匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

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22 連盟の長

矢に貫かれた狩人は倒れ、その死体は消え去った。

 

“これは…?”

 

ツヤ「言っただろう。ここは記憶の悪夢。こいつも、誰かの忘れた狩人なのさ。さあ、いくぞ。」

 

“どこに?”

 

ツヤ「まずは俺の仲間に会う。その後に、先に進む。」

 

 

 

 

 

 

 

先生とツヤは、先に進んだ。

 

“ここは、聖堂教会!?”

 

??「ほう?珍しいな。貴様が人を連れてくるとは。」

 

ツヤ「久し振りだな。紹介しよう先生、こいつは名連ルル。かつて存在した、連盟の長だ。」

 

“よろしく。私は先生だよ。”

 

ルル「ああ。先生、アンタも連盟に協力しないか?」

 

“連盟?”

 

ルル「連盟とは、狩りの夜に轟く汚物すべてを、根絶やしにするための協約さ。

お前も、気持ちは同じだろう?穢れた獣、気色悪いナメクジ、頭のイカれた医療者、みんなうんざりじゃあないか。だからこそ、殺しつくす。連盟の狩人が、お前に協力するだろう。

どうだ?お前も、我ら連盟の仲間にならないか?」

 

“それは……やめておこうかな。”

 

ルル「そうか、無理強いはすまい。だが、いつか貴様も分かる。全ての虫を根絶やしにしなければならぬことを。」

 

“そ、そっか。ところでここは?”

 

ルルの話をよそに、先生はツヤに聞いた。

 

ツヤ「ここは忘れられた教会。ある一人の生徒の、いわば墓標さ。」

 

“その生徒ってのは…?”

 

ツヤ「あの奥の獣が見えるか?」

 

 

 

 

先生は奥を見た。すると、炎を纏った巨大な獣が椅子に倒れ込んでいる。

 

 

ツヤ「あれが医療教会の祖、療図レンの成れの果てさ。

…気にする必要はない。もうアレに人としての魂など、残っていないのだから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルル「それで、どこに行くんだ?」

 

ツヤ「先生は、ヤーナムの真実を知りたいようだ。だから、始まりの地に連れて行く。」

 

ルル「始まりの地?ほう、それは面白そうだ。私も同行しよう。何より、まだ潰していない虫がいるからな。」

 

ツヤ「先生、行くぞ。」

 

“……う、うん。”

 

 

 

 

 

先に進んだ先生が見たのは、血の川だった。

 

“こ、これは?”

 

ルル「酷いものだろう?」

 

ルルは近くに来た獣を狩りつつ言った。

 

ルル「この世界は汚れ、そして素晴らしい。どこもかしこも虫ばかりだ。まるで我らの使命のようだな。」

 

“……?”

 

ツヤ「気にする必要はない。彼女の言うことは、先生には理解できないだろう。それよりも、あそこだ。」

 

ツヤは川の先を指さす。そこからは、血が流れていた。

 

“…あそこに何があるの?”

 

ツヤ「ある、というよりかはいると言った方が良いだろう。あそこには、この血の川を作った元凶がいる。」

 

“それは一体?”

 

 

 

 

 

ツヤ「かつて、療図レンの下で力を振るった英雄。『月光のルド』だ。」

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────

回転ノコギリ

かつて「火薬庫」と呼ばれた狩人の手になる異形の「仕掛け武器」

古い狩人、獣喰らいのルルの得物としても知られている

 

通常は、獣を殴り倒す槌鉾の類であるが

その真価は追加部の回転ノコギリにある

 

辺縁にノコギリの刃を配した円盤を、複数重ねたそれは

機構により高速で回転し、獣皮と肉を細切れに削り取っていく

33話ラストの選択肢

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