導きのマギと妖精たち   作:心ここにあらず

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六話

「剣が出てきたぞ気をつけろ!」「何の魔法だ!?」

 

「…へぇ〜」

 

 

エルザの手のひらに顕現した剣が現れる

 

 

「ぎゃっ!」「ぐお!」「がはっ!」

 

 

一歩で相手の懐に飛び込んだエルザはそのまま剣で一閃…とても美しい女性が振るったとは思えない一撃は一太刀で数人を吹き飛ばす。

さらに空中に飛び上がると今度は剣が槍に変わり相手の魔法をも貫き通す。

 

 

「おご!」

 

 

そのまま槍で相手を突き刺し串刺しにする。

そしてその後も双剣…斧…様々な武器に変わりそれを自由自在に操るエルザにアラジンは見惚れるのだった

 

 

「…なんて綺麗な魔法なんだい」

 

「こ、この女なんて速度で換装しやがる!?」

 

「…換装?」

 

 

 

 

換装とは…魔法剣は別空間に収容されておりその武器を自在に呼び出すことを換装と言う

 

様々な武器を自在に操るエルザは少し息を吐く

 

 

「…ふう…面倒だ…全て一掃する」

 

 

「うわっ!?」

 

 

そういう時エルザの体からモヤが現れる。そしてその一瞬の間にエルザの服が消え肌が見えたのをアラジンの目は見逃さなかった

 

 

「何をしているんだい!?」

 

 

そしてそのモヤの中から現れたのは

 

 

「心配するな…これが私の魔法…騎士(ザ・ナイト)だ」

 

 

現れたのは白銀の鎧…四つの白翼を背中に携え頭には2本の羽…羽で作られたかのような見事なロングスカート…見るものを魅了するかのような美しい鎧を纏ったエルザがここに見参したのだった

 

 

「うわぁ!」

 

 

新しい魔法に妖精のように美しい女性の姿…まさにアラジンの大好物を収束させたかのような魔法に心が躍るアラジンであった

 

 

「魔装とは違うのか?…それにあの身体能力…」

 

「舞え…剣たちよ」

 

 

アラジンの疑問を他所にエルザの言葉が発された瞬間

 

 

「循環の剣(サークルソード)」

 

 

浮かび上がった無数の剣たちが円状に相手を包囲し敵を殲滅する

 

上手く生き残った敵が飛び上がり反撃しようとするも

 

 

「こんのヤロォ!!」

 

「や、やめろ!ま、間違いねぇ!コイツァ妖精の尻尾(フェアリーテイル)最強の女魔導士!!!

 

 

 

ーーーー妖精女王(ティターニア)のエルザだっ!!」

 

 

向かってきた敵に対しエルザは横流しに剣を一閃ふるうだけで敵は吹き飛ばされ壁に頭から突っ込み動けなくなっていた

 

 

「やるねぇエルザ!」

 

「お前もなアラジン」

 

「それにしても次はどーするんだい?もう敵はいないみたいだけど」

 

 

アラジンとエルザを以てしてしまえばいくら闇ギルドの精鋭100人超えとはいえ数十分持てば良い方だったのである。

 

 

そして全ての敵を打破した2人は外に集まっている民衆に対しエルザが呼びかける

 

 

『命が欲しい者は今すぐここから離れられよ!!駅は邪悪なる魔導士に占拠されている!!そしてその魔導士はここにいる全員を殺せる魔法を所持している!!出来るだけ遠くに避難するんだ!!』

 

 

そういった次の瞬間民衆たちは急いで駅とは逆方向に走り出したのだった。そして僕たちも移動しようとした次の瞬間…

 

 

「こ、これは!」

 

「…これは」

 

 

2人のいる駅を風のようなバリアが吹き荒れ全体を覆ったのであった

 

 

そして2人の頭上に現れる一つの影…

 

 

「んなぜハエが二匹駅にいる?…そうか野次馬どもを逃したのはテメェらか…女王様に…テメェは誰だ?」

 

「「エリゴール!!」」

 

「貴様がこれを!」

 

「お前とは一度戦ってみたかったんだ。だが…残念だ今は時間がないんでな

 

ーー中でじっとしてなっ」

 

 

そう言い放ったありゴールは右手から吹き出した風魔法によりエルザを吹き飛ばす

 

 

「くっ!」

 

「おっと!」

 

 

しかし吹き飛ばされる直前に気づいたアラジンがエルザの背後に回り込みそのまま抱き抱えるように捕まえる

 

 

「大丈夫かい?」

 

「…すまないアラジン」

 

「いいさ」

 

「それより貴様エリゴール!!」

 

「おっとやめておけよこの魔風壁は外からの一方通行だ。中から出ようとすれば風が体を刻み込むだろう。ははっ鳥籠ならぬ妖精籠(ハエカゴ)ってわけだ…テメェらのせいでだいぶ時間を無駄にしちまった。俺はこれにて失礼させてもらうぜ」

 

「待て!どこに行くつもりだ!」

 

 

そう叫ぶエルザを無視するように煙のように消え去るエリゴールの姿…

 

 

「…くそっ」

 

 

拳から血が滲むような怒りを見せるエルザ…

 

 

「…エルザ…まだ完全に出れないと決まったわけじゃないよ。とりあえずこの人たちに聞いてみようよ」

 

「…そうだな。すまないアラジン」

 

 

そういうとエルザはエルザやアラジンはなぶられ意識が朦朧としているであろう敵の揺動部隊達を1人ずつ問い詰めていく。…問い詰めるっていうよりも拷問に近いんだが

 

 

「…し、知らねぇ。魔風壁の解除なんて俺たちが出来るわけねぇだろ」

 

「…くそ」

 

「…」

 

 

攻略法が見つからない…そう思ったとき上の階から声が聞こえた

 

 

「エルザ!アラジン!」

 

「「グレイ!!」」

 

「ナツは一緒じゃないのか!?」

 

「はぐれた!つか今はそれどころじゃねぇだろ!鉄の森(アイゼンヴァルド)の本当の目的はこの先の町だ!じーさんどもの定例会議の会場…奴はそこで呪歌を使う気なんだ!!」

 

「大体の話はさっきそいつから聞いた…しかし今は魔風壁がっーー」

 

「あぁ。ありゃあやべぇな。でもーー」

 

「…でも?なんだ」

 

 

そこまで言ったグレイはエルザからアラジンへと向き直る

 

 

「お前ならなんとか出来んじゃねぇのか?…アラジン」

 

「アラジンだと!?」

 

「…」

 

「…アラジンの魔法は俺たちみたいに一種の選別がねぇんだ…しかもこいつの魔法はどれもこれもが見たことない魔法だ。もしかしたらって思ってよ」

 

「…ふむ…確かに少し見せてもらったがどれもが規格外の威力の魔法…どうなんだアラジン?」

 

「…ふぅ…結論から言うと出来なくはないと思うよ?」

 

「なに!?なぜそれは先に言わなかった!?」

 

「…それについてはごめんね。…いくつか理由はあるけど僕としてはまだ妖精の尻尾(フェアリーテイル)にきて間もないからね。エルザや他のみんなの力を見てみたかったってのもあるんだ。…それにこの魔法にはいくつか制限もあるからね」

 

「「…」」

 

「…でももうそんなことは言ってられないからね。ここは任せておくれよ」

 

 

 

そういうとアラジンは目を閉じ片手を前に差し出す

そして…

 

 

 

 

 

『礼節と均衡の精霊よ、王の名の下に集え。

天より授かりし法を以て、

暴走せし魔力、乱れし因果、歪みし契約を裁け。

 

すべてを零へ帰す絶対の律――

 

"強制解除(アブソリュートキャンセル)"』

 

 

 

そう詠唱を終えた瞬間この辺りを覆う真っ白な光がこの会場中に起こった

 

 

「なんだこれは!?」「うぉ!?」

 

 

そして次第に光が収まるとそこには…

 

先ほどまで吹き荒れていた風の暴風は完全に消え去っており外の街並みが見えていた。

 

 

「…大丈夫かい2人とも」

 

「あ、あぁ…この魔法は一体…」「まじかよ」

 

「この魔法はね…範囲内の全ての魔法や呪法を強制的に解除し無に返す魔法なんだ」

 

「っ!?そのような魔法が…」「やべぇなそりゃ!?魔導士の天敵ってわけか!」

 

「う〜ん?いや実際の戦闘ではほとんど使えないんだよこれが」

 

「「??」」

 

「この魔法は確かに強力だよ?でもそれに伴うリスクも計り知れない。まずは詠唱時間…戦闘中にあんな余裕は作れないしね。…そして効果範囲が広いため仲間の魔法をも打ち消しちゃうから1人の時しか使えないからね」

 

「…そういうことか」

 

「そうそう。…て言うか僕のことよりもナツやエリゴールを追いかけなきゃ!」

 

「そ、そうだな!」「よし!いくぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして僕たちがナツを追いかけるとナツ自身も敵と交戦しておりドゴォォォォ!!と音が響き渡ったかと思えば無傷なナツが敵を追い詰めている姿が見えたのだった。

 

そしてその敵に対しエルザがエリゴールのありかを尋ねようとしたその時ーー

 

 

 

「危ない!!」

 

「なんだ!?」「エルザ!?」

 

「っ!?」

 

 

エルザに向かって敵の背後からナイフが飛びかかろうとしていた。…そしてそれに気づくことに遅れたエルザが己のミスを悟り目を閉じるだが

 

 

「……??」

 

「…何をしているんだい」

 

 

エルザが目を開けると…そこには

 

エルザの肩を抱き抱えるようにして敵を見つめるアラジンの姿…

 

 

「…アラジン…」

(それに…これはなんだ?…バリアのような障壁…)

 

 

「ま、待ってくれっ」

 

 

「ダメだよ」

 

 

「まっぶべらッ!」

 

 

アラジンはそう言うと重力魔法を駆使して何か言いたげそうにしていた敵の男を地面に叩き潰すのであった

 

 

「大丈夫かい?」

 

「あ、あぁ。すまない」

 

「おいそれよりどうするんだ?これで奴を追う手がかりがもうねぇぞ」

 

「そうだね〜。ナツは?」

 

「ってあれ?ナツがいない…それにハッピーも!?」

 

 

ルーシィが気づいたように先ほどまでこちらで暴れていたナツはハッピーに抱えられて空中を高速で移動していた

 

ナツは先程の戦闘の最中に敵からエリゴールの居場所を聞いていたためあの時点で仲間が合流した瞬間に獲物を譲りたくないと考えたナツはいち早くあの場から脱出していたのであった

 

 

そして僕たちにはナツを追う手段がない…まぁ具体的には"僕だけ"なら追えるんだけどみんなを連れては無理なので僕たちは馬車のような乗り物で移動することにした。

 

 

そして馬車で移動すること数十分…

 

 

「ナツ〜!!」

 

 

奥にナツの姿を捉えたルーシィが大声で叫ぶ。

そこには傷だらけの姿で仁王立ちするナツとさらに重症の容態で倒れ込んでいるエリゴールの姿…

 

 

「こんなの相手に苦戦しやがって…妖精の尻尾(フェアリーテイル)の格が下がるぜ」

 

「苦戦だぁ?圧勝に決まってんだろ!なぁハッピー?」

 

「微妙なとこです」

 

「あははは!!流石だねナツ」

 

「お前には負けねぇぞアラジン!帰ったら勝負だ!」

 

「なんでそうなるのさ!?」

 

「何はともあれ見事だナツ…これでマスター達は守られた。ついでだ…定例会の会場に行き時間の報告と笛の処分についてマスターの指示に仰ごう」

 

「クローバーはすぐそこだもんね」

 

 

これで一見落着と思われたその時ーー

 

 

 

ーードゴォォォォ!!

 

 

轟音と共に馬車でコチラに突っ込んできたのはナツが先ほど沈めた男…そしてその男はその足で落ちていた笛を拾い馬車で逃走する

 

 

 

 

「あんのやろぉぉぉ!!」「追うか!?」「追うぞ!?」「え!ちょっと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《クローバーの街・定例会議所》

 

 

 

 

 

 

アラジン達は男を追いかけ、この街まで走ってきていた。森の中を抜けるとそこにはーー

 

 

 

 

「あ!?」「いた!」「じっちゃん!」「総長(マスター)!!」

 

 

 

ーーそこにいたのは、男だけでなく、男に話しかけている僕たち妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスター…マカロフの姿が

 

 

 

 

僕たちが近づこうとすると、

 

 

 

 

「しっ!!」

 

 

「貴方は!?」

 

 

 

天使の羽の様な物を背中から生やした大柄な中年の様な男性?が僕たちの行手を阻んだ

 

 

 

「青い天馬(ブルーペガサス)の総長(マスター)!?」

 

 

「あらエルザちゃん、大きくなったわねぇ…それに新人さん達も増えているのね。ふふふ、イケメンさんね!」

 

 

「「あ、あはは…」」

 

 

 

アラジンを見ながら舌舐めずりする目の前の男にアラジンは顔を青くさせ、ルーシィはその様子に苦笑いを浮かべている

 

すると…

 

 

マカロフの説得もあってか、男は笛を地に置き両手を地面に置いて土下座を見せて敗北を認めたのであった

 

 

これにて一件落着と誰もがそう思った…

 

 

その時ーー

 

 

 

 

『もう我慢出来ん…ワシ自ら食ってやろう』

 

 

 

 

落ちた笛が自動的に話だし、煙を噴き出し中から巨大な怪物が姿を現したのであった

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