匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

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19 悪夢の主、檻冠ミコ

先生の意識は微睡み、そして夢の中に溶けていく。次に先生が目を覚ましたとき、そこは、見知らぬ場所だった。

 

ユリエ「目が覚めたようですね。」

 

“ユリエ!ここがメンシスの本拠地なの?”

 

ユリエ「ええ。おそらくその筈です。恐らくこの建物の中に、奴がいます。」

 

先生とユリエは、建物の中に入った。

 

 

 

“ぎゃー!!でかい蜘蛛!”

ユリエ「ハァッ!」

“顔が犬になった鳥!”

ユリエ「ソリャ!」

“大きい巨人!”

ユリエ「ヨイショォ!」

 

 

 

 

ユリエ「先生、さすがに驚きすぎです。」

 

“うぅ、ごめん。”

 

ユリエ「まぁ、気持ちは分かります。ここは夢の世界。どんな化け物が出てきても不思議ではありません。」

 

先生とユリエが話していると、金網の橋にたどり着く。

 

ユリエ「この気配、この奥に奴がいます。」

 

“じゃあ、早く儀式を終わらせないとね。”

 

ユリエ「えぇ。では、行きましょう!」

 

ミコ「ああ、ゴース、あるいはゴスム…

我らの祈りが聞こえぬか…

けれど、我らは夢を諦めぬ!

何者も、我らを捕え、止められぬのだ!

Ah hah hah hah ha! Ah hah hah hah hah hah hah ha!」

 

 

 

 

 

ユリエ「檻冠ミコ…!」

 

ミコ「?聖歌隊に……大人?奇妙な取り合わせだ……」

 

ユリエ「あなたの儀式を止めさせてもらいます。」

 

ミコ「止める!?止めると!?それはさせられない。この儀式は、人の進化、愚かの克服のため必要なのだから!」

 

“君がミコ?”

 

ミコ「あぁそこのあなたも分かるだろう?人の進化のため、私たちは先に進まなくてはならない!」

 

ユリエ「もはや話は通じません、ね!」

 

ユリエはミコに急接近する。しかし…

 

ミコ「おお、聖歌隊に睨まれては敵わない!ここは逃げさせて貰う!」

 

ユリエ「できるとでも!?」

 

ユリエはミコを斬りつける。しかし、その攻撃は当たらなかった。

 

ユリエ「ッチ!先生、後ろから回り込んでください!追い込みます!」

 

“分かった!”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユリエ「待ちなさい!」

 

ミコ「Ah hah hah hah ha! 」

 

“行かせないよ!”

 

ミコ「大人と聖歌隊に追われるとは!まさに数奇だ!」

 

ユリエ「もらった!」

 

ユリエはミコに蹴りを入れ、近くの小部屋に吹き飛ばした。

 

ユリエ「追い詰めましたよ。」

 

ミコ「おお、痛い痛い。死んでしまったらどうする!」

 

ユリエ「そしたらラッキーですよ!!」

 

ユリエは仕込み杖を展開し、鞭を振るう。

しかしそれは、虚空から現れた触手によって防がれる。

ユリエ「『先触れ』!」

 

ミコ「私も使えて当然だろう?メンシスと聖歌隊は元を同じとするのだから!」

 

“どういうこと?”

 

ミコ「おや、知らなかったのかい?メンシスは聖歌隊と同じく医療教会の組織の一つだよ。」

 

ユリエ「隙あり!」

 

ミコが喋っている隙を狙って、ユリエが攻撃を入れる。

 

ミコ「ぐぅっ!」

 

ミコは倒れた。

 

“どういうこと?”

 

ユリエ「…メンシスはもともと、私たち医療教会の仲間でした。しかし、ある遺物を持ち出し、異端となったのです。」

 

“その遺物って?”

 

ユリエ「それは…っつ!?」

 

ユリエは気づく。ミコの身体が無くなっている。

 

ミコ『おぉ、majestic!夢の中でも先生とは!

けれど、けれどね。

悪夢は巡り、そして終わらないものだろう!』

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────

メンシスの檻

隠し街を主宰する「メンシス学派」

その奇妙なやり方を象徴する六角柱の鉄檻

この檻は意志を律し、また俗世に対する客観を得る装置であり

同時に、夢の上位者と交信するための触覚でもある。

 

そして、これは実際に、彼らを望む悪夢に導いたのだ。

厄介払いとは知る由もないが。

 

33話ラストの選択肢

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