかな?「とてもゴージャスだ」って言って寝ちゃったんだよね」

 

 

 

 

((それ、カグヤ生きてる?))

 

※生きてます、うなされてるだけです

 

「ミナトくん!食べて食べて!」

 

「あ。ああ頂きます」

 

「…………」

 

スパナも覚悟を決め、ミナトと共にシチューを口へと運んだ

 

「(うっ…………!?辛い…………!?辛すぎる…………!?先輩は…………)」

 

「…………見た目が紫だがそれ以外はうまいな、ピリッとは来るが辛さの中にうまみもあってくせになる辛さだ。辛いシチューかいいんじゃないか?しっかりと個性も出てるし」

 

「ほんと!?」

 

「ああ」

 

「(…………なん…………だと…………?確かに辛さの中にうまみもあって、今までの料理に比べれば気絶していないから全然ましだ…………マシだが辛いシチューはシチューじゃないだろ…………そうかっ!義兄さんはお母さんも料理を食べていたから慣れてるのかっ)」

※超失礼

 

結婚した時は鏡花は料理できなかったが現在はまともである、ミナトは頑張った結果である

 

うきうきで片付けに戻った風太郎を確認してから、ミナトへとスパナは会話を切り出す

 

「義兄さん…………俺、先生できてますかね」

 

「…………なんだ急に立派にできてるだろう?」

 

「まだ、あいつらが学生の時の義兄さんみたいにできてる気がしないんですよ」

 

「大丈夫だろ、生徒達から人気と聞いたぞ。それにりんねからも聞いた、風太郎を助けたんだって?」

 

「昔の自分ににてたのでつい…………これ贔屓ですかね?」

 

「今更だろ、俺みたいにじゃなくてスパナはスパナらしく生徒を導けばいい。」

 

「…………ありがとうございます、義兄さんには教えてもらってばっかりですね」

 

「何年教師をしてると思ってるんだ、それにお前らクセ強かったから…………大変だった…………」

 

「す、すいません」

 

スパナや宝太郎達を思い出し、遠い目をしたミナトが戻ってくるのを待ったスパナであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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