リン「皆さん、集まって下さりありがとうございます。」
その日、連邦生徒会には、各校の代表が集まった。
マコト「御託はいい。要件は例の件だろう?」
リン「…皆様も知っている通り、先生が行方不明になりました。」
周りがざわつく。当然だ。先生はこれまで多くの事件を解決し、このキヴォトスの崩壊の危機をも防いだ、ある意味英雄的存在だ。そんな人物が行方不明ともなれば、混乱も起こるだろう。
ユウカ「…やっぱりそうなんですか…行先は、ヤーナム医療学院、なんですよね?」
リン「…はい。3日前、先生の下にヤーナムの生徒会、医療教会を名乗る者から手紙が届きました。それがその全文です。」
リンは手紙のコピーを見せる。
アヤネ「…ちょっと待ってください!この手紙、どう考えても怪しいですよ!そんなところに先生を一人で…!?」
リン「…もちろん私たち生徒会も、護衛を付けていました。しかし…
ヤーナムに先生が入った瞬間、謎の壁に阻まれ、追跡が不可能になりました。」
アヤネ「壁?」
リンは画像を表示する。その画像では、ヤーナム自治区すべてが濃い霧に覆われていた。
リン「この壁は今のところ、いかなる攻撃も受け付けておりません。また、材質も、誰が作ったのかも不明です。」
ヒナ「…誰が作ったかははっきりしているんじゃない?」
リン「というと?」
ヒナ「夢の声よ。『ヤーナムに近づくな』って声の。」
『ヤーナムに近づくな』、その声は先生が行方不明になったとほぼ同時期に、キヴォトス各地の生徒が夢で聞いたと噂になっていた。
セイア(やはり私以外にも見た人がいるのか?)
リン「なるほど、言われてみれば。私もその夢は見ましたが、『ヤーナムに近づくな』という声が聞こえてきたのみで、他は何も……。何か他に見た人はいますか?」
セイアのみが手を挙げた。
セイアは夢で見た全てを話した。謎の女、ヤーナムらしき街、夢の声の主。
リン「なるほど、、。その女、仮にMs.ヤーナムとしますが、彼女が夢の声の主である可能性が高そうですね。」
ユウカ「ちょっと待ってちょうだい。仮にその夢のヤーナムが真実なら、先生も危ないんじゃ?」
再び生徒がざわつく。
リン「…ええ、そうですね。そのためにも、迅速な作戦が必要です。どうか、多くの意見をお願いします。」
ヒナ「バリアを超火力で破壊するのは?」
リン「却下。仮に壊せたとして、先生もいる以上、負傷する危険があります。」
ノア「地下から行くのはどうですか?」
リン「すでに検証しましたが、地下にも壁ができているようです。」
ナギサ「超音波などで中を調べられませんか?」
リン「あの壁は、あのような見た目でありながら、どのような性能の機械でも中の様子を確認できません。まるで何かに拒絶されているように。」
リン「完全に手詰まりですね、、。」
??「お困りのようですね!」
声が響く。
ヒマリ「この超天才病弱美少女ハッカーの出番ですね!」
ドアが勢いよく開き、そこからヒマリが入ってきた。
ユウカ「ちょっと!来ないと思ってたらどこにいたの!?」
ヒマリ「ヒーローは遅れてくるもの、ですよ。久し振りですね、リンさん。」
リン「はあ…お久しぶりですね。それで、遅れてきたということは、何か発見があったのですか?」
ヒマリ「ええ、それはもちろん。聞いてください。あの壁の正体はズバリ!」
リン「ズバリ?」
ヒマリ「夢、ですよ。」
一同「「夢?」」
ヒマリ「ええ。あの壁は例のMs.ヤーナムが夢の中に現れたのと同時期に現れました。これは何か関係があると思うのが自然でしょう?
そのために、可愛い後輩たちに壁の近くで寝てもらいました。するとなんと!3人共が同じ夢をみたのです!」
リン「その夢の内容とは?」
ヒマリ「ヤーナム自治区の中の様子ですよ。しかも、3人は先生を見ました。遠くからですがね。」
リン「!つまり彼女たちが見たのは、行方不明になっている先生?」
ヒマリ「ええ、おそらくそうでしょう。しかし、彼女らは先生を見た瞬間、急に目が覚めてしまいました。おそらくMs.ヤーナムに感づかれたのでしょう。」
リン「そうですか…。やっとヤーナムに入る手段が見つかったと思ったのですが…。」
ヒマリ「そこでこれです!『エンジニア部製睡眠くん改』!この製品は、必ず規定時間まで睡眠を取らせるというものです!3つあるので、三人はいけます。」
ユウカ「ちょっと待ってちょうだい。そのアイテムは開発が禁止されたはずでしょう?」
ヒマリ「…ええ。脳波を操って強制睡眠させる装置ですからね。」
ユウカ「だったら…!」
リン「…いえ、これはチャンスです。時間が経てば立つほど、先生の生命の危険は大きくなる。」
ユウカ「でも…!」
リン「もちろん危険はあります。しかし…」
マコト「私は賛成だ。先生を救い出すのは、早いほうがいい。」
ナギサ「トリニティも賛成です。皆さんが見た夢についても気になりますし。」
ユウカ「……分かりました。でも!安全は確保してくださいね!」
ヒマリ「分かっていますよ。」
リン「では学園の皆さんは、代表となる生徒を連れてここに集合し、ヤーナム自治区に向かいます。
三名の生徒は壁の前で装置を使い侵入し、先生と合流。事件を迅速に解決し、先生を救出します。作戦開始は今日の21時、皆様、よろしくお願いします。」
33話ラストの選択肢
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