【安価スレ】転生者ワイ、家の地下にある代物で色々作れるから楽しもうぜw 作:同感するワイト
碧色のツインアイを光らせながら、小型のビット《ファンネル》と、ファンネルのネットワークプラットフォームとなる大型ビット《マザーファンネル》、合計40基のファンネルを操り、専用機持ち達へ飛ばした。
「動けない隙を付ければ勝機はあるのに……でも……!」
近づけない。
止まらぬ無数のビームに皆が、そう思いながらいつか見えるであろう隙を探していた。
ブルー・ティアーズどころかイギリスのBT兵器を遥かに上回る出力をしていながら、無限とも思えるほどの継続時間だった。
正にオーバースペックと言うべきか。妖精の王女の威厳を現すかの如くその力を奮っていた。
「コバエみたいに───鬱陶しいサネ!」
そう叫び、突風を起こしてファンネルを吹き飛ばした。
しかし、風はマザーファンネルの高出力ビーム砲で掻き消され、散らばったファンネルからの射撃を受けた。
「落ち着け、ジョセフスター。どんなにオーバースペックだろうとビットには変わりない。何か弱点やエネルギー再充填のタイミングがある筈だ」
どれだけ高性能と言えど、機械は機械。必ず弱点や欠点はあると見て、千冬はビットの攻撃を回避しながら隙を探っていた。
「そろそろ、本腰入れるかなぁッ!」
アマルガムはそう声を上げて、千冬やアリーシャ、楯無等の上位陣からファンネルを退かし、右腕のロングレンジ・フィン・ファンネルの大型ビットサーベルで斬り掛かる。
それと同時にビットは1年組を集中的に狙い始めた。
「くっ!千冬姉達を相手にしてるのに、攻撃が止まらない───!」
「有り得ませんわ…!ビットを操作しながら高度の戦闘だなんて………」
「アイツは……化け物か……!?」
1年達が口々にそんな言葉を今にも消えそうな声で吐き捨てた。
そして1人、また1人とビームに直撃していき、落ちていく。
「向こうはもうだいぶ落ちたなぁ。ハッ!正に蚊トンボだな」
アマルガムは5人と戦闘しながら1年達を馬鹿にするように笑い飛ばした。
だからといって、油断する訳でもなく、手を抜く訳でもない。大型ビームサーベルによる広範囲の攻撃は止まらず、5人を圧倒していく。
「フォルテ!アレやるぞ!」
「アレ!?この状況でっスか!?」
「それしか道はねぇだろ!」
レインとフォルテは焦った様子で話を合わせ、とある事をしようとしていた。
そしてアマルガムはそれが何を意味するのか、何をするのかを把握していた。だからこそ、わざと隙を作り、わざと距離を取り、ロングレンジ・フィン・ファンネルをビーム砲として構えた。
「ふーん。まぁ、精々耐えな!イージスコンビ様よぉ!」
70%の出力から放たれるビーム砲のビームがイージスコンビと呼ばれるレインとフォルテに迫る。
しかし、ビームはまるで2人を避けるように拡散し、バラバラな場所に着弾した。
熱気と冷気の相転移反応により実弾エネルギー問わず拡散させる防御結界イージスによって弾かれたのだ。
しかし、そのイージスですらロングレンジ・フィン・ファンネルの前では一撃で吹き飛んだ。
「なんだよあのバカデケェ武器は……」
「織斑先生!あの2人は来ないんスか!?」
「ついさっき、出撃許可が降りて、専用機が受け渡されたところだ。もうじき、到着するはずだ」
スコール、オータム、マドカの3人は公になっているテロリストであるため、レインよりも厳重な警戒態勢が取られており、上層部がその3人を戦場に出すことを渋っていた為、出撃が遅れたものの、もうすぐで合流できると千冬は2人にいいながら、背後から迫ってくるファンネル4基をビームブーメランで落としながら、アマルガムへと迫った。
「はぁぁぁぁぁ!」
千冬はアマルガムにアロンダイトと雪片を振り下ろす。
アマルガムはそれを以前のように防ぎ、鍔迫り合いへと持ち込んだ。
「以前よりかはパワーは落ちてるが、あんたの機体と渡り会えない程低くは無いもんでな」
「あぁ、知っているさ。だが、今回は私1人ではない」
千冬が離れた瞬間、右から楯無、左からレインが攻めて来る。
アマルガムは楯無の蒼流旋とレインのエスコート・ブラッドをビームサーベルで押さえつける。
離れようにも、下手に動けば向こうの思う壷になる可能性が高い。そう思い、相手の次の行動を2人の切っ先を止めながら観察していると、予想通りと言うべきか。アロンダイトと雪片を前方に突き出し、こちらにイグニッションブーストで突進してくる千冬が居た。
「団体戦としてはハメ技として成り立つけど、つくづく、相手が悪かったな」
アマルガムの両膝の前方に突き出た突起物からビームサーベルを持ったサブアームが展開され、千冬の2振りの剣を止めた。
「なっ!隠し腕だと!?」
「大ッ正ッ解ッ!」
アマルガムはアロンダイトと雪片を足場にし、ビームサーベルで両側の攻撃を防ぎながら、後ろに跳び、距離を取った。
そしてファンネルがアマルガムの元へ集まり、収納された。
「ファンネルの性能も上々。でも、また増援が居るのは、ちと面倒くさいもんだな」
アマルガムはまるで分かりきっているかのように、振り向きざまにロングレンジ・フィン・ファンネルの大型ビームサーベルを振るう。
そして背後に迫り、大剣を振り下ろしたマドカの一撃を止めていた。
「もうちょい隠密とかしなきゃダメだろうよ。お前だって腐っても織斑千冬と同類なんだろ?ならもう少し撮れ高作ってくれよ」
「貴様の血をそれにしてやろうか?」
マドカの後ろから2つの影が高速で迫ってきていた。
スコールとオータムではない。マドカの新たなIS《黒騎士》に搭載された武装《ランスビット》だ。
「危っ───!」
マドカの大剣をいなし、ランスビットを回避しようとしたが、ランスビットの異次元の速さに加え、力づくで離れたことによって起きた体幹のブレでランスビットが脚を掠めた。
ランスビットの一撃はアマルガムの装甲に傷を付け、少しながらもダメージを確実に与えていた。
「なるほど、
「にわかには信じがたかったが、物理攻撃の無効化は本当だったらしいな」
ヴァリアブルフェイズシフト装甲。
物理攻撃であれば全てを無力化するという異次元の性能を誇っているものの、エネルギーやビーム兵器であれば通常と同じようにダメージが入る。
束はこれまでの戦闘データからその結論を導き出し、黒騎士には暮桜の武装データを参照に新たな武装を搭載していた。
「まぁ、いいさ。弱点が割られたところで、この現状で俺にまともなダメージ与えられるのは事実上、織斑千冬とマドカだけだ。その程度で俺に勝てるとでも?」
「安っぽい悪役のセリフだな。今押されていると言うのに」
事実そうだろう。
黒騎士は推定第4世代相当のスペック。暮桜に関しては第4世代のスペックすらも遥かに上回る物だ。そこに数的有利も合わされば、流石のイッチも押されていた。
「安っぽい悪役やってんでね、俺は!」
両手と両膝のビームサーベルを展開し、6人に迫る。
例え数的有利を取られていたとしても、単純な戦闘能力であればおそらくイッチが1位だった。
高い五感と反射神経、空間把握能力。その3つから成される高い判断能力とリアルタイムの戦力分析能力。
たかが数的有利で倒せるほど、甘くは無い。
「チッ!ビットってこんなウザイもんなんだなッ!」
飛び交うランスビット。それだけならまだ良いものの、その後ろに千冬やアリーシャが隠れ、ランスビットが接近したと同時に奇襲を仕掛けるという戦法に手を煩わせ、苛立っていた。
「だが、こっちにも奥の手があんだよ!」
アマルガムがそう叫んだ瞬間、アマルガムから紫色のオーラが溢れ出す。
それと同時にイグニッション・ブーストで飛び出した。その速度は先程のものとは比にならない程の速度で、楯無はビームサーベルで斬り落とし、フォルテとレインをロングレンジ・フィン・ファンネルの大型ビームサーベルで斬り落とした。
「吹き飛べッ!」
アマルガムはロングレンジ・フィン・ファンネルからビーム砲を放てば、地面すらも溶解し、抉った。
目に見えてわかるほどの出力上昇。
千冬はそれをEXAMシステムの類だと勘付いた。
「よく聴け。あれは機体性能を底上げするシステムだ。そう長くない時間経過で強制的に解除される。そしてアイツの体力もかなり消耗するはずだ。そこを狙え」
そう全員に伝え、再び戦闘を続行した。
今度は距離を取りながらヒットアンドアウェイで少しずつダメージを取っていく方針に変え、戦う。
「チッ!ちょこまかちょこまかとッ!」
先程の舐めたような態度とは打って変わって、苛立ちを隠せない様子でロングレンジ・フィン・ファンネルの大型ビームサーベルを振り回す。
「そんな攻撃、当たるか!」
千冬はEXAMシステムを起動し、アマルガムに斬り掛かる。
アマルガムはそれに反応し、大型ビームサーベルで防ぐ。
しかし、アマルガムの背後にはマドカがいた。
「落ちろッ!」
マドカは高出力エネルギー収束火線砲《ケラウノス》を構え、アマルガムの背部に撃った。
アマルガムからは火花が飛び散り、空中でフラフラとしていた。
「馬鹿な……ここで負けるのか……?!」
掠れた声でアマルガムはそう言う。
アマルガムが纏っていた紫色のオーラも徐々に消えていき、皆が勝ちを確信し、最後の一撃を叩き込もうとした。
「これで終わりだ!」
「くそっ!こんな事が有り得るのか!?俺はまだ!───と言うとでも思ったか?馬鹿共が」
その瞬間、3人の武器の出力が急激に低下し、攻撃が無理やり中断された。
「こんなの所詮演技さ。最初からこうなるように手を抜いていた事を、さも己が実力のように喜べるのはつくづく羨ましいくらいだ。だが、そんな茶番劇もここで閉幕だ」
アマルガムから紫色のオーラが勢いよく溢れ出し、3人を覆い包んだ。それと同時に、3人の機体がその場で鈍化し、硬直した。まるで何かに無理やり押さえつけられているかのように。
「見せてやろう。このグロリアナの本当の力を───《白のグリモア》を」
勝利を掴んだと思った矢先に知らされた事実。
3人は唖然としていた。目の前に確かにある真実に。自らが浸っていた幻想に等しき空想が打ちひしがれる瞬間に。
イッチの名前いる?
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いるに決まってんだろ!
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いるわけねぇだろ!
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どっちでもいいだろ!