匂い立つ学園、ヤーナム【完結】   作:セルビア

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4 狩人狩り

ユリエ「さて、ここからは下水道を使いましょう。」

 

“下水道?”

 

ユリエ「今、聖堂街につながる唯一の橋は閉鎖されているのです。まだ無事な人々を保護するために。」

 

“なるほど。分かったよ。”

 

??「あ、あのっ!」

 

ユリエと先生がルートを話していると、後ろから中等部あたりのリボンの少女に話しかけられた。

 

“………?”

 

??「あ、いきなりすみません!あなた、先生なんですよね!」

 

“そうだけど…。”

 

??「お願いです!私の姉たちを探して下さい!」

 

“お姉さんたち?”

 

??「私の姉たち…1人は狩人なんですけど、二人とも帰ってこないんです。私、不安で…」

 

ユリエ「それは大変でしたね。」

 

“分かった。お姉さんたちは必ず見つけるよ。”

 

??「…!ありがとうございます!」

リボンを付けた少女は頭を下げた。

 

“それで、君とお姉さんたちの名前は?”

 

少女はハッとしたような顔をして答える。

リリ「あ!私まだ名乗ってなかったですか?

ごめんなさい!私の名前は神音リリ!狩人のお姉ちゃんが神音コイで、もう一人が神音ラオお姉ちゃんです!」

 

“分かった。2人の特徴を教えてもらえるかな?”

 

リリ「コイお姉ちゃんはシスター服で、ラオお姉ちゃんは赤いブローチをしています!

あ!あとこのオルゴールを渡しておきます!」

 

“これは?”

 

リリ「これは私たちの好きな曲のオルゴールです!いつもは持っていくのに、今日は二人とも忘れて行ったんです!きっとこれを聴けば…!」

 

“分かった。届けておくよ。”

 

リリ「お姉ちゃんたちを、よろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

こうして先生とユリエは下水道に向かった。

少女の依頼がどこにいくかも分からぬまま。

 

 

“こっちの道は人が少ないね。”

 

ユリエ「…なぜでしょうか?私が来る時に鎮圧したとはいえ、この数は少なすぎます。」

 

ユリエが不思議に思いながら歩いていると、

 

 

 

突如、ユリエが先生を庇った。

ユリエの腕にナイフが突き刺さる。

ユリエ「ぐっっ!」

 

“何!?”

 

??「チッ!仕留め損なったか。私も腕が鈍ったね。」

下水道の上から声が聞こえた。

 

ユリエ「やはりあなたでしたか、羽鳥イリン!」

 

ユリエに名前を呼ばれた生徒、ペストマスク姿の羽鳥イリンは先生たちの前に姿を現した。

“ユリエ、傷が!”

 

ユリエ「大丈夫です。この程度。これでっ…!」

 

ユリエが輸血液を体に突き刺すと、傷はみるみるうちにふさがった。

“傷が…?”

 

イリン「…それがヤーナムの『血の医療』だよ。」 

 

“血の医療…これが…!?”

 

ユリエ「…気をつけてください先生。彼女は羽鳥イリン。『狩人狩り』と称して私たちを襲う危険人物です!」

 

イリン「危険人物?ハッ。確かにアンタら医療教会から見たら私は危険だろうさ。

けどね。私たちは忘れちゃいない。アンタら医療教会が旧市街にやってきたことを。」

 

“旧市街?”

 

イリン「アンタ…先生だね?なんでこんなヤツといるかは知らないが、早くこの街を去りな。」

 

“…それはできない。私は生徒の味方だから。”

 

イリン「…ハァ、アンタとんだ馬鹿だね。

…いいさ、力ずくで!」

 

羽鳥イリンが武器を構える。

 

“!ユリエ!戦闘”

 

 

 

その瞬間、先生の意識は暗闇に落ちた。

 

 

 

 

 

 

イリン「…味方を気絶させるとは、さすが医療協会だね。」

 

ユリエ「やめてくださいよ。褒められてもうれしくありません。」

 

イリン「……そいつ、どうするつもりだい。」

 

ユリエ「夜を終わらせる協力をしてもらいます。」

 

イリン「…それは、ヤーナムのためか?」

 

 

 

ユリエ「…いいえ。人類のためですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

────────

小さなオルゴール

リリから預かった、小さなオルゴール。

家族の思い出の曲が流れるらしい。

 

蓋の裏には写真が貼ってあり、

よく見ると家族写真のようだ。

リリ、ラオ、コイの三人が写っている。

33話ラストの選択肢

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