二度目の惑星封鎖機構ちゃん in キヴォトス 作:Seiran
生えました
さてさて、本日の日付は4月12日。澄み渡る青空の下、キヴォトスでは封鎖機構による強制監査及び無制限治安維持作戦が展開されています。
しかし...やはりと言うべきか、それなりに大きな組織になればなるほど監査を拒否しようとする傾向にあるようです。
例えば三大学園と呼ばれている「ゲヘナ学園」「トリニティ総合学園」「ミレニアムサイエンススクール」やキヴォトス屈指の大企業「カイザーコーポレーション」。
これらの勢力には、監査執行に係わる権限を我々が持っていることを改めて提示し、執行機と特務機体、歩兵部隊を投入して一時的な制圧を執行中です。
逆に監査を受け入れたのは、連邦生徒会、カイザーと双璧を成す大企業「セイント・ネフティス」、あとは規模の小さい学園や企業などですね。
うーん、順調!!!
[マスター、こちらのデータをご覧下さい。作戦発動以降の襲撃事案の発生件数です。監査部隊、SG共に武装組織による襲撃が相次いでいます。]
やめて!現実を見せないで!!
いやね、思えば昔からキヴォトス人は引き金が軽いけども。それにしたって威圧感が凄いはずのウチの部隊を襲撃するとかおかしいじゃん!
ルビコンで言ったらドーザー共がウチに攻撃してきてるようなものだぞ...
[損失は発生していませんが、損傷率は上昇を続けています。改善しない場合戦闘人形及び執行機が破壊ないし鹵獲される可能性があります]
ん...鹵獲って言われるとトラウマが刺激される*1けど、正直執行機ってAC並の旧型機なんだよね。だってほら、神秘兵器開発できてるみたいだしさ。
デカグラマトンに演算させておいてよかったよ。
まぁ一応戦力も足しましょうか。追加戦力の増産を承認します。資材は3割までの使用を許可。良きに計らってくださいな。
[システムの承認を確認。戦闘人形及び執行機の増産を開始します。しかし、神秘兵器...『生徒』の持つ神秘を動力に使用する兵器ですか]
そう!言わばクリーンなC兵器だね。戦闘人形にもヘイローあるでしょ?あれも神秘技術の応用だよ。とは言えTier1レベルの技術だし無名の司祭が弄り回してた
そういえば司祭たちの遺産ってどうなってるんだろう。結構危ないのもあるし見つけたら回収しないとね。
◆◇◆◇◆◇◆
神秘兵器...シースパイダー型作りたいなぁ。アイビスシリーズとかもアリかも!
神秘技術から発展した神秘系装甲の実証実験も準備しなきゃ。概念装甲が実現出来れば戦術の幅が大きく広がるし!
[マスター、コード78Eを受信しました。発信地点はミレニアムサイエンススクール中心部、ミレニアムタワー付近です]
んにゃ!?何が起きた!?
[極めて強力なユニットを確認しました。現在、2個監査部隊及び1個SG中隊が交戦中。HC型執行機1機、LC型執行機2機、AH12重武装大型ヘリコプター1機及び戦闘人形85体の損失が発生しています]
はぁ!?嘘でしょ...とりあえず付近の特務機体と執行部隊を急行させて。後詰にSG1個大隊と歩兵2個中隊を派遣します。
秘書ちゃん!そのユニットに関するデータを収集してリストに登録して!
[コード78Eを承認。指令を実行します。当該ユニットに関する情報を表示します。組織名「C&C」、ミレニアムにおける最高戦力であり、生徒会組織「セミナー」直属のエージェントです。構成員は5名。リストに登録されました]
ふむふむ?目下の脅威はこのちびっ子...コールサイン00「美甘ネル」か。かなり早いしタフだし、リスト上位は確実だね。いや、後方支援役の02もかなりの実力だな。01はなんだ?動きに違和感がある。で、戦闘中なのは4人?メンバーのひとりは不在かな?えーと、いないのはコールサイン04「飛鳥馬トキ」ね、一応警戒しておこう。
[システムに報告、コード78Eを受信しました。発信地点はゲヘナ学園及びトリニティ総合学園です。現地に展開中の部隊は既に半数が脱落しています]
また!?流石は三大学園と言ったところか...うわぁ、極太レーザー撃たれてるし。可愛い見た目なのにパンチで装甲破壊してる子もいるし。うーん、見通しが甘かったね。リストに登録しておきましょう。予備戦力の大規模投入を許可します。執行部隊と特務機体も更に派遣してよろしい。撃破されたユニットの回収部隊も派遣して。
[コード78Eを承認。指令を実行します。全部隊の戦力強化はソートされた危険度に基づき随時実行されます]
これで一旦反応を見よう。大丈夫だとは思うけど...心配だ。
◆◇◆◇◆◇◆
キヴォトスは異様な雰囲気に包まれていた。
自治区の空を我が物顔で遊弋する巨大なヘリコプター。聞いたこともない
技術の牙城たるミレニアムは、すわ戒厳令下かと見紛うほどに静かで、重々しい雰囲気だった。
「制圧」ではなく「戦闘」の音がミレニアム中心部に響いていた。ミレニアムの生徒会「セミナー」は封鎖機構による監査を、連邦生徒会への照会と正当性の保証がない限り断固として拒否すると宣言したのである。当然、封鎖機構は改めてサンクトゥム憲章を根拠に監査の受け入れを勧告し、数回の問答の末に強制監査が執行された。セミナーはミレニアムの最高戦力である「C&C」を中核に防衛部隊を編制、突出した個の力で、封鎖機構の部隊と何とか拮抗していた。
防衛部隊の過半が戦闘不能になった頃、戦場に変化があった。封鎖機構の人型兵器の一機を、美甘ネルが撃破したのである。これに勢いづいた彼女達はさらに大型ヘリと人型兵器を一機ずつ撃破した。
ミレニアムから大歓声が上がった。このまま監査部隊を追い返せる。趨勢は傾いた。そう確信したその時、戦場に無機質な音声が響いた。
[コード78Eを承認。増援部隊到着までおよそ200。通告します。所属組織「C&C」識別名「美甘ネル」が優先排除対象に登録されました。]
優先排除対象...読んで字の如く優先的に狙われるのだろう。そして増援。どれほどの規模かは分からないが、いよいよ抵抗が厳しくなってきている。これは、まずい。
「コード23 現着。さて、始めようか」
◆◇◆◇◆◇◆
封鎖機構の増援によって―――まぁ、語らずともいいだろう。どうやらゲヘナとトリニティも抵抗したみたいだが、彼女たちも抗うことはかなわなかったようだ。
明日も変わらず監査が行われるのだろう。
続かないです