東方万能録   作:オムライス_

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初投稿です。

至らない点も多々ありますが、どうか温かい目で見てやってください



1話 転生

「えっ?どこだここ…」

 

あれ?確か今まで自宅のリビングでテレビ見てたよな?

んで、もの凄い轟音と同時にトラックが突っ込んで来て……

 

「…ひょっとして俺死んだ?」

 

「うん、こっちのミスでね」

 

突然後ろから声が掛かった

振り返るとそこにいたのは見た目小学生位の女の子

 

「…誰?」

 

「私は君の世界を担当していた神だよ」

 

カミ?髪?紙?

 

「…言っておくがGodのほうだぞ」

 

「その歳で早くも中二病か?大変だな」

 

「いやいや本物の神だよ。それに私は君よりも大分歳上だよ」

 

「はいはい」

 

さてこんな子供に付き合ってる場合じゃない。これからどうするか決めなきゃな

 

「だから子供じゃないってば」

 

「えっ、何でわかったんだよ」

 

「神なんだから心を読む位造作も無いことよ」

 

「…」

 

(バーカ、チービ、アホ毛、貧n…)

 

「誰が貧乳だ!!」

 

「あ痛ーーっ!?」

 

頭を叩かれた。気にしてたのか

ってかコイツ本当に心を…

 

「えーと…マジで神様?」

 

「だからそう言ってるでしょ!」

 

「なんか大分イメージと違うな」

 

神様ってもっと髭もじゃの仙人みたいな爺さんがやってるのかと思った

 

「んじゃあ神様、さっき言ってたこっちのミスってのは?」

 

「言葉通りの意味。本来死ぬはずのなかった君が死んでしまったのは、君の住んでた地域の担当だった私の部下がコーヒーを零して命の火を消してしまったから」

 

「命の火?」

 

「まあ寿命のようなものかな」

 

「ええ〜。じゃあ何、実質俺はコーヒーが原因で死んだのか?」

 

「まあ、そう言うことになるね」

 

「おいおい不幸ってレベルじゃねえぞ」

 

「でもその割りにはあんまり凹んでないね」

 

「そりゃいきなり死んだって言われても実感湧かないし。ってか俺はこれからどうなるんだ?」

 

やっぱり地獄の閻魔の所に行って天国行きか地獄行きか決められるのか?

 

「いやいや地獄には行かないよ。なんて言ったって此方のミスで死なせてしまったんだ。だからお詫びと言ってはなんだけど、君には第二の人生をプレゼントしよう」

 

「第二の人生?」

 

「転生って聞いたことない?全く別の自分として新しく生まれ変わる事なんだけど」

 

「ああ、転生ね。聞いたことあるわ」

 

確かO☆TA☆KUな友人が最近転生モノのssが熱い!とか、騒いでたな

余りにもテンション高くて鬱陶しかったから殴っといたけど

 

「記憶とかはどうなるんだ?」

 

「君が望むなら残したままでも可能だよ」

 

「でも生まれ変わるって事はまた赤ん坊からやり直すって事だろ?面倒臭くないか?」

 

「大丈夫よ。物心つく頃に記憶も蘇るようにするから」

 

そりゃいいや。少なくとも中学生に上がるまでなら勉強で困ることはないな

 

「で、その転生先はどこになるんだ?」

 

「うん。公平に行われた抽選の結果。君の転生先は『東方Project』の世界に決まった」

 

「東方……ああ、あいつが言ってたヤツか」

 

あいつとは勿論O☆TA☆KUの友人の事だ

確か妖怪やら神やらが沢山出てくる世界だったか?

 

「それに伴って君には能力を授けようと思う」

 

「能力?なんの?」

 

「それは後々のお楽しみ。まあでも、大体君が3歳位まで育った時には解るはずだよ」

 

「そりゃご親切にどうも」

 

「じゃあ最後に君の名前を教えてくれるかな?元いた世界での名前を消して転生先での名前に使うから」

 

「使い回しかよ!それに神なんだから聞かなくてもわかるだろ?」

 

「そりゃそうだけどこれは一種の契約の様なものだからね。君の口から言ってもらわないと駄目なんだよ」

 

「…柊 隼斗」

 

「では柊 隼斗。2度目の人生、十分に謳歌してね!」

 

神が言い終わると同時に俺の意識は途切れた

 

 

地上を恐竜が支配するよりも遥か昔。

とある場所には文明の発達した都市が存在していた。

数々の高層建築物が建ち並び、外を走る車は空を飛び、排気ガスなど一切出さない

都市を囲う様に設置された防壁はこの地に存在する妖怪等の侵入を防ぐ役割をもつ

巡回する兵士がもつ銃は弾丸は発射せずレーザーを射出するものだ

どれもが近未来を思わせるものばかり。

そんな都市に今日、新たな命が誕生した

 

「おぎゃあ!おぎゃあ!」

 

「産まれたのか!?」

 

「ええ、元気な男の子ですよ」

 

「…ほら、パパだぞ〜わかるか?」

 

「はぁはぁ……アナタ」

 

「春奈、よく頑張ったな!」

 

「はーい、お母さんですよ〜」

 

「う〜」

 

「まあ、なんて可愛らしいのかしら。…アナタ、この子の名前は考えてくれた?」

 

「ああ」

 

産まれたばかりの赤子を抱き上げその名を告げる父親

 

「お前は……」

 

ーー

 

 

 

 

 

 

3年後

 

「あっ、物心ついた」

 

そんな3歳児にあるまじき言葉を発した人物。はじめまして!前回神の不手際により転生することになった柊 隼斗(3歳)です

 

いや〜何かあれだな。マジで生まれ変わったんだな俺

 

近くにあった鏡で自分の姿を見てみると確かに赤子の姿をしている

暫くして部屋の扉が開き、女性が入ってきた

 

「あら〜隼斗ちゃん、鏡で遊んでるの?」

 

俺の意識が戻ったのはついさっきだから記憶に無いが、恐らくこの人が俺の母親だろう

 

「ままー」

 

まあいきなり悠長に喋り出す訳にはいかないので赤ん坊っぽく話してみたが、今の俺は見た目3歳児、中身二十歳なので正直恥ずかしい

 

「はい、それじゃあご飯にしましょうね」

 

そう言って母さんが持ってきたのは、離乳食かと思いきや、トレイにのった普通の朝食だった

 

「はいアーンして」

 

「えっ…」

 

スプーンで飯を掬って此方に差し出してきた母さんをみて、若干顔がひきつる俺

この歳で(3歳だけど)母親からアーンは恥ずかしい

 

「…」

 

俺は無言で母さんからスプーンを奪った

 

「えっ…!?」

 

今度は母さんが驚いた顔をした

 

「凄いわ隼斗ちゃん!自分で食べられるの!?」

 

「…うん」

 

「まあ偉いわね!パパが帰ってきたら教えてあげなくちゃ」

 

「…」

 

こんな事でこんなに喜ぶなんて、子供は楽でいいな

 

あまり味の濃くないハンバーグを頬張りながらそう思う隼斗であった

 

ーー

 

「そう言えば能力」

 

ある日ふと思い出した

転生前あの少女神が言っていた能力を授けると言う言葉。そしてそれは物心ついた時にわかるとも言っていた

 

そんな事を考えていると、頭の中に能力のイメージが浮かび上がってきた

 

 

『超人になる程度の能力』

 

 

超人?抽象的過ぎてよくわからん。

つまりあれか?スーパーマン的な超人的戦闘力を得るとかそんなのか?

だとしたら俺最強じゃね?

 

 

 

試しに軽く壁を殴ってみた

 

 

 

 

 

 

ゴッ!!

 

ズ……ズズンッ

 

っと言う音と共に部屋の一角崩壊

 

わ、わーお…やっちまったぜベイベー…

おっとベイビーは俺か……じゃなくてやべえ!!と、とにかく寝たふりしよ

 

その後音を聞きつけて部屋に飛び込んできた両親が現場を見て唖然

だがスヤスヤと寝たふりをする俺をみて安堵の息を漏らす

 

愛されてんなぁ、俺

 

 

 

 

パパ、ママごめんなさい

 




何だかありきたりな展開になってしまった……


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