「……………………よし、こんなものか」
「スパナ~」
アカデミーの職員室で残業をしていたスパナは声をかけられ顔を上げると、宝太郎が仕切りの上からにょきっと顔を出していてびっくりした
「宝太郎、アカデミーに来ていたのか。いたのなら声をかければいいだろう」
「真剣に作業してたからかけずらくって、俺は明後日のケミ―学の資料作り」
「お互い仕事が多くて大変だな」
「そうだね、でも若い子がケミ―について興味を持ってくれるのうれしいからね……………………風太郎はどうかな?」
「お前家で話していないのか?授業を真面目に聞いてる実技もよくできている、お前の学生時代よりいいぞ?」
「ヴっ!?最近忙しくて、あまり家に帰れてなくて帰っても深夜だから話せてない」
「お前……………………そんなんだから相談してもらえないんじゃないのか」
「分かってるんだけど…………!分かってるんだけど…………最近扉から来る敵が多くて…………!」
険悪ではないが良好とも言い難い風太郎と宝太郎の関係性をスパナは知っているため苦言を呈した
「(風太郎と話すのを怖がっているこいつもこいつなんだが、風太郎も両親のことを神聖視しすぎているところがあるからな)報告書にも扉の数がおおいとは書いてあったがそれほどか…………ブルーバードやソードオブロゴスに救援を頼むべきか…………?いやこれは後で議題に出そう、ハンドレッドはどうだ?」
「オレのいる方には来てないかな注意深くは見てるけど」
「オレも監視してはいるが町の方には来てなさそうだが、油断はできない
「…………うん」
「まだあのことを気に病んでいるのか?結果的には間に合っただろう」
(二年位前か…………ハンドレッドが風太郎をスカウトにきたのは)
時は遡り二年前
学校の帰り道風太郎は謎のおっさんには話しかけられた
『一ノ瀬風太郎くんかな?』
『そうですが、どちら様ですか?』
『ハンドレッドのスパイダーだ』
『ハンドレッドっ!』
ハンドレッド名前だけは母達から聞いていたため、警戒をした風太郎だが眼の前のスパイダーと名乗ったおっさんは警戒をほぐすように話しかけてくる
『おや私達のことを知ってるのかな?レジェンドのやつから聞いたのかい?でも今日は争いに来た訳じゃない君をスカウトしに来たんだ』
『悪いけどそちら側に行く気はないよ』
『おやそれは残念。だけどそのままでいいのかな?』
『どういう意味だ…………!』
『我々には君の気持が分かる、君の中に燻っている怒り、憎悪…………それをずっと抱えておくのかい?君の父上はすごい!我々でも星の創造を成し遂げた者はいない!』
『…………』
『そんな彼のご子息として生まれた君はさぞ大変だろう、その心労は凄まじいことだろう。だが我々なら君の気持が分かる、それを発散させてあげられる!だから『そこまでだ!』おっと』
『これ以上オレの弟子を惑わすのはやめてもらうぞ…………!大丈夫か?風太郎』
『う、うん』
『惑わされるな、こいつらはお前を利用したいだけだ!』
『それは言いがかりですよ?我々は…………』
『笑えないジョークだ、ふざけたことを抜かすな』
『仕方ありません、本日は引きましょう。ですが風太郎くん我々はいつでも歓迎しますよ』
「あの時は助かったよ、あのままだったら風太郎は連れ去られていたかもしれない」
「気にするな、だがあれから一度もコンタクトを取ってこないのは気になるな」
「りんねも安心してたし、次きたら全力で消すって言ってたし」
「ああ。「宝太郎にスパナまだ残っていたのか?」義兄さん?まだいたんですか?」
スパナと宝太郎は話に夢中で気づかなかったがそこそこ時間がたっていたらしく、戸締りをしに来たミナトに注意された
「ああ、戸締りをしていた。今日はそこまでにしておきなさい」
「はい」
「そうだ!先生これから一杯どうですか?」
「おっいいな、久しぶりに男だけで飲むか。スパナもいいよな?」
「いいですよ…………どこで飲むんだ?お前の家か?」
「いや、こないだ言ったBAR【バクアゲ】ってところが上手くてさそこ行こうよ」
「BARかたまにはいいな」
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