その後の話。
先生は、ナイチンゲールメディカルスクールの学区内で保護された。
事件の概要はこうだ。
ナイチンゲールメディカルスクール生徒会『
彼女らは先生を虚言を使い誘拐。治験されそうになった所を現地の協力者とホシノ、ミカ、ヒヨリの三人からなる選抜部隊により救出された。
実行犯であった
死亡者、行方不明者はともに0。事件は幕を下ろした。
そういうことになっていた。
「狩人?私はただの火薬職人だよ。その…旧市街?とやらのことは聞いたこともないな。」
「確かに私には二人の妹が居ますが…別に何も問題はありませんし、健康体ですよ?
というかそもそも私達は初対面ですよね?」
「マリア…?なんだか高貴そうな名前だけど、私はそんな名前じゃないよ?私は土岐形リア。人からは、
シャーレ
“……本当に、誰も覚えていないんだね。”
先生は、シャーレの壁に立てかけられている剣を観ながら一人話す。
月光の聖剣。あの日、助け出された先生が何故か持っていた物。
今はこれと、先生が持っている手紙のみが、ヤーナムがあった、ということを物語っていた。
「オオォォォ…」
突如先生の足元から、音が響く。
“うわっ!?”
“……あれ?君たちは…。”
先生の足元には、あの小人たちがいた。小人たちは、手紙を持っているようだ。
『先生、久し振りだな。貴方があの夢を切り離してくれたおかげで、ヤーナムの悪夢は終わった。
間違ったテクスチャで起こったことは修整される。きっと、私が訪れた当初の、『ナイチンゲールメディカルスクール』がある世界に修整されているだろう。
……先生は、誰もあのことを覚えて居ないことを気にしているかもしれない。
しかしいいのだ。あのようなもの、早く忘れた方が良い。』
“……忘れた方が良い、か。”
その後、ヤーナムで起こったことの記録について書かれた後、
最後に一つの文があった。
『何かあったら呼んでくれ。あそこのような特殊な環境でない場所で、少しの干渉なら、もはやテクスチャが被さることはないだろう。
この鐘と空砲があれば、いつでも私を呼び、そして追い返せる。』
小人たちが、鐘と空砲を手渡す。
『機会があればまた会おう。我が友。
最後の狩人、▓▓▓▓▓より。』
「狩人様…。」
「ああ。人形か。どうした?」
「このようなことは、思うべきでは無いのかもしれませんが…
私は狩人様が命を捨てずにいてくれたことを、嬉しく思うのです。」
「……そうか。それは、良かった。」
「これからどうするのですか?」
「そうだな……ひとまず、世界の観測は中止としよう。」
「……それは何故ですか?今まではあんなにも……。」
「……今までの私は、過去に囚われていた。過去の夢に囚われ、過去の仲間を追い求めた。
……ゲールマンも同じだったのかもな。」
「ゲールマン様も……?」
「だが、キヴォトスに行き、先生と出会い、気付いた。
……過去は過去で、夢は終わるものなのだ。」
「狩人様…。」
「……人形。一つ祝いの準備をしてくれないか?」
「お祝い?それは何の……?」
「ヤーナム医療学園の、夜が明けたことに。」
夢は終わり、そして朝が来る。
この時をもって、匂い立つ学園の夜は明けたのだ。
33話ラストの選択肢
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