匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

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20 聖歌隊、そして悪夢の始まり

ユリエ「一体どこへ!?」

 

ユリエが振り返ると、今まで無かった階段が作られていた。

 

“これは?”

 

ユリエ「ここは奴の夢です。何があってもおかしくありません。」

 

階段は上に続いている。取りあえず先生とユリエは上に進むことにした。

 

 

 

 

 

階段を登ると、ミコが立っていた。

 

ユリエ「追い詰めましたよ!」

 

“っつ!ユリエ!危ない!”

 

先生の叫びは、一歩遅かった。ユリエと先生は、鉄格子で分断されてしまった。

 

ユリエ「分断、ですか。」

 

ミコ「あぁ。君も一対一の方が良いだろう?」

 

ユリエ「そうです、ね!」

 

ユリエは仕込み杖の鞭でミコの両手を斬りつけた。

 

ミコ「ぐっ!!」

 

その手では、物を持つことなどできないだろう。ユリエ「これで先触れは使えませんね。」

 

ミコ「それはどうかな?」

 

ミコはズタズタになった手で無理やり懐のナメクジを持ち、両手を上に掲げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

本来、ミコは呼びかけで攻撃するつもりだった。しかし、この場に先生がいたことによって、呼びかけは成功してしまった。

 

ミコ「あ、あぁ、あぁぁぁぁぁ!そういうことだったのか!上位者とは!このヤーナムは!すばらしい!majestic!majestic!majestic!」

 

ユリエ「隙ありです!」

 

“待って!殺しちゃ…!!”

 

ユリエは、ミコの腹に、変形した仕込み杖を突き刺す。それはすぐに、ミコの内臓をズタズタに破壊する。

 

ミコ「ギャアァァァァァァ!ああ、これが目覚め、全て忘れてしまうのか、、、」

 

ミコラーシュは、完全に消滅した。

 

 

 

ユリエ「…。」

 

“ユリエ…。”

 

ユリエ「心配しなくても大丈夫ですよ先生。彼女は夢の中で死んだだけです。現実ですぐに目覚めますよ。」

 

“それは…良かったけど…これで終わったの?”

 

ユリエ「……ええ。後は奴らが盗んだ儀式の触媒を回収すれば終わりです。」

 

“結局それってなんなの?”

 

ユリエ「見れば分かります。さぁ、行きましょうか。」

 

先生とユリエは、屋上に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上には、謎の乳母車があった。ユリエは、その中身を取り出す。

 

“それは?”

 

ユリエ「心臓です。このヤーナムに最初に訪れた上位者、ゴースの胎児。その心臓。」

 

ユリエの纏う雰囲気が変わる。

 

ユリエ「先生、お疲れ様でした。これであなたの『先生』としての役目は終わりです。」

 

“……どういうこと?”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

銃声。それは、ユリエの放ったものだった。

 

“なん、で?”

 

先生は困惑する。いつもならアロナが防ぐはずだが、それがない。

 

ユリエ「さようなら、先生。あなたに血の加護がありますように。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??「あれ?もう終わってしまいましたか?」

 

ユリエ「遅いですよニセ。いや、今は夜瀬フカと呼ぶべきですか?」

 

ニセ「いいですよニセで。姉はメンシスに付き、聖歌隊を裏切った。その名が忘れられるのが、相応しい罰です。」

 

ユリエ「現実の先生から、神秘の箱を離してくれて助かりました。この後、あなたは先生の肉体を診療所に運んでおいて下さい。」

 

ニセ「分かりました。先輩はどうするんですか?」

 

ユリエ「私はこれから上層に向かい、儀式の準備を行います。あぁ、今から楽しみですね。」

 

 

ユリエ「空にある宇宙、それは人類にとって、福音となるのでしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

─────────────────

胎児の心臓

かつてヤーナム自治区に到来した上位者ゴース、その胎児の心臓。

採取から時間が経っているのにも関わらず、動き続け、血を放出している。

 

医療教会、聖歌隊の一員は思った。

「この血を人に移植すれば、彼らの座に到れるのでは?」

33話ラストの選択肢

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