匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

17 / 35
17 蜘蛛狩り、赤き月

ユリエ「先生、下がっていて下さい。」

 

ユリエは先生の前に出ると、その剣に炎を纏わせた。

 

ユリエ「では、行きますよ!」

 

ユリエの剣がロマに突き刺さる。

 

ロマ「……!?」

 

ロマの周りに大量の蜘蛛が現れる。

 

ユリエ「なるほど、眷属ですか。しかしこの程度!」

 

ユリエは剣を鞘に差し込み大剣にし、蜘蛛たちを薙ぎ払った。

 

“うわっ!”

 

ユリエ「…先生!?」

 

先生に蜘蛛が襲いかかる。しかしそれは、アロナによって防がれた。

 

“ありがとうアロナ!”

 

アロナ「どういたしましてです先生!」

 

ユリエ「よく分かりませんが、無事ならばいいです。では、眷属も倒したことですし、本体に掛かりましょう。」

 

ユリエはロマに剣を振るう。ロマには眷属たちのように跳び回る事もできず、その攻撃を受け続けていた。

 

 

ロマ「!!!」

 

瞬間、ロマが姿を消した。

 

“一体なにが!?”

 

湖を光が照らす。

 

“あれ、は…?”

 

それはまさしく、『隕石』だった。

 

 

 

ユリエ「先生伏せて!」

ユリエは懐から一匹のナメクジを取り出すと、虚空から触手を放った。その触手は、こちらに来た隕石を弾いていく。

 

“なにが起こってるの!?”

 

先生は伏せていたのでなにが起こっているのか分からなかった。次第に、光は薄れ、周りが見えるようになる。

 

ロマ「、、!」

 

ユリエ「どうやらあれが最後のようですね!」

 

ユリエはロマに近づくと、その剣を首に突き刺す。

 

ロマ「!!?!」

 

ユリエ「これで、終わりです!」

 

ロマの首は切り落とされた。

 

“終わった…?”

直後、先生は気づく。

 

 

 

 

 

 

 

それはまさしく『異常』だった。空が青い。そしてそれ以上に不気味なのは、月が血のように赤かったことだ。

 

ユリエ「驚きましたか?これがメンシスの隠していた真実です。しかしこれで、奴らの本拠地に攻め入ることができます。」

 

“それはどこ?”

 

ユリエ「隠し街ヤハグル。その悪夢の中に、奴らはいます。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同刻、隠し街ヤハグル

 

有賀エドは、聖歌隊がメンシスに送ったスパイである。

 

エド「赤い月…ユリエのやつはやったみたいだね。じゃあこっちも、露払いといこうか。」

 

エドはヤハグルの広場に入る。

 

 

鐘の音。見るとメンシス学派の者だろう。

 

エド「鐘…?…っ!まさか!?」

 

エドは自らの銃で鐘を持つ者たちを気絶させる。

しかし、それは遅かった。

 

 

 

 

 

死体の山。それを形容するとすれば、そのような表現しか無かった。その死体の山、いや死体の化け物は、エドに牙を向く。

 

エド「噂には聞いていたが、実在したとはね。メンシスの作り出した失敗作の再誕者。いいさ、相手になってやる。」

 

エドは自らの武器、ルドの聖剣を抜き放った。

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

発火ヤスリ

これを擦ることで、武器に炎を纏わせる特製のヤスリ

現在医療教会が使用している狩道具の1つ

 

かつての旧市街の惨劇でそうであったように

病の浄化の偏見もあり、獣狩りに炎はつきものである

 

だからだろうか、ある種の獣は病的に炎を恐れるという

火を持って焼き切る。それが正しい方法だと、

人々は思っていたのだ。

 

焼かれる者の心など知らず。

33話ラストの選択肢

  • 1
  • 2
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。