先生は走った。どこまでか分からぬほど。
“……ここは?”
先生は洞窟の出口にたどり着いた。そこでは多くの生徒、住民たちが同じ方向に祈っていた。反応がないことから、これは誰かの記憶なのだろう。
“この先に何が……?”
洞窟を出た先生が見たのは、巨大な『ナニカ』の死体と、見覚えのある生徒だった。
ルマ「待っていたよ。先生。」
“……ルマ?どうしてここに……”
ルマ「先生、貴方はこの悪夢で、ヤーナムについて知ることができたか?」
“……一つ、聞きたいことがある。”
ルマ「何かね?」
“…ユリエたちがここまでした理由は何?”
ルマ「あぁ。それはこれだよ。」
ルマは死体に目を向ける。
ルマ「上位者ゴース。何故かキヴォトスに降臨したこいつは、
この漁村に降臨し、漁村の人々と共存していた。」
“それが……どうして?”
ルマ「探したのさ。脳の中の瞳を。ゴースに与えられたのではないか、という理由で。
そして、漁村の人々の脳からは、海水が発見された。」
“海水?”
ルマ「あぁ。愚かなことに聖歌隊、メンシス学派は、それを参考に、恐るべき実験を行った。」
“まさか…。”
ルマ「君も見ただろう?頭の肥大化した人々を。あれは上位者と交信するため、脳に海水を注がれた人々なのだ。」
“そんなことで……?"
ルマ「……そうだ。そんなことでなのだ。
ともかくその罪悪感から、レン、ルドは獣となり、
マリアは実験棟の守護者となった。そして私は、
この現実をキヴォトスから隔離するため、全てを悪夢に閉じ込めた。」
“ルマ、君は一体……?”
ルマ「…先生。貴方は失敗した。だが、この悪夢を、恐ろしい現実を、否定したいと望むか?」
“…うん。やっぱり色々あったけど…。”
“私は先生だ。”
“生徒を助けたいし、間違ってるなら正すべきだと思う。”
ルマ「…全てを元に戻す方法が、一つある。」
“それは?”
ルマ「まず、聖歌隊の儀式を止めろ。そして、その後に……
その手で、私を殺してくれ。」
先生は、そこで悪夢から目覚めた。
“ここは……?”
先生は目を覚ます。どうやらここは診療所のようだ。
“現実に帰って来たんだ……あれ!?”
先生は気づく。自らの体が診療台に括り付けられている。
フカ?「…先生。目覚めてしまったのね。」
“…フカ?いや……君は誰?”
フカ?「…なぜ分かったの?」
“だってヘイローが……”
先生はその目で理解した。目の前にいる生徒は、夜瀬フカではない。ヘイローも、雰囲気も、何もかもが違う。
フカ?は目を見開く。
フカ?「貴方……ヘイローが認識できるの?これは素晴らしいわ!!貴方には、もっと多くの利用価値があるようね!」
“!本物のフカは!?”
フカ?「ああ、心配しないで。フカ、姉なら反対側にいるわ。」
先生は反対方向を向いた。
そこには、フカのヘイローを浮かべた謎の生命体がいる。
“まさか……!?”
フカ?「えぇ。彼女は実験台になったわ。メンシスの間者だったし、仕方がないわ。」
“何でこんなことを…!!”
フカ?「そうね…取りあえず体を部位ごとに分けて、サンプルを取るわ。
大丈夫。なんにも心配することはないのよ。心臓が無事なら、輸血液でいくらでも治るから。」
そう言うと、フカ?はメスを手に取る。
フカ?「大人の治験なんて初めてだわ。楽しみね。」
“(ここまでか……!)”
先生は目を閉じた。
銃声。先生が目を開くと、フカ?のメスは撃ち落とされていた。
フカ?「!誰なの!?」
??「いや〜危ないところだったね先生。」
??「間一髪じゃんね!」
??「よ、良かったです。無事でいて……」
“その声は!”
先生が声の方向を向くと、
そこには先生の生徒、
小鳥遊ホシノ、聖園ミカ、槌永ヒヨリがいた。
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ルマの狩装束
工房の用意する、標準的な狩装束の1つ
血を払う短いマントのついたもの
優れた狩装束であり、ヤーナムを蠢く人ならぬ獣に対するとき
安定した防御効果を発揮した
枯れた羽根が特徴的なその帽子は
ある古狩人を模したものであるという
夜に紛れ密かに獣を狩る、そのための装束である
33話ラストの選択肢
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