導きのマギと妖精たち   作:心ここにあらず

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三話

そこは街の中心にどっしりと腰を据えるように建っている建物がある。

 

それが――**魔導士ギルド「フェアリーテイル」**だ。

 

外観は、石造りの古風な酒場のようでもあり、砦のようでもある。

長い年月を経た壁には、修繕の跡や細かな傷が無数に残り、

それだけで「ここがただの建物ではない」ことを物語っている。

 

正面には、大きな両開きの木製扉。

分厚く、少々乱暴に扱われてもびくともしなさそうなその扉には、

妖精の紋章――フェアリーテイルのエンブレムが誇らしげに刻まれている。

 

 

「「ようこそ!妖精の尻尾(フェアリーテイル)へ!!」」

 

 

ナツとハッピーに歓迎されて僕とルーシィが中に入ると

 

中には大勢の人がお酒を飲んだり、談笑したりしている。その中でルーシィがその雰囲気に圧倒されていると

 

 

「…あれ?アラジン?…」

 

 

隣にさっきまでいたアラジンが消えていることに気づく

どこに行ってしまったのかとあたりを見渡すと

 

 

 

 

 

 

 

 

「……すごい人だね」

 

 

ぽつりと零れたアラジンの声に、銀髪の前髪を結んであげている女性が気づいてこちらを振り向く。

 

 

「あらいらっしゃい。初めて見る顔ね。今日は依頼?それとも休憩?」

 

「ん〜どちらかと言うと休憩、かな。それにしても……」

 

 

アラジンは椅子から立ち上がり、カウンターへ近づく。

 

 

「このギルド、建物も人もあったかいね。…特に――」

 

 

ミラが小首を傾げる。

 

 

「特に?」

 

 

アラジンは少しだけ照れたように笑い、それでも真っ直ぐに言った。

 

 

「君がいるから、そのおかげ…かな」

 

 

一瞬、ギルドの喧騒が遠のいたような気がした。

 

 

「……あら?」

 

ミラは目をぱちりと瞬かせ、すぐにくすっと微笑む。

 

 

「ずいぶん素直なのね」

 

 

「思ったことを言っただけだよ。

 魔力も、心も……ここで一番きれいに輝いてる」

 

 

ミラは少し頬を赤らめながら、軽くため息をついた。

 

 

「そんなこと言うと、勘違いしちゃうわよ?」

 

「勘違いじゃないよ。そんなことよりこの後ーーー」

 

 

そこまで言い放ったアラジンに向かい

 

 

「テメェどこの馬の骨だぁ!」「俺たちのミラちゃんに!」「ぶっとばぁぁす!!」「おいやめろナツ!!」「姉ちゃんに手を出す奴はゆるさねぇ!!」

 

 

大勢の敵意を抱いた連中が突っ込んでくるのがわかる

 

半裸の男に銀髪の目に傷がある男…含め20人はいるか…

 

それに対してアラジンは…

 

 

「危ないからこちらにおいでお姉さん。」

 

「え!?」

 

『防御魔法(ボルグ)』

 

 

アラジンはミラジェーンの腰を抱き2人の周りを黄色い円で出来たオーラが包み込む

 

 

「なんだコレ!」「おい押すな!」「なんだよこれ!」

 

 

アラジンの魔法により突撃を回避したアラジンとミラジェーンは

 

 

「大丈夫かい?」

 

「ふふ…お互い様で」

 

 

そしてその様子を見ていたルーシィは

 

 

「まさかあそこまで女好きだったなんて…はぁ〜私ってほんと男運悪いんだから」

 

 

そしてそんな様子を伺っていた酒樽を持った女に上裸の男…それに銀髪の男にサングラスをかけたチャラそうな男…さらにナツは

 

 

「いい加減にしなさいよ…」「アッタマきた!!!」「ぬぉぉぉぉ!!!」「困った奴らだ…」「かかって来い!!!」

 

「魔法!!」

 

「ちょっとこれは不味いわね」

 

「戯れ合いじゃなくなりそうだね…」

 

 

上からルーシィにミラジェーンにアラジンである。最もアラジンに限っては今回の争いの元凶とも言えるのであるが…

 

 

今魔法が放たれると誰もが思ったその瞬間

 

 

『そこまでじゃ!!やめんかバカたれ!!』

 

 

この聖堂ほどに大きい天井スレスレまで伸びる巨大な影が争いを止める

 

 

「デカァァァ!!」

 

「あらいらしてんたんですか…総長(マスター)」

 

「マスター!?」

 

 

総長(マスター)…そう呼ばれた巨大の持ち主はルーシィの声に反応するとみるみると小さくなっていき最終的には先ほどの巨大からは考えれないほどの大きさまで縮んでしまっていた。

 

 

「よろしくネ」

 

 

そして何を隠そうこの老人こそ妖精の尻尾(フェアリーテイル)を束ねる総主であるマカロフ・ドレアである

 

そしてマカロフは壊れた木造の上に飛び上がると

 

 

「まぁ〜たやってくれたのう貴様ら…見よ評議会から送られてきたこの文書の量を…」

 

 

そして一人一人その問題行動の詳細を読み上げていく。

 

先ほどナツと争っていた上裸の男がグレイ…

銀髪の目のところは傷があるのがエルフマン…

酒の樽を担いでいた女性がカナ…

サングラスをかけたチャラそうな男がロキ…

 

の中でもやっぱり被害総額はナツが別格であった

 

 

「貴様らぁ…ワシは評議会に怒られてばかりじゃぞぉ…」

 

 

そうして周りが重苦しい空気感に包まれた時

 

 

「じゃが…評議会などクソ喰らえじゃ」

 

 

そう言い放ち手にしていた書類を魔法で燃やし尽くす

 

 

「よいか…理を超える力は全て理の中より生まれる…魔法は奇跡なんかではない。我々のウチにある"気"の流れと自然界に流れる"気"の波長があわさり初めて具現化されるのじゃ…それは精神力と集中力を使う。いや己の魂全てを注ぎ込むことが魔法なのじゃ。上から覗いとる目ん玉気にしてたら魔導は進めん。評議員の馬鹿ども恐るなーーー

 

 

 

 

…"自分の信じた道を進めい!"それが妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士じゃ!!!」

 

 

 

 

そうマスターが宣言した日の夕刻…太陽は沈み始めた頃のギルド内では僕とルーシィにフェアリーテイルの証とも言える紋章が刻まれた

 

 

ルーシィは右手の手の甲に…

 

僕には右の胸の位置のところにそれぞれ紋章を刻んだのだった。

ちなみにルーシィはピンク僕は水色の紋章を入れたよ!

 

 

ルーシィが飛び跳ねるようにナツのところに行くのを見送ったアラジンは

 

 

「ミラさん」

 

「あらアラジン。ミラでいいわよ?」

 

「ほんと?ならミラで。ちょっと聞きたいことあるんだけど良いかな?」

 

「なぁに?」

 

「この辺でなんでも買取りしてくれそうなところってあるかな?僕ちょっと田舎の方から来たもんだから金銭に余裕がなくてね」

 

「あらそうなの!それは大変ね!ちょっと待ってね今片付けるから」

 

 

そう言った後慌ただしくカウンターや厨房の掃除をし終えたミラは

 

 

「さあ!こっちよ!ついてきて!」

 

「…ミラもいくのかい?」

 

「勿論よ!まだアラジンはこの街のこと詳しくないでしょ?」

 

 

 

そんな話をしながら僕たちは買取屋に到着し僕は身につけていた売れそうな物を鑑定してもらいアクセサリーの一つが高価な値段で買い取っていただくことになった。具体的に言うと指輪一つで300万ジュエルだそうでこれほどの金額であれば暫くは困らないとのことなので今回はこれ一つだけを売買することになった

 

 

「それにしても凄い金額ね。そのアクセサリーたち」

 

「あはは…身内に色々いてね。その人達から頂いたんだ」

 

「ふ〜ん。そうなのね!」

 

 

その時ミラのお腹から音が鳴るのを僕の耳は拾いとった

ミラは顔を赤く染めてこちらを恥ずかしそうに見つめていたが僕は聞こえないふりをしつつ

 

 

「あ、そうだ!僕何も食べてないんだよね。この辺に美味しいレストランあるかな?」

 

「え!え、えぇあるわよ!」

 

「ならそこに連れてっておくれよ!今日のお礼に僕からディナーをプレゼントさせておくれ!」

 

 

 

 

その後…僕たちはミラおすすめのレストランに2人で入店しその時間を大いに楽しむのだった。僕の故郷の話やこの世界のこと…それにギルドや魔導士のことなんかも色々教えてくれてすごいタメになる時間だったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

次の日僕はホテルで朝食を取ってそのままギルドに向かった。ルーシィやナツを探そうとしたんだけどギルドのどこを見ても2人の姿が見当たらない。…不思議に思った僕はミラに事情を聞くことにしたんだ

 

 

「おはようミラ…ナツたちどこにいるか知らないかい?」

 

「おはようアラジン…ナツ達なら今はこの街にいないわよ?」

 

 

どうやら昨日僕たちがいなくなった後少し騒動が起きたらしくこのギルドのメンバーがクエストから帰還せずそれを見過ごせずナツが向かう思うとしたところルーシィも連れてかれたって感じか…

 

 

「まぁナツ達なら大丈夫よ!心配しないで!」

 

「そうだね。僕もナツの強さは知っているよ」

 

「良い機会だからアラジンも依頼を受けてみたらどうかしら?この盗賊退治なんておすすめよ?」

 

「ふむふむ…よぉし!僕も初クエスト行ってみようじゃないか!」

 

「なぁ…それ俺もついて行って良いか?」

 

 

 

僕とミラがクエストについて話していた時後ろの方からこちらに話しかけてくる声が聞こえた

 

 

「あれ?君は確か…」

 

「グレイ!」

 

「アンタ新人だろ?俺がついて行ってやるよ?その方がミラちゃんも心配いらねぇだろ?」

 

「そうねぇ〜アラジンなら心配いらないと思うけど一応複数で行くことに越したことはないもんね」

 

「それじゃあ決定であんた名前は?俺はグレイ…グレイ・フルバスター」

 

「僕の名前はアラジン…よろしくねグレイさん!」

 

「アラジンか…グレイでいいよ。それじゃあ行こうか」

 

「そうだね!」

 

 

 

そうして僕たちは僕に取って初クエストとなる盗賊の退治に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

街を抜け、少し荒れた街道を進むにつれて、人の気配は薄れていった。

木々の合間から吹く風に、微かに嫌な匂いが混じっている。

 

「この辺りだな……盗賊の根城」

 

グレイが足を止め、前方の崩れかけた石造りの砦を睨む。

確かに、あちこちに見張りらしき人影があった。

 

「思ったより人数多そうだね」

 

「新人にしては冷静だな。……ま、囲まれる前に行くぞ」

 

その瞬間だった。

 

「――来やがったぞ!ギルドの魔導士だ!」

 

怒号と共に、物陰から盗賊たちが一斉に飛び出してくる。

 

「囲まれたか……!」

 

「大丈夫、数なら問題ないよ…よしここは初クエストに免じて少し本気を見せよう!」

 

僕は杖を軽く握り、ルフの流れを感じ取る。

 

 

最初に飛んできたのは、弓矢の雨。

 

「《光線(フラッシュ)》!」

 

杖の先から放たれた強烈な光が、盗賊たちの視界を奪う。

悲鳴と共に矢が地面に突き刺さった。

 

「っ、目がぁ!!」

 

「今だ、グレイ!」

 

「おう!」

 

グレイが一気に距離を詰め、氷で数人を拘束する。

 

だが後方から、巨体の盗賊が地面を踏み鳴らし突進してきた。

 

 

 

「力任せか……」

 

「《力場停止(ゾルフ・メドウン)》」

 

僕が杖を振ると、巨体の突進が“途中で止まった”。

前に進もうとしても、推力そのものが固定され、足が空を掻くだけだ。

 

「な、なんだこれ!?」

 

「動きは止めた。あとは――」

 

「《推力累加衝(ゾルフ・ルイーラ)》」

 

小石を拾い、そっと前に放つ。

次の瞬間、加速された小石は弾丸のように盗賊の武器を粉砕した。

 

「ひ、ひぃっ!?」

 

「本当に新人か……!」

 

グレイが思わず呆然と呟く。

 

 

 

最後の1人も油断することなく倒し切ったのだった。

 

 

「……ふぅ…終わったね。結構簡単で良かったよ!」

 

 

杖を下ろすと、ルフの流れがゆっくりと落ち着く。

 

 

「なぁアラジン」

 

 

グレイが真剣な目でこちらを見る。

 

 

「アンタ、本当に新人か?」

 

「ふふ……ギルドの新人、って意味ならね」

 

「はは……ミラが心配しないわけだ」

 

 

こうして僕のフェアリーテイルでの初クエストは、無事成功に終わった。

 

 

 

 

 

◆

 

 

ちなみにその日の夜僕たちがギルドに戻るとナツ達も戻ってきており僕がついてこなかったことをルーシィに最大に恨まれたがこちらとしては知らなかったのだからどうしようもないので勘弁して欲しいなぁ〜。

 

 

 

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