悟空「次はお前らの番だ。」   作:ぐぬぬです

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第九話 まずはここから。

オールマイトから個性(ちから)を受け継ぎ

悟空さんと別れを告げてから半年以上月日が流れた。

 

 

そうして僕は今______

 

 

雄英高校入試当日を迎えていた。

 

 

 

国立雄英高等学校は日本が誇る最大の高等教育機関であり、世界有数のヒーロー科を有している。

 

 

結果一般入試倍率は300倍にもなっており、求められる偏差値は驚異の79。

 

 

だが、この日を迎えるまでオールマイトの下で修業を積み、

学業面でも一切の妥協なく準備を重ねてきた。

 

 

そんな不必要なモノは()()()には全く無い

 

 

 

今の僕が目指すものは、

ただの「合格」じゃない。

 

 

 

目指すのは______

 

 

 

 

「誰よりも‥‥‥強く‥‥」

 

 

 

『ハイ!スタート!!』

 

 

 

その独り言と共に、試験開始の合図が響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出久は一気に“気”を解放し、地面を蹴る。

個性との併用も可能だが、身体への負担が大きい。

周囲への影響も考え、スタートはあくまで気の解放のみに留めた。

 

 

 

――それでも。

 

 

 

 

「は、はやッ!なんだあの個性!?」

 

 

「ウッソだろおい!?」

 

 

「僕と同じような‥‥‥いや‥‥あれは違う‥‥のか!?」

 

 

 

 

背後から上がるどよめき。

 

一般人の目には、

出久の加速は“異常”としか映らなかった。

 

 

 

(この速さなら、追いつける人はいない……)

 

(よし、このまま一気にロボットを……!)

 

 

 

『標的発見、狙いを定め___』

 

 

 

「SMASHッ!!」

 

 

 

拳が閃く。

 

攻撃動作に入る前の仮想ヴィランが、

一撃で粉砕され、爆散した。

 

 

 

一体。

また一体。

さらにもう一体。

 

 

淡々と、確実に、

緑谷出久はロボットを“狩って”いく。

 

 

二十体以上を撃破した頃、

ようやく他の受験生たちが戦線に追いついた。

 

 

だが、そこにいた全員が、

同じ人物に視線を奪われていた。

 

 

 

「あの緑髪……マジでヤバくねぇか……?」

 

「すっ……ご……」

 

「あれは……まるで……」

 

 

 

『圧倒的な力』

 

 

誰もが、同じ存在を思い浮かべる。

 

 

___『平和の象徴 オールマイト』

 

 

 

 

 

『残り6分〜!』

 

 

 

残り時間の警告と共に、

“それ”が姿を現した。

 

 

プレゼントマイクさんが話していた仮想ヴィラン‥‥‥これらには種類別で1〜3ポイントずつ別れていて

中に完全に邪魔だけをする為に存在するヴィラン

 

0ポイントの仮想ヴィラン‥‥

 

 

 

そのヴィランはもはや災害のようなものだと言えよう

 

 

「こりゃ確かに邪魔なだけだわ!」

 

「あれを回避しながらポイントを‥‥!」

 

「デカすぎるだろマジで‥‥!!」

 

「ビルの崩落に巻き込まれちまう!!」

 

 

その場にいた受験生たちに、“立ち向かう”という選択肢は存在しなかった。

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

皆、0ポイントヴィランに背を向ける中

 

 

 

 

______その場に居た一人の少年だけは

 

 

 

 

『ワン・フォー・オール!!フルカウル!!』

 

 

 

緑髪の少年だけは、前へ出た。

 

 

理由は、決して立派なものじゃない。

 

 

 

――自分の力を、試してみたい。

――この仮想ヴィランを、吹き飛ばしてみたい。

 

 

 

そんな衝動に、胸が高鳴っている。

 

 

 

(……誰の影響だろうな)

 

 

 

答えは、分かっている。

 

 

「____見ててください! 悟空さん!! オールマイト!!」

 

 

_____これが、今僕の出せる全力ですッ!

 

 

 

 

 

 

少年は跳び、力を込める

 

 

 

 

 

『ワン・フォー・オール!!100%!!!』

 

 

『デトロイト・スマッシュッッ!!!!』

 

 

 

 

 

衝撃。

 

巨大な仮想ヴィランは、生徒のいない方向へ吹き飛ばされ、空中で完全に爆散した。

 

 

呆然と、その光景を見つめる受験生たち。

 

 

地面に着地した出久に、一人の少女が駆け寄る。

 

 

 

 

「す、凄いね!?あんなパンチ初めて見た!‥‥‥ってその腕大丈夫!?」

 

 

 

視線を落とすと、右腕は黒ずみ、

明らかに限界を超えていた。

 

 

 

「……やっぱり、100%はまだ無理か」

 

 

 

小さく息を吐き、拳を握る。

 

 

 

___でも、いつか必ず。

 

 

 

 

そう心に誓いながら拳を力強く握った。

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わり、実技の採点を行うモニタールーム

 

 

 

「‥‥‥マジか‥‥‥」

 

 

 

教師たちの口から、同じ言葉が漏れた。

 

 

 

仮想敵を、“何かする前に沈めていく”少年の映像。

 

 

 

しかも___

手加減しているようにすら見える。

 

 

 

そして、0ポイント仮想敵エグゼキューターを余裕で大破。

 

 

 

「……とんでもないのが入ってきたな……」

 

 

 

 

 

 

 

入学成績一位。緑谷出久

 

 

仮想敵撃破ポイント128点

 

 

レスキューポイント45点

 

 

 

 

 

2位と大差をつけて、少年は――

 

 

 

最強のヒーローへの道を、歩み始めた。

 

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