馬車はオドン教会の前に着いた。
“みんなはここで待ってて。この子を他の避難民に預けてくる”
ホシノ「分かった。ここで待ってるよ〜。」
“嘘、でしょ?”
オドン教会にたどり着いた先生が見たのは、まさに惨状だった。
偏屈な男の死体。
アリアンナの死体。
神音ラオの死体。
神音リリの死体。
避難させていた人は、全滅していた。
赤ローブ「ああ、どうしてこんな…先生…。」
“まだ生きてる人が……!?”
赤ローブ「あぁ、先生。避難民を連れてきてくれたみたいだけど、もうここは駄目だ……。」
“一体何が、、?”
赤ローブ「最後に連れてきてくれた人がいただろう?彼女が獣だったんだ。それで、みんなを……」
“そんな……”
先生は、自分のせいで避難民が全滅してしまったことを知った。
赤ローブ「今は狩人さん達が聖堂教会の方に追い詰めてるよ……ぐぅ!」
“大丈夫!?”
赤ローブ「先生、俺はただ、あんたの友達に…やっぱりいやかなあ…」
“そんなこと……!”
赤ローブ「…。」
赤ローブの男は、生命活動を停止した。
“……私のせいだ…。”
“………ごめん、ここで待ってて。”
先生は、イトをオドン教会に置き、外に出た。
“…避難民は、全滅してた。”
その言葉に、三人は驚く。
“避難民の一人が、すでに獣の病に感染してたんだ。”
先生は、遠くに見える教会を指さす。
“…あそこに狩人たちが追い詰めたみたい。みんな、一緒に止めてくれる?”
三人が、先生の言葉を否定することは無かった。
ミカ「うわ、ひどい有様だ。」
聖堂教会に向かう途中の医療教会の狩人は、全員倒れていた。
“イリン達が危ない!”
聖堂教会の階段には、見覚えのある人物が倒れていた。
デュラ「う、あんた……先生か?」
“デュラ!大丈夫!?”
デュラ「俺はもう駄目だ。イリン達に早く加勢してくれ。」
“でも……”
ホシノ「……先生、行こう。」
“ホシノ……”
デュラ「……そこの嬢ちゃんの言う通りだ。早くあいつらを、助けてやってくれ。」
“……分かった。”
デュラ「あぁ、これで終わりか……。だが、これも報いなのだろう。
狩人と称し、人々を殺した俺の、報い……。」
先生たちが聖堂教会に到達したとき、巨大なケモノと、イリン、コイが戦闘していた。しかし、コイの様子がおかしい。
コイ「ウォァァァ!」
イリン「落ち着け!血に飲まれるぞ!」
“加勢に来たよ!”
イリン「先生!?…助かるよ!」
獣「アンタも、私を殺すのか?」
“っつ!それは……!”
ホシノ「先生!攻撃が!」
先生に向かって攻撃が飛ぶ。しかしそれは、コイの攻撃によって妨げられた。
コイ「汚れた血の匂いだ。獣は狩らねばなるまいな…」
獣「狩人など、お前らの方が血塗れだろうが!」
イリン「…先生、悩むのはいい。だが、まずは奴を止めることだね。」
“…分かった。みんな!”
5対1。それはいくら獣といえども、覆すことのできない差だった。
ホシノ「ハァ!」
コイ「ウォァァ!」
ホシノの獣肉断ちと、コイの獣狩りの斧が獣の腕を切り付ける。
獣「クソッ!クソッ、クソッ!狩人など!獣だと?獣だとっ?あんたに何が分かる!私だってなあ!」
コイ「黙れ。」
獣「は……」
コイは、獣の眼前に迫る。
獣「知ってるかい?人はみんな、獣なんだぜ…」
獣の首は、落とされた。
“……。”
ホシノ「今のは一体…うわぁ!」
先生達の目の前に、小人が現れ、手紙を見せる。
『この先、聖歌隊があるぞ』
“……それはどういう……って、ええ!?”
先生が目を開けると、小人たちが大量に現れ、自らの身体で籠の形を作っている。
上にある滑車の形を見ると、エレベーターだろうか。
ミカ「乗れってこと、なのかな?」
先生たちはエレベーターに乗り込む。
ヒヨリ「な、なんだか変な感じです…」
“そうだ、イリン、君達も一緒に…”
イリン「それは…できそうにないね。」
コイ「ウォァァァ!」
コイがイリンに襲いかかる。
“コイ!?なんで!?”
イリン「血に飲まれちまったのさ。可哀想にね。」
“今加勢に……”
イリン「やめとくれ、これは私の仕事だよ。狩人狩りのね。」
ヒヨリ「…先生、行きましょう。」
“……死なないで!”
先生たちはエレベーターで上に登り、聖堂教会の奥に向かった。
コイ「ウォァァァ!」
イリン「…可哀そうにね。せめて介錯が、狩りの情けというものさね…」
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シスターの狩装束
神音コイの狩装束
うす汚れた首巻は、医療教会の象徴たる聖布であるが
彼女自身は、最終的に教会と袂を分かっている
彼女が転校してきた際に共に持ってきた装備であり、
彼女を蝕み、ついに恐ろしい獣と化した「臭い」が染み付いている
なおシスターとは、元々が異邦の聖職者であった故の呼び名であり
医療教会では、シスターという敬称は使用されない
33話ラストの選択肢
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1
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2