先生とユリエはビルゲンワースを脱出し、ヤハグルに向かった。
隠し街ヤハグル
“ここがメンシスの拠点?”
「ええ。しかし妙ですね。」
“妙?”
「ここで協力者と合流する予定だったのですが、、」
“見張りもいないし、先に行ったんじゃ…”
「そうかもしれませんね。では、先に進みましょうか。」
ユリエは先生の言葉に同意し、先に進む。
道の端には、メンシスであろう生徒が何人も気絶している。
「このやり方は、エドちゃんですね。」
“エドちゃん?”
「ええ。有賀エド。実力こそ私には及びませんが、なかなか優秀な私の後輩です。」
「もうすぐ最深部……っ!?」
街の先から鉄が擦れるような音が響く。
それは、誰かが交戦する音だった。
「先生!急ぎましょう!誰かが戦っています!」
広場についた先生たちが見たのは、見るも悍ましい死体の化け物と、一人の生徒が戦っている様子だった。
「エドちゃん!」
死体の化け物は、ユリエの方を向く。
「よそ見を……するなぁ!」
エドは化け物の背中に飛び乗り、剣を突き刺す。
「うおあぁぁぁぁ!!」
そのまま剣を力任せに動かした。
堪らず化け物は一度体を上に向けたあと、力なく倒れ伏す。
死体の化け物は活動を停止した。しかし、
「エドちゃん!?」
エドは倒れ込む。よく見ると、その体は多くの傷がある。
“アロナ、どうにかならない!?”
「無理です!このレベルでは、もうどうしようも…。」
「血の医療なら…先生、先に行っていて下さい。」
“でも…!”
「大丈夫です。私が何とかします。だから先生はこの先の小部屋で待っていてください。」
“………分かった。待ってるよ!”
「…無理だね。心臓をやられている。いくら血の医療と言ったって、その血が回らなければ効果がない。」
「ええ。それはよく分かっています。」
「なるほどあれが先生か。なかなか、、」
「ええ。神秘の箱を持ち、上位者に愛されるもの。…この夜の行く末を、あなたにも見てもらいたかった。」
「泣かないで、ユリエ。私は眠るだけさ…少し……ね…」
「…ええ、エドちゃん。いえ、有賀エド。あなたの行く末に、血の加護がありますように。」
返答は、無かった。
ユリエが小部屋に入ってくる。
“ユリエ!あの子は…?”
「大丈夫ですよ先生。もう峠は越えました。もう今は自分の手で教会に帰れるでしょう。」
“良かった…。”
落ち着いた先生は辺りを見渡すと、暗くて今までは見えなかったが、檻をかぶった生徒が座っている。
ヘイローがないので、死んでいるのかと思ったが、ただ寝ているだけのようだ。
「彼女がメンシス学派のトップ、檻冠ミコです。」
“それで、これからどうするの?”
「これから私たちは、彼女の夢の中に行きます。」
“夢?”
「ええ。彼女は夢の中で、儀式を行っている。」
“それを阻止するんだね。どうやって行くの?”
「夢の中に行く方法は1つしかないでしょう?」
“もしかして…”
「眠るんですよ。」
先生とユリエは川の字になって横になった。
“こんなのでいいの?”
「ええ。集中してください。私たちは今から眠るんですから。」
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石ころ
ヤーナム自治区のあちこちに転がる、まるい石ころ
適当に投げつけることができる
それ以上のことはない
33話ラストの選択肢
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1
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2