海馬社長(偽)のキヴォトス海馬コーポレーション創設記録 作:アルピ交通事務局
海馬瀬戸
今まで転生者をやっていて一番良かったと思ったことは転生先の子供達の純粋な笑顔が見れたこと
闇のイグニス
今まで転生者をやっていて一番良かったと思ったことはワールドトリガーの世界でボーダー隊員達の好感度を稼いだ後にボーダーを辞めて「すみません、どちらさまですか?」と記憶封印されたフリをして小南パイセンを曇らせたこと
「まったく、何処まで治安が悪いんだ」
究極宝玉神レインボー・ドラゴンを召喚する理由等を述べた後にカタカタヘルメット団と言う怪しげな奴等が襲ってきた。
小鳥遊達にとってそれは日常茶飯事、少し指揮をするだけであっさりと鎮圧をする事が出来た。
「噂は本当だったのね……貴方が指揮したら通常よりも遥かに力が出るって」
「それよりもこいつらから身包み全てを剥ぐぞ」
「……え!?」
黒見がキヴォトスの外から呼ばれたオレが指揮すればキヴォトス人が普段よりも強い力を出せることに驚いているが、それよりもやることがある。カタカタヘルメット団から身包み全てを剥ぐ。
「えっと……なんでですか?」
「ふぅん、なにを言い出すかと思えばこいつらは暴動を起こした。抗議デモでなく銃という明確な武器を用いてこの学校に突撃してきたのだぞ?キヴォトスのルールではそのまま拘置所にぶち込まれて暫くすれば出れる……ハッキリと言おう。悪循環にも程がある」
『文字通り痛い目に遭ってんのに反省しないのはねぇ』
奥空が何故身包みを剥ぐのかについて疑問を抱くのだが、悪循環にも程がある。
「キヴォトスの人間の主な戦闘手段は銃火器だ。素手で岩を破壊する様な者は早々に居ない。ならば武器を取り上げる、もしくは使い物にならない様にする……殺傷兵器故にキヴォトスでも流通禁止になっている兵器がある癖に銃はその辺の自販機でも買えるという事はお前達には色々と危機感等が薄いのが分かる」
「薄い?」
「自分がなにを扱っているかだ……少なくともお前達がその気になればオレを撃ち殺せる。オレもお前達をその気になれば殺せる……キヴォトス人は頑丈故に銃を鉄パイプか何かだと思っている。そこから意識を改めないといけない」
「ん、それは悪いことなの?」
「その結果がこのカタカタヘルメット団だぞ?」
その辺の自販機で手榴弾が買える。誰にでも武器が買えると言うのはいけないことだ。そのせいでカタカタヘルメット団と言う無秩序な輩が現れる。
砂狼達にとっては銃は当たり前の様な物で当たっても少し痛いとかそれぐらいの認識だろう。
「とにかく身包みは剥いでおけ。上に報告する際にはカタカタヘルメット団と言う暴動集団を鎮圧した後に再び暴動を起こさない様に武器の差し押さえ。差し押さえた武器は現金に変えてアビドス自治区の運営費にと……ついでだから顔写真も撮っておけ」
「え?」
「そもそもで連邦生徒会も生温い。SNS等の文明の利器を使えるのであれば顔写真を撮って記録として残しておく……暴動を起こした人間に兵器を売らない様にする。それすらもしていない」
「か、顔写真はやりすぎじゃ」
「逆だ。やり過ぎるのでやっとだ」
顔写真をSNS等で拡散してコイツは危険な奴と認識させたり物を売らせない様にする事を言うがやりすぎじゃないのかと十六夜は言うがオレからすれば逆だ。やりすぎるからこそ意味がある。
「やんちゃをするのは誰にだってあることだ。だが、ホントに越えてはいけない線と言うのは確かにある。それでも平然と越える奴が居るのならば越えた者が受ける罰を公開する……あんな風になりたくないと思わせる」
「……恐怖で支配するんだ」
「なにか問題でもあるのか?支配とは基本的には力を使い行うことだ。暴力、財力、権力、魅力、色々な力がある。恐怖による支配もまた1つの支配だ……ただし使いこなすのが難しいがな」
恐怖による支配に対して5人は嫌悪感を向ける。まぁ、そうだろうが……それもまた1つの力である事を理解していない。
綺麗事だけで食っていけるのならばオレとてそれで食っていきたい。
『お前等さぁ、せっかく社長がヒントを出してんのになんでそういう事しか考えないわけ?』
「ん、どういうこと?」
『仮にレインボー・ドラゴンを召喚してキヴォトスの外にネット回線が繋がってマネーゲームしてアビドスの借金を消したとしてもマイナスが0になっただけでプラスに成り代わるわけじゃないでしょうに。銃の規制とかそういうのをすることで他の自治区との違いを作って売り文句を作る。そうすることでアビドスに通いたい人を増やすとかあるでしょうに』
「…………じゃあ、今のって」
「ふぅん、なにを甘えた事を言っている?オレは海馬コーポレーションを大きくする。その過程でアビドス自治区が海馬コーポレーションのお膝元になるのだから自治区としての秩序の形成をするだけだ」
カスが少しは知恵を回せと言えばさっきまで向けていた嫌悪感を少し消した5人。黒見が今の発言はと言うがそんなわけあるか。
海馬コーポレーションはアビドスに建てる。その上で毎日ドンパチと争いが繰り広げられていたら厄介なだけだ。ならば、秩序の形成をするだけだ。
『大体よ、アビドス自治区の内情を知ってるのお前等5人しか居ないんだろ?だったらそれを利用して配信とかやったのか?アビドス自治区の現状を少し語ったりとか、アビドスの実際の生活はどうなのかとか。これからどういうふうに自治区の秩序形成したいとか、そういうイメージ戦略って割と大事だぜ?』
「……その手がありました!」
カスがイメージ戦略について言えばその手があったと十六夜は閃いた。
「ノノミ先輩!私達は別に同情とかそういうのをされたいわけじゃないわ!」
「ん、顔を出せば色々と……強盗が出来ない」
動画配信をして色々とすればアビドスを復興する事が出来ると言うがアビドスは現在悲惨な状況にある。
黒見は今の自分達の現状を見せれば向けられる感情が同情等のいい視線ではなく、自分達は見世物でもなんでもないと動画配信についてはしたくない抗議。砂狼は論外な事を言っている。
『大丈夫でしょう。どうせシャッチョサンその内に動画配信するし……それに便乗して出たい奴だけ出ればいい』
「っち……読まれていたか」
『甘い甘い。お前がアミューズメント産業に手を出す以上は動画配信にも手を出すのは自然の理だ!あたしゃがその程度の事ぐらいは読めないと思ったら大間違いでんがな!』
「どういうこと?」
『あのね、どんだけスゲえ技術があってもそれ知らなきゃ売れねえだろ?……シャッチョサンはキヴォトスじゃまず見ない大人の男性だ。自分自身を広告塔にして海馬コーポレーションの技術のPRなんかを狙ってる。少なくとも、キヴォトスの外の世界で大人の人間から色々な話が聞けるってだけで一定数の視聴者は稼げるから。そこにお前等の中で動画に出ても良いって思ってる奴等が便乗して出れば良いって話』
ある程度の準備が整えば動画配信をする……金が無い現状で海馬コーポレーションを大きくするには高度な技術も大事だが、知名度を上げなければならない。広告塔にはキヴォトスではまず見ないオレがなる。そうすることで無理にでも周りから興味を抱かせる。
「……なんで黙ってたんですか?」
「ふぅん……分からんなら分からんで構わん」
『それに関しては皆で考えなさい……君達の中で誰かが広告塔になる事で起きるプラスの側面、そしてマイナスの側面を。とは言えヒントは与えよう。連邦生徒会と言う上の組織はしっかりと存在しているが自治区の方が力を持っていたり力を手に入れようとして色々とギスギスしていると』
奥空が動画配信について全く言わなかった事について聞いてくるので分からないならばそれで構わない。
カスが答えを聞くのでなく自分で考えるのも大事だと1つのヒントを与えた。それがなにを意味するのか?と言うのを奥空は考えるがあまりいい答えが浮かび上がらない。
「それで身包みは剥ぐのか?……こういう事をすることで抑止力にはなるだろう」
「まぁ、武器を取り上げるのはいいことじゃないかな?少なくとも、確実に襲ってくる回数は減るんだから」
話をもとに戻して身包みを剥ぐのかと聞けば小鳥遊は賛成し、それを見て他の4人も賛成した。
武器を取り上げる事で暴動を起こす人間を減らす。極々普通な事で……そもそもで何故ここまで放置しているのか謎だな。
カタカタヘルメット団から物資を取り上げる。武器が無ければキヴォトス人は暴動を起こせないという最もらしい意見を言えば上はなにも言えない。少なくともこの現状は放棄しているのだから。
「ところで、コイツラは何故襲ってきている?」
「……え?」
「お前等5人の内の誰かの首を取れば、アビドス自治区の権利を手にすることが出来るのか?」
「いえ、そんな事はないです」
「ならば何故襲ってきている?」
「……わかんないわよ。そんなの」
身包みを剥ぎ終えた後に最もな疑問を5人にぶつける。こいつらは何故襲ってきているのかを。
5人の内の誰かの首を取ればアビドス自治区の権利を手にすることが出来るのならば……と思ったが奥空は否定し黒見は分からないと切り捨てる。
「おじさんもそれは分からないよ」
「……1回の戦闘ならばお前達の方が上だが長期戦になれば数の多いカタカタヘルメット団が上だ……お前達が個人としては優れているのは分かった。そのお前達だけである程度はなんとかなってしまったのだから向こう側はロクな指揮官は居ない。そうなると奴等は暴れたいから暴れているのでなく、誰かから金を貰って暴れているのか?と考えれるぞ」
刀と違って銃は常に弾丸が必要になる。物資の補給は当然しなければならない。銃火器が簡単に手に入るとは言え、手に入れるには金が必要になる。
「誰かって……誰?」
「考えれることとしてお前達に金を貸した悪徳金融だろう。億単位の借金となれば何かしらを担保にしなければ成り立たない。そうなると考えられるのは学校そのものを担保にしている。そしてお前達に戦いを挑んでいるのはお前達にもうこんな日常を過ごしたくないと思わせる」
毎日毎日喧嘩が起きる。そんな日々を過ごせば身も心も荒んでしまう。
本気でアビドス自治区をどうにかするのならば複数同時多発テロを起こせばいい。
「金融業者の狙いはこの学校だが、学校の設備等が物凄いわけではない……となると、この土地になにかが隠されているか」
「隠されてるって……ここにはなにもないわよ?」
「価値を知っているのは金融業者だ…………ふぅん……大方、魔法の領域に足を踏み入れた科学技術を用いた兵器の1つでも眠っていてクーデターを起こしてキヴォトスの支配でも目論んでいるのだろう」
「社長、大げさ」
オレや黒見達が知らないだけでアビドスになにかが隠されている。
古代の遺跡を掘り当てたとしても意味は無い。ここまで大規模な事をしている、足が着いた時点で色々と終わりな厄介な事を。
カタカタヘルメット団に拷問の1つでもしていいのであれば金融業者から色々と接触があったことを聞き出せる。もっとも金を渡せば色々と厄介だから偶然にも手に入れた鍵が武器庫の鍵だったとか言う都合の良い話を作って誤魔化そうとするだろうが……そんな奴等は常に相手にしていて怖くもなんともない。
「情報室を借りるぞ」
「あ、はい……なにをするんですか?」
「キヴォトスの外の回線を繋ぐためのプログラム構築だ。アビドス高校でしか受信出来ない電波を作り上げてそこから色々と発展させる」
カタカタヘルメット団関係は終わったので情報室を借りる。
十六夜が何をするのかを聞くので外の回線を繋ぐためのプログラム作成と答える。
「…………なんだ?」
パソコンを操作しているが小鳥遊以外の視線が向けられている事に気付いた。
今はプログラムに集中しなければならないが耳ぐらいは傾ける事が出来ると聞いた。
「社長はなんなの?」
「……お前達はドラゴンについて説明は出来るか?」
砂狼はオレが悪い大人なのかと聞いてきた。オレはそれについてドラゴンについて説明は可能かと聞いた。
「ドラゴンと言ったら……蜥蜴に翼が生えている生物?」
奥空がドラゴンを思い浮かべるが生物的特徴だな。
「……日本では龍は神として祀られている。だが、外国ではドラゴンは倒されるべき邪悪な存在として認識されていることもある。モンスターの概念があるゲームではドラゴンはモンスターの中でも格段に強い生き物としてカウントされている……ドラゴンとは人によっては賢者の如き知恵や力を持って加護を与えてくれる存在だ。だが、人によってはこの上なく凶暴凶悪な獰猛な野獣で徹底的に殲滅しなければならない存在だ」
「……それが社長?」
「そうだ」
野獣の獰猛さと賢者の知恵を併せ持つ存在、それがドラゴンだ。
「お前達はオレを利用するならば勝手に利用しろ……オレにはオレの道がある。道を歩んだ後に綺麗な花畑が生まれたなら、そこを好きにすればいい」
「……わかった」
見る方向を変えればこの上なく強力な味方になる。だが、見る方向が別ならばこの上ない強敵になる。
砂狼は一旦は納得した。