匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

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11 旧市街へ

イト「……さい。……先生。」

 

“う〜ん。あと5分。”

 

イト「……置いていきましょうか。」

 

“待って待って待って!”

 

先生は聖堂教会でイトに起こされた。

 

イト「何やってるんですか先生。三時間ほど寝たら、オドン教会に彼らの様子を見に行くと言ったのはあなたでしょう?もう三十分もオーバーです。」

 

“ごめん。夢見てた。”

 

“そうだ。イトは弔ルマについて何か知ってる?”

 

イト「…先生はその言葉をどこで?」

 

“…夢の中で。”

 

イト「そうですか。そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。彼女は狩人の中で伝説的な存在なのです。」

 

“そうなの?” 

 

イト「彼女は、かつてヤーナムで医療教会の開祖療図レン、その師有礼ムイらとともに、最初の狩りを行ったとされています。」

 

“「されている」っていうのは?”

 

イト「…彼女は最終的に医療教会と袂を分かち、その記録は抹消されました。今では、夢の中で狩人に助言しているとか。かく言う私も、夢の中で彼女に会ったことがあるんですよ。」

 

“イトも?”

 

イト「このことはユリエには内緒にしておいてください。私個人は彼女に特別な思い入れはありませんが、医療教会は彼女を危険人物と見ていますから。」

 

“イトは何を助言されたの?”

 

イト「…我が師、露下リウの仇について、ですよ。」

 

“…。”

 

イト「…さぁ、そろそろ行きましょうか。」

 

イトは話を逸らした。先生はそれを分かっていたが、追求はしなかった。

 

“そうだね。行こうか。”

 

 

 

 

 

 

 

先生とイトは、オドン教会の前にたどり着いた。

 

イト「…!先生、下がっていてください。」

 

イリン「…別に何もしないよ。私たちにとっても、この夜は終わらせたいからね。」

 

コイ「………。」

 

教会の前には、羽鳥イリンと神音コイがいた。

 

“…もう傷はいいの?”

 

コイ「…あぁ、お陰様でな。妹はまだ意識が戻らんが、じき回復するだろう。」

 

“良かった。心配してたんだ。”

 

コイの目が鋭くなる。

 

コイ「良かった…だと?そもそも貴様ら医療協会が街を封鎖しなければ……!」

 

イリン「よしな。さっきも言っただろ。こいつは利用されているだけだ。」

 

コイ「…フン。」

 

イト「お二人とも、お久しぶりですね。」

 

“知り合いなの?”

 

イリン「あぁ。こいつはもともと野良の狩人でね。師匠を見つけるまでは、私たちと行動してたんだよ。」

 

イト「ええ。色々とお世話になりました。」

 

イリン「それで先生、アンタは…

医療教会をどこまで信じている?」

 

“どこまでって…私は先生だから、できる限り生徒のことは信じるよ。”

 

イリン「…ハァ、アンタとんだ馬鹿だね。

その感じ、医療協会のやってきたことを知らないんだろ?」

 

“?”

 

イリン「いいさ。見せてやる。ついてきな。イト、アンタはここを獣から守ってな。」

 

イト「分かりました。」

 

“その前に、避難してる人達に会ってきてもいいかな。”

 

イリン「…分かった。外で待ってるよ。」

 

 

 

 

リリ「あっ!先生!」

 

“リリ!元気そうだね!”

 

リリ「うん!でも、お姉ちゃんはまだ寝たままなの。」

 

先生が目をやると、老婆の横にラオが寝かせられていた。

 

老婆「……何見てるんだい?」

 

老婆に言われ、先生は目を逸らす。

老婆「言っとくがね、いくら避難民を集めたって、私はだまされないからね!」

 

男「その通りだ!なんで俺がこんなところに、、」

 

先生が目をやると、見知らぬロボット住民がいた。新しい避難民だろう。

 

男「こんな奴らと俺がなぜ一緒に、、」

 

どうやらかなり疑心暗鬼な性格らしい。

 

アンナ「あなたが先生?私はアンナ。よろしくね。」

 

先生は見知らぬ生徒に話しかけられた。

 

“私は先生だよ。よろしく。”

 

赤ローブ「あぁ、先生、アンタのおかげで多くの人が避難してきたよ。ありがとう。」

 

“ありがとう。何か困ったことはない?”

 

赤ローブ「!俺のことを心配してくれるのかい?アンタは優しいね……ヒヒッ。俺は大丈夫さ。」

 

“わかった。私はそろそろ行くよ。”

 

リリ「先生どっか行くの?いってらっしゃーい!」

 

“行ってきます!”

 

 

 

 

イリン「終わったかい?じゃあ行くよ。」

 

コイ「…。」

 

“そういえば、どこに行くの?”

 

イリン「これから私たちが行くのは…

 

 

焼き捨てられた街、旧市街さ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────

慈悲の刃

狩人狩り羽鳥イリンが使用する、特別な「仕掛け武器」

最も古い武器の1つ

仕掛けにより2枚に分かれる、その歪んだ刃には

星に由来する希少な隕鉄が用いられ

ステップなど、高速にのった攻撃で真価を発揮する

33話ラストの選択肢

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