先生の意識は微睡み、そして夢の中に溶けていく。次に先生が目を覚ましたとき、そこは、見知らぬ場所だった。
「目が覚めたようですね。」
“ユリエ!ここがメンシスの本拠地なの?”
「ええ。おそらくその筈です。恐らくこの建物の中に、奴がいます。」
先生とユリエは、建物の中に入った。
“ぎゃー!!でかい蜘蛛!”
「ハァッ!」
“顔が犬になった鳥!”
「ソリャ!」
“大きい巨人!”
「ヨイショォ!」
「先生、さすがに驚きすぎです。」
“うぅ、ごめん。”
「まぁ、気持ちは分かります。ここは夢の世界。どんな化け物が出てきても不思議ではありません。」
先生とユリエが話していると、金網の橋にたどり着く。
「先生、止まってください。
この気配、この奥に奴がいます。」
“じゃあ、早く儀式を終わらせないとね。”
「えぇ。では、行きましょう!」
「ああ、ゴース、あるいはゴスム…
我らの祈りが聞こえぬか…
けれど、我らは夢を諦めぬ!
何者も、我らを捕え、止められぬのだ!
Ah hah hah hah ha! Ah hah hah hah hah hah hah ha!」
「檻冠ミコ…!」
高笑いをしていた生徒はユリエの声を聞くと動きを止め、こちらを振り返る。
頭には、なぜか檻がはめられている。
「?聖歌隊に……大人?奇妙な取り合わせだ……」
「あなたの儀式を止めさせてもらいます。」
「止める!?止めると!?それはさせられない。この儀式は、人の進化、愚かの克服のため必要なのだから!」
“君がミコ?”
先生は尋ねる。
「あぁ……そこのあなたも分かるだろう?人の進化のため、私たちは先に進まなくてはならない!」
「もはや話は通じません、ね!」
ユリエはミコに急接近する。しかし…
「おお、聖歌隊に睨まれては敵わない!ここは逃げさせて貰う!」
ミコは後ろを振り返り、全速力で逃げ出した。
「できるとでも!?」
ユリエはミコを斬りつける。しかし、その攻撃は当たらない。
「ッ!先生、後ろから回り込んでください!追い込みます!」
“分かった!”
「待ちなさい!」
「Ah hah hah hah ha! 」
“行かせないよ!”
「大人と聖歌隊に追われるとは!まさに数奇だ!」
「もらった!」
ユリエはミコに蹴りを入れ、近くの小部屋に吹き飛ばした。
「追い詰めましたよ。」
「おお、痛い痛い。死んでしまったらどうする!」
「そしたらラッキーですよ!!」
ユリエは仕込み杖を展開し、鞭を振るう。
しかしそれは、虚空から現れた触手によって防がれる。
「『先触れ』!?」
「私も使えて当然だろう?メンシスと聖歌隊は元を同じとするのだから!」
“どういうこと!?”
「おや、知らなかったのかい?メンシスは聖歌隊と同じく医療教会の組織の一つだよ。」
「隙あり!」
ミコが喋っている隙を狙って、ユリエが攻撃を入れる。
「ぐぅっ!」
ミコは倒れ伏した。
“どういうこと?”
「…メンシスはもともと、私たち医療教会の仲間でした。しかし、ある遺物を持ち出し、異端となったのです。」
“その遺物って?”
「それは…っつ!?」
ユリエは気づく。ミコの身体が無くなっている。
『おぉ、majestic!夢の中でも先生とは!
けれど、けれどね。
悪夢は巡り、そして終わらないものだろう!』
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メンシスの檻
隠し街を主宰する「メンシス学派」
その奇妙なやり方を象徴する六角柱の鉄檻
この檻は意志を律し、また俗世に対する客観を得る装置であり
同時に、夢の上位者と交信するための触覚でもある。
そして、これは実際に、彼らを望む悪夢に導いたのだ。
厄介払いとは知る由もないが。
33話ラストの選択肢
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1
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2