今回は番外編になります
〜幻想郷縁起〜
人里にある『稗田家』の当主が代々記す、妖怪、又は幻想郷の記録や啓蒙を目的とした書物である
一般的には妖怪についての実態や出会ってしまった時の対策について書かれており、人間が妖怪を過剰に恐れたり、無闇に手を出したりしないようにと活用方は様々
まあ何故冒頭から幻想郷縁起について説明したかと言うとだ……
「本日はよろしくお願いします」
「ああ」
俺がその幻想郷縁起に載る事になったからだ
〜ちょっと前
「おばちゃん、いつもの」
「ハイよー」
時は昼時、場所は人里。
私こと柊 隼斗は週に何度か人里を訪れてはこうして甘味処で茶菓子を食べている。
特別甘党とかではないが、趣味みたいなものかな。
甘いモン食べた後の茶が美味いんだコレが
「あれ、隼斗さん?」
「ん?おう、お前らも来たのか」
隣から声が掛かり、顔を向けると慧音と妹紅が丁度席についたところだった
「意外だなー、師匠も甘味処来るんだ」
「そうか?昔から割と来てるぞ」
「でも丁度良かった。実は隼斗さんを訪ねようとしていたんですよ」
「俺を?」
「隼斗さん幻想郷縁起ってご存知ですか?」
「えーと、確か妖怪とか幻想郷について詳しく書いてあるヤツだな」
「はい。著者は稗田家現当主の稗田 阿弥。私の知り合いなんですが、彼女が一度隼斗さんに会ってみたいと言っていたんです」
「つまりその稗田 阿弥って子に会ってくれないかって事?」
「……お願いできますか?」
「イイよ、どうせ暇だし」
・
・
・
で、慧音に詳しい場所聞いて稗田家を訪れた…と。成り行きは大体こんな感じ
「まさか御本人に会えるだなんて思ってませんでした。光栄です!」
阿弥は瞳をキラキラ輝かせながらそう言うが、そこまでとは思えないな
「光栄は言い過ぎじゃないか?俺なんか別に大した奴じゃねーぞ」
「とんでもない!幻想郷の賢者の御友人にして生命の恩人。過去には妖怪の山で鬼と殴り合い、最強と謳われた陰陽師・安倍泰親を打ち倒し、さらには嘗ての人妖大戦でたった一人で妖怪に立ち向かった英雄じゃないですか!!つい先日も妖怪の襲撃から人里を守っていただいたとか!!」
やや興奮気味に自身の功績を挙げる阿弥を一先ず落ち着かせた。
寧ろここまで詳しいと怖いんだけど
「わかったわかったって。ってか誰から聞いたんだよ」
「紫さんや慧音さん、他にも色々な方から聞きました」
「マジで?」
紫とも知り合いなのかよ。この娘意外と顔広いな
「隼斗さんは英雄伝の章に記述させていただきますね」
「妖怪の欄でもいいぞ」
「では早速始めましょう!」
……スルー
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【幻想郷縁起】
◎英雄伝
〜柊 隼斗〜
種族 『人間』
能力 『超人になる程度の能力』
二つ名 『超人』『人妖大戦の英雄』『ハゲマント』
主な活動場所 『魔法の森(住居)』 『人里(甘味処)』
好きな食べ物 『団子』
人間・妖怪友好度 『高』
〜能力〜
◎『超人になる程度の能力』
人知を超えた、その名の通り超人的な身体能力を発揮する。拳の一撃は風圧だけで強大な衝撃波を巻き起こし、巨大な岩盤を遥か上空まで放り投げる程。また圧倒的な頑強さを誇り、大抵の物理攻撃は効果がない。
五感も鋭く、視力は山の麓から山頂にある家の表札を読める程。更にはあらゆる毒や病原体にも耐性を持ち、生物が住めないような過酷な環境にも耐えられる
追記
◎『霊術を扱う程度の能力』
攻撃を目的とした《破道》、防御・束縛等を行う《縛道》に分かれる霊術を扱う能力であり、定められた詠唱、術名を口にする事で発動する。各術の一つ一つに番号が存在し、数字が大きい術程扱いが難しく強力である。
又、傷の治癒に使用する《回道》もある
〜容姿〜
短めの黒髪を後ろに流しており瞳の色は茶。筋骨隆々の体格・背丈もある(本人曰く、背は約六尺・体重は約二十貫)格好は肌着の上に濃い藍色の羽織を羽織っている
〜人物像〜
軽口、楽観的で自由奔放。
人をおちょくるのが趣味
意外にも面倒見がよく悪態をつきながらも誰かを助けることがしばしば
基本的に誰に対しても友好的にいこうとするが、やられたらやり返す精神で、攻撃を加えてきた相手には容赦しない為、唯一してはいけない事を挙げるならば、彼を敵にまわさない事
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「出来ました!」
「……人物像の前半がなんか引っかかるけどまあいいや」
この際内容が若干pixiv風だとか、二つ名にハゲマントが入ってるのもツッコまない方がいいんだろうな
後から聞いた話だが、二つ名の一部や人物像は紫情報らしい
番外編という名のキャラ設定公開